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18話 初めてのギルド依頼前編

『馬車屋から行こう』

リリシャは頷く

『馬車を借りたいのだけど』

『いらっしゃいませ。どんな馬車になされますか?』

『討伐した魔物を持ち帰ってきたいから、大きめなのでお願い』

『この馬車でどうですか?』

『これで良い』

依頼書を見ながら村の名前を告げる

『この村にいくから4日ぐらいかな?』

『4日でしたら1日銅貨20枚ですので、80枚です』

『わかりました』


『食料と水とカゴ買ったら宿に寄って、フローネ先生の家に寄ったら出発ですね』

『急ごう』

宿屋に寄って荷物を乗せ、フローネの家に寄って

『フローネ先生行ってきます』

『無理はしないようにしなさいね』

『はーい先生』


『キリシア、もうじき門だね』

『夜までに着くかな』

門番がこっちに来る

『どこに行くんだ』

依頼書を見せて

『依頼でここまで行きます』

『今からだとギリギリ夜には着くが気を付けて行きなさい』

『ありがとう、行ってきます』


町を出て街道を村に向けて進む

『キリシアさん、御者のやり方、後で教えてください』

キリシアは御者のやり方を丁寧に教えてくれている後ろでは、リリシャが微笑みながら見ている

日が暮れて村までもう少しある

『暗い中進むのどうしようか?』

『沢山光の魔石あるので使いましょう』

『あ!練習で作っていたあれ?』

『これです』

馬の首から下げて前の道を照らし、キリシアの槍に括り付けて上から照らせるようにする

『松明より明るい』

『安全に進めるね』

『自分は後ろを警戒しておきます』

『マルスよろしく』


村の明かりが見えてきた

『もう少しだね』

『どの家が村長の家かな?』

村の中に入り周りを確認する

『あの家が大きいね』

『あの家で聞いてくるね』

リリシャは歩いて家の扉を叩く

『すいませんどなたかいますか?』

『どちら様でしょうか』

『冒険者ですが村長の家は何処でしょうか?』

『あの家が村長の家になります』

『ありがとうございます』

『あの家だって』


『すいません村長さんはいますか?』

『どなたですか?』

『冒険者ギルドから来ました』

扉を空けて村長が出てきた

『若いな・・・』

『若くても実力はありますよ』

依頼書を見せる

『間違いない。今日は家に泊まると良い』

馬車を片付け、村長の家に入り

『ビックボアはどの辺りで遭遇しましたか?』

『この付近だな』

『わかりました明日この付近から捜索します。又討伐したらビックボアを馬車まで運ぶのをお願いします』

『わかりました。倒せたらな』

『依頼書ではボアは一匹ですが一匹ですよね?』

『ん!そうだが』

『薬草を集めながら索敵すれば良いよね』

リリシャも頷く

『そうしてもらって大丈夫だ』

『注意することはありますか?例えば違う魔物とか出たりはしないですか?』

『見た者はいないから大丈夫だろう』

『薬草はどこでも採取して大丈夫ですよね』

『ん!大丈夫だ』


翌朝、村の様子を見てから森に向かう

『いないね』

『村長少し怪しかったから違う方向だとは思ったけど』

『この辺りの薬草も無さそうだしね』

『右の方に行ってみよ』

『どうして右なの?』

『村人が向かっていたから』

『その通り。マルスわかっていたんだね』

『どうして嘘付いたのかな?』

『魔物に襲われれば戦わせて、勝っても負けても村は損はしないって事かな?』

『だから他の魔物がいないか確認したのね』

『キリシアさんもわかっていたんでしょ』

『町からの距離が違っていたからね』

『え?そうなの?』

『後は村が新しい家が多いからおかしい』

『キリシアもマルスも観察していたんだね』

しばらく歩くと薬草を発見した

『とりあえず薬草を採取しましょう』

『薬草保護のために一部残した方が良いのかな?』

『その方が来年も採取出来るからね』

『もう少し奥にも行ってみよ』

歩き回りカゴ一杯になったので一度村に薬草を置きに帰っている最中村人が薬草採取しているのを見ながら村に戻る

『冒険者殿如何されましたかな』

『カゴ一杯になったので一度置きに戻ってきただけですよ』

『こんなに・・・』

村長の顔色が変わる

『安全に保管できる村人が使う保管所があります』

『盗まれる事は無いですよね』

『だ大丈夫です鍵掛けています』

『盗まれたら鍵を管理している人が犯人ですからね』

キリシアはイタズラぽく笑う

『そ・そうですな』

保管所に入れ薬草毎に別けて個数を確認する。置いた数を村長に確認してもらい、預かりのサインを貰う

『村長サイン渋っていましたね』

『そうだね、盗まれたら村長の責任ですからね』

そう話しながら森に入っていく


『村長、あの冒険者奥の群生地に行ったのでは?』

『あの量、間違いないだろう』

『このまま小娘共に好きにさせるつもりか?』

『ん・・音を上げて帰させるまではどうにもならんだろう』

『奴らの薬草隠すしかないか?』

『それも無理じゃ。預かり証書かされてしまったからな・・・無くなれば村の責任になる』

『う・・』

『長く居させるために違う情報を与えたが・・・』

『薬草採取に慣れている冒険者では、早く帰って貰うしかない・・・』

『帰ってくれるだろうか?』

『しょせん小娘とガキだ。いざとなれば!』

村長も頷く


『こっちも薬草沢山あるね』

『そうだね』

『ボアはいないね』

『魔獣の足跡も見つからないからこの辺りもいなそうだね』

夕暮れが近付き、村に戻り始める。村人達も帰り始めていた

村長を見つけ保管所に薬草を保管して預り証を確認する


『薬草採取、慣れていますな』

『初めてですよ』

『え!それであんなに採取出来たのですか?』

『小さい時によくしていましたから』

『そうでしたか』

『しかしおかしいですよね』

『何がおかしいのですかな?』

『魔物の気配が村近くには無いですから』

『そっそんなことは・・・』

『依頼内容では暴れまわっているってなっていたけど、村人達も薬草採取しっかりやっていましたし』

『それは・・・生活の為ですから』

『明日はどっちを探索します?』

『地形的にボアが居そうなのはここら辺かな?』

『いやそそこは・・』

『どうかしました村長?何かありますか?』

『なんでも』

『ボアの正確な情報が無いと長引きそうだよね』

『・・・・』

『明日も頑張ろう』


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