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アリシア

翌朝、アリシアは悩みながら側付きと相談していた

『メトリシア、あなたの魔法の実力を確認してから帰りたいの』

アリシアがメトリシアに言うと

『師匠に許可を取ってきますね』

メトリシアはマルスの所に行く

『マルス師匠、お姉さまが魔法の実力を確認したいと言われているのですが』

『え?・・・みんなで岩場で魔法の練習しようか?』

『あ!マルス、良いですね。エミールの実力も見たいから』

マルスが言うとリリシャも微笑みながら言う

『メトリシア、出かける準備しよ』

『あ!!はい!』

メトリシアは嬉しそうに言うとアリシアを見ている


マルスとリリシャとエミールとエレーヌとメトリシアとケニスとフローネとリシリアとレティナとイリアとナディアで出掛けて岩場で魔法の練習を始める

『・・・・・・ファイヤーアロー』

アリシアは魔法を放つと岩に当たる

『お姉さま、本気で撃って良いのですが』

メトリシアが呟くと

『え?本気?本気で撃っていますよ』

アリシアが疑問に言うと

『・・・・ファイヤーアロー!!』

メトリシアが魔法を放つと岩に当たり、岩を砕く

『え?なんて威力なの!!メトリシア!!何故!』

アリシアがメトリシアに詰め寄ると、みんなが一斉に魔法を放ち、岩が次々と砕けていく

『え!!!えーーーーーーー!何で!』

アリシアは驚きキョロキョロしている

『アリシアお姉さま、大丈夫ですか?』

『ぜぜ全員威力が普通じゃない!!』

『まだ手加減していますよ』

メトリシアが呟く


『エレーヌさん、結構魔力制御出来ていますね』

マルスが笑顔で言うと

『理由は聞いてませんが、毎日エミールから魔力制御するように言われています』

『エミールはサボりすぎかな?』

『え!!!師匠!サボってないです』

エミールはそう言うと魔力を集中して

『・・・・ファイヤーボール!!』

岩に当たり吹き飛ばす

『やっぱり、ミリアに完全に抜かれたかな?』

『え?そんなにミリア凄くなったのですか?』

『リリシャに迫る勢いだよ。ミリアを真似ているメトリシアも凄い勢いで能力が上がっているね』

『そんなに!!頑張らないと!!』

『来年は一緒に頑張ろうね』

『はい!マルス師匠!!』

エミールは笑顔で言うと最大魔力で撃ち始める


『アリシアさん、大丈夫ですか?』

『教えてください・・・何でみんな凄い威力なのですか?』

アリシアは泣きそうになりながら聞くと

『撃ってみてください』

マルスが言うと

『・・・・・・ファイヤーアロー!』

アリシアが魔法を放つと

『基礎が全く出来ていません、魔法が発動できても正確な魔法の威力は出ませんね』

マルスが微笑みながら言うと、フローネが苦笑いしている

『え?基礎が出来てない・・・・魔法学院で常に上位なのに・・・』

『アリシアさん、それは魔法学院が基礎を教えてないからですね』

フローネが真剣に言うと

『え?そんな・・・・・』

アリシアは崩れ落ちて両手を地面に付ける

『宮廷魔術師も大した実力も無かったからですね』

『マルス、それは言ったらダメですよ』

フローネが苦笑いすると

『あ!聞かなかったことで』

マルスが言うとメトリシアが笑い出す

『アリシアお姉さま解りましたか?何故帰らないか、それにもう王宮で私に魔法を教えられる人も、切磋琢磨する相手もいません』

『そうね・・・周りがこの実力では・・・マルス師匠、魔法を見せてください』

アリシアが言うと

『マルス、本気は出さないように』

フローネが言うと

『ファイヤーアロー!!!』

手から放たれた炎の矢は岩を貫き、後ろで爆発する

『え?早すぎる・・・・威力も全く違う』

アリシアは呆然としている

『お姉さま、これが師匠です!』

メトリシアは笑顔で言うと

『・・・・・・・メトリシア、何なのこの凄さ』

アリシアは呆然としながらメトリシアを見て言う

『ヴァンパイアを余裕で倒すから当たり前です!』

メトリシアが言うと、アリシアは涙を流し始める


帰り道

『マルス様、お願いが有ります。どうか弟子にしてください』

アリシアが真剣に言うと

『断ります』

マルスが言うと

『え?えーーーーー!』

アリシアが大声を出すと

『お姉様!マルス師匠は私の師匠です!!』

メトリシアがアリシアに言うと

『断れられるなんて・・・』

アリシアは落ち込んで歩いている


アリシアは側付きに先に帰るように言うと

『アリシア様それは出来ません!アリシア様を置いて帰るなんて!!』

『どうしてもここで魔法を教わりたいの!!お願い!!』

『それは無理です!置いて帰るなんて!そんな事したら私達は処刑されます』

『お祖父様に許可を貰いに帰りましょう。帰ったら絶対お祖父様に許可を貰います!!』

アリシアがそう言うとマルス達に話しに行く

『お願いです。弟子にしてください』

『お断りします』

『どうしてですか?』

『弟子にする理由が有りません』

マルスがいうとフローネが苦笑いしている

『え?理由がない・・・・絶対無理なの・・・』

アリシアが泣き始める

『お姉様・・・』

『どうしてそんなに弟子になりたいの?』

マルスが聞くと

『え?魔法を教えて貰う為です』

『魔法を教わり、何がしたいの?』

『え?・・・・』

アリシアは答えられなくなる

『魔法を覚えて偉く見られたいだけですね』

マルスが言うと

『え?・・・そうかもしれないです』

アリシアが言うと

『だから弟子には出来ません』

『解りました・・・・・』

アリシアは落ち込んで部屋を出ていく

『アリシア様、大丈夫ですか?』

側付きが心配そうに言うと

『私は何のために魔法使いに・・・』

『魔法使いになるのが夢でしたよね』

『違うの!!魔法使いになって何がしたいか、何も無いの!!』

アリシアが言うと

『アリシア様・・・』


アリシアは翌日、警備隊に護衛して貰って王都に帰っていく。そして祖父に面会する

『お祖父様ごめんなさい。勝手にリベリアまで行ってしまって』

『メトリシアはどうだった?』

『元気でした・・・魔法も私なんて足元に及ばないぐらいの実力でした』

『元気無いがどうした?』

『何の為に魔法使いになろうとしているか、解らなくなりました・・・』

アリシアは涙目になる

『魔法使いになった後か・・・魔法使いになる事が目的でその先を考えてないと言うことか?』

『はい、何も考えて無かったです』

『アリシアらしいな・・・メトは何か目的が有るか聞いたか?』

『え?聞いてません』

『メトは魔力のせいで不治の病になったと聞いている。だから命懸けで魔法使いになった・・・と言う事だな』

『え?・・・私の影響で魔法使いにさせようとしたからですね』

『そうだな・・・しかし元気になって良かった。しかし、何故魔法学院に通う準備もしているのか知っているか?』

『え?あの実力で魔法学院なんてあり得ない!!あ!エミールも!!』

『え?エミール?』

『魔法学院の2年生で、リリシャ様、マルス様の弟子です』

『実力は有るのか?』

『はい!魔法を見ましたが凄かったです。私等足元に及びませんでした』

『魔法学院に逸材が通っていたとは・・・講師にならないかな?』

『え?確かに生徒と言うより、授業で講師が教えられないため、ただ本を読んでいると聞いた事有ります』

『メトも魔法の基本が間違っていると言っていたが・・・学院長にエミール殿を講師として登用して貰うように言った方が良いか・・・研究室立ち上げて数人に叩き込んで貰うのも良いか・・・』

『お祖父様!!私も研究室に入れるように頼んでください!お願いします』

『本人次第だが・・・アリシア、もう一度手紙を持って会いに行ってくれるか?』

『え?はい!是非行かせてください』

アリシアが笑顔で言う



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