食事会の準備と魔道具
翌日、キリシアは食事会の招待の挨拶に回っている
『キリシア様、クレシア様を招待しても良いですか?』
ミドルが笑顔で言うと
『え?招待したいの?』
『実はクレシア様から訪問したいと前から都合聞かれていました』
『良いよ』
キリシアはそう言うと帰っていく
マルスは工房でゴーレムの鉱石にモデリングを使い四角い枠を作り
『マルス師匠、準備できました』
ミリアが作った魔石の粉とマジックポーションを混ぜた液体を木材にかけてから、モデリングで変形させていく。張り付けてから扉を取り付けていくと氷の魔方陣を書き込み済みの魔石を組み込む
『付与魔法してくるね』
マルスはそう言うと、大型付与魔法陣の建屋にレビテーションを使い、運び出す
『え!マルス師匠!!何を作っているのですか?』
エミールがマルスを見つけて言うと
『保冷庫だよ』
『保冷庫?』
エミールはなんの事か解らず考えている
『物を冷やす為の魔道具で地下の魔道具の小型版だよ』
マルスが説明すると
『見学しても良いですか?』
エミールが言うとマルスは頷き、一緒に歩きだす
マルスは魔方陣を発動してから、魔石に魔方陣を書き込み始めると書き込み終わる
『エミール、ミリア、確認してね』
マルスが笑顔で言うとエミールとミリアが魔石の魔方陣を観察している
『凄い・・・・こんな複雑な魔方陣、簡単に書き込むなんて・・』
エミールが呟くと、ミリアも笑顔で見ている
『マルス師匠、綺麗に書き込めています』
ミリアが笑顔で言うと、エミールも頷いている。ミリアが魔力を通して魔道具化すると全体に魔力が伝わり、淡く光っている
『完成だね』
『マルス師匠この魔石にはどんな付加内容なのですか?』
エミールが聞くと
『硬化構造強化、魔力遮断、防汚、防水、防氷結だね、中の魔石には多段式魔力制御と上級魔力貯蔵と構造強化と魔力遮断でこれは氷制御調整型だよ』
マルスが笑顔で言うと
『・・・・・凄すぎます。マルス師匠が凄すぎます』
エミールが微笑むと
『冷却、冷凍、氷結の3段階で冷やせるから試してね』
マルスが言うとエミールが魔石に触れて氷結にするとミリアはコップに水を入れて中に置いていく
『師匠!凍ってしまいました!』
ミリアがコップを逆さにして苦笑いしている
『下の方はどうなっている?』
マルスが微笑みながら言うと
『下は大丈夫ですけど、半分凍っています』
『失敗かな?氷結は使用しない方が良いかな』
マルスが苦笑いすると
『冷凍に変えておきます』
ミリアが微笑みながら言う
『保冷庫は飲み物を冷やす為の物なのですか?』
『冷たい飲み物が欲しくなるからね』
マルスが笑顔で言うと
『マルス師匠は凄いです』
エミールが見つめていると、マルスはレビテーションを使って工房の一階に持っていく
『マルス、完成したの?』
リリシャが笑顔で言うと
『温度調節が面倒かな?』
マルスが苦笑いするとリリシャも庫内を確認して水を飲んでいる
『冷たくて美味しいね。上は凍っているね』
『氷結は使わない方が良いかな?』
『アニーに使って貰いましょ』
リリシャが笑顔で言うとアニーが色々入れて使用してみる
マルスは同じ構造の物をもう1つ作り、今度は火の魔石を埋め込んで作成すると、アニーに使って貰う
『こっちは火ですか?』
『保温庫だよ。これを使えば料理が冷えないからね』
マルスが笑顔で言うと
『明日の食事会が楽しみですね』
アニーが笑顔で言うとみんな笑っている
『次は何を作ろうかな?』
マルスが微笑みながら考えていると
『肉を焼く窯を作れませんか?』
アニーが言うと
『すぐ作るね』
マルスが言うとアニーと相談しながら大きさと機能を決めていくとマルスはモデリングで作成を始めると上下に4つずつ魔石を設置して作成する
『アニー、こんな感じで良いかな?掃除も出来るかな?』
マルスがアニーに聞くと
『はい、大丈夫です』
アニーが言うと肉を持ってきて、使用すると良い匂いが漂い始めると網型のトレイを取り出し、肉を切って試食をする
『じっくり焼けるので柔らかく焼けます』
アニーが言うとみんな試食する
『トレイを代えれば他の料理に使えるかな?』
『非常に使いやすいですから万能です』
アニーが微笑みながら料理を考え始めている
『増築しないと置く場所が無いかな?』
マルスが呟くと
『あ!厨房が手狭だね』
リリシャが気が付いて苦笑いすると
『そうですね・・・厨房を改築も考えた方が良いです』
アニーが言うと、リリシャがキリシアに相談に行く
『キリシアならすぐにやると言うよね。食事は大事だから』
マルスが言うとみんな笑い出す
マルスは四角の鉄板を作ると縁を作り、大魔石と中魔石を2つ埋め込むと魔石に魔方陣を書き込んで魔道具化する。木にモデリングで台を作り、付与魔法をするとアニーに渡す
『これは何ですか?』
『これで野菜や肉を炒められないかな?火力が足らないかも知れないけど』
マルスが言うとアニーが使ってみる
『加熱なら焼けますが、火力が少し足りませんので魚や野菜が良いかもしれません』
アニーが笑顔で言う
『料理を考えてね』
マルスが微笑むとリビングで使いながら試し始める
『アニー、それは何ですか?』
フローネが見て驚きながら言うと
『マルス師匠が作ってくれました。鉄板です。野菜を炒める事が出来るか確認をしています』
『また・・・ミドルが泣きますね。マルスはどこにいますか?』
フローネが聞くと
『エミールの魔力制御を見ています』
アニーが言うと、フローネはマルスの元に行く
『マルス、また新しいのを作ったのですね』
フローネが微笑みながら言う
『水を冷やすのが欲しかったので』
マルスが笑顔で言うと
『冷やす?野菜を炒めていましたが・・・』
『あ!アニーの使っている鉄板ですか?』
『そうですよ、まさか!他にも作ったのですか?』
フローネが嫌な予感に苦笑いすると
『先生、保冷庫と保温庫を作りました』
エミールが笑顔で言うと
『は?保冷庫?保温庫?どれですか?』
フローネが苦笑いするとマルスが説明しながらフローネに見せると
『便利ですね・・・王宮から欲しいと言われますね。報告が面倒ですね』
フローネがあきらめた表情で言う
『ミドル次第ですね』
マルスが笑いながら言うと
『明日、泣き始めるでしょう・・・ミドル、しっかり頑張りなさい・・・』
フローネは呟きながら言う
『師匠はどこまで報告をしたのですか?』
エミールが聞くと
『え?覚えてないけど、先生、どうでしたか?』
マルスが苦笑いしながら言うと
『え?・・・・最後は確か冷やす鍋?剣?馬具?忘れましたね』
フローネも考えながら笑い出す
『もう面倒だからミドルに任せましょう』
マルスが笑うと
『マルス、どうしたの?』
リリシャがやってくる
『え?どこまで報告したか、忘れただけだよ』
『リザードの襲撃前だから・・・・冷やす鍋までかな?』
リリシャが微笑むと
『報告するものが多すぎますね』
フローネが苦笑いする
『え?そんなに多いのですか?』
エミールが驚きながら言う
『多分結界の魔道具とシールドとマジックシールドとフイールドバリアの魔法とレビテーションとモデリング?』
リリシャが言うと
『馬車もパン用の窯も保冷庫も保温庫と鉄板も必要ですね』
フローネが言うと
『え?肉用の窯もですか?後浮遊の雪車もかな?』
『え?浮遊の雪車?何ですかそれは!』
フローネが驚くとエミールが持ってくる
『・・・・とうとう浮遊を完成したのですね・・・とんでもない事になりますね』
フローネが青ざめている
『浮遊は出来ても飛行は出来ないです』
マルスが言う
『飛行出来なくても黙っていた方が良いかも知れないですね・・・・』
フローネは考えている