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エミール帰郷とエレーヌ

夏休み前の試験後

『え?私が実技2位!!!』

エレーヌは貼り出された試験結果を見て驚く。

『エレーヌ、おめでとう!!』

『師匠!ありがとうございます』

エレーヌはエミールに抱き付いて喜んでいる

『あなたがエミールさんですね』

3人組女生徒の上級生が声をかけると

『何かご用ですか?』

『リベリアには帰っているのですか?』

『え?帰ってませんが、夏休みに帰ります』

『リベリアはどんな町ですか?』

真剣な目で言うと

『迷宮が有って、冒険者が沢山いる町です』

『治安は良いのですか?』

『治安ですか?冒険者も多いので王都よりも良くは無いです。結構盗賊や冒険者崩れもいますので』

『そっそうですか・・・・・』

女生徒は考えながら行ってしまう

『エミール、何の用だったのでしょうか?』

エレーヌが呟くと

『エレーヌ解らないよ』

エミールが苦笑いする


エミール達は準備をしてリベリアに向かい、リベリアの市場を歩いて家に向かっている

『なに!!来ないで!!誰か!!』

路地から女性の声がしたので、エミールは覗き込み、

『エレーヌ、大声で助けを呼んで!!男が近付いたら警備隊隊員を連れてきて』

エミールはそう言うと

『誰か!!警備隊を呼んで!!!助けて!!』

エレーヌは叫びながら隊員を探すと、男達が路地から急いで出てくる。エミールは杖で殴り倒してから股間を蹴りあげると、1人目は倒れてうずくまる。もう1人の男はナイフで刺しに来るが、エミールはかわして腕を杖で叩き、骨を砕くと股間を蹴りあげる

『小娘!!殺ってしまえ!!』

男が叫ぶと3人の男が同時に襲いかかってくるが、エミールは後ろに避けてから

『・・・・ブリザード』

男達の足を凍りつかせる

『・・・・アクアボール』

男達に命中して衝撃で壁に吹き飛ばし気絶させる

『まま魔法だと!まさか!!』

男はそう言って逃げ出すが、エミールは後ろから全力で追いかけ背中に蹴りを入れ、足を持って男達の方に投げ飛ばす

『頼む許してくれ!!頼む!!』

男は怯えながら言うと走ってくる足音が近付いてくる。

『大丈夫ですか?』

『すいませんが拘束を頼みます』

エミールが警備隊員に微笑みながら言うと隊員は男達を縛り上げる。

『大丈夫ですか?』

エミールは襲われていた女性達に声をかけると女性達は座り込み震えながら涙を流している

『・・・・ヒール!!』

エミールが回復魔法を使うと女性達の傷が消えていくのを見ていた隊員が

『エミールさん!!』

『隊員さん、お久しぶりです』

『綺麗になったので気が付かなかったです』

隊員は笑顔で言う

『綺麗に?口が上手くなりましたね』

エミールは少し赤くなりながら言う


『エミールさん、助けてくれてありがとう』

女性が言うと後ろの2人も頭を下げている

『どこかで会った気がするけど・・・』

エミールが呟くと

『あ!そうでしたね。学院では髪型を変えていますし、話したのはこの間の一回だけです』

女性が言うと

『あ!この間リベリアの事を聞いていた先輩ですね』

エミールが笑顔で言うと

『まさか・・・あなたに助けられるとは思いませんでした』

『何故ここに?』

『え?・・・妹に会いにですが・・・』

『妹さんに?会えましたか?』

『いえ、探している最中に襲われました』

『路地裏は危険ですから気を付けてください』

エミールが微笑みながら言う

『エミールさん、詰所まで御一緒してください』

隊員が笑顔で言うと男達を連行し始める。詰所に到着する

『エミール!元気そうで安心したぞ!』

ガシリオが笑顔で声をかけてくる

『ガシリオさん、お久しぶりです』

『成る程、隊員が一目で気が付かないのも仕方ない!』

ガシリオが笑いながら言う

『ガシリオさんまで!!もう!』

エミールが笑顔で言うと集まってきた隊員達も笑い始める

『エミール、知り合いなの?』

エレーヌが驚きながら言うと

『そうだよ、師匠達が仲が良いからね』

『あのーー・・・ベルガシアの状況、教えて貰えませんか?』

エレーヌが意を決して言うと

『ベルガシア!何故状況を?』

ガシリオは顔色を変えて問う。

『実家はベルガシアですので・・・連絡も途絶えて』

エレーヌは涙目になっている

『・・・言いにくいが、完全に壊滅した』

ガシリオが言う

『・・・・そうですか・・・・』

エレーヌが泣き始めると、ガシリオはただ見つめている

『どうしたのですか?』

女性達が心配そうに言うと

『実はエレーヌはベルガシア出身で・・・』

エミールが答えると

『え!!そうですか・・・』

女性もエレーヌを見つめている


『エミール、ごめんね。解っていたことだけど、聞いて我慢できなくて』

エレーヌが言うと

『仕方無いよ。私もリベリアが襲われたと聞いた時、不安になったから』

エミールが言うと

『そうか・・・事の顛末を、まだエミールは知らないのか』

ガシリオが苦笑いして言うと

『はい、まだ知りません』

『この1年半はとんでもない事ばかりだったからな!マルス殿に聞いた方が良いぞ!』

ガシリオが微笑みながら言う

『帰ったら話を聞きます』

エミールが笑顔で言う

『隊員に護衛させよう!襲われて師匠達を怒らせても困るからな』

ガシリオが笑いながら言う

『ありがとうございます』

エミールが笑顔で言うと隊員がすぐに馬車を用意してくれる

『エミール、あなたは何者ですか?』

女性が聞くと

『え?ただの魔法使いですけど』

『それで警備隊が馬車で送ってくれる?』

『え?師匠が警備隊と仲が良いからです』

『本当に!・・・・』

『妹さん、探さないで良いのですか?もうじき日が暮れますが』

『え?あ!・・・・どこか泊まる場所を探さないと』

『師匠に家に泊めても良いか聞いてみますか?』

『え?・・・・』

女性達は相談し始めて

『お願いしても良いですか?』

女性が言うと一緒に馬車に乗って家に向かう

家の前に馬車が止まると、ラーザが覗いている

『ラーザ、ただいま』

エミールが馬車を降りて言うと

『え?もしかしてエミールさん!!』

ラーザが笑顔で言うと門を開けてくれる。男の子が玄関に走っていく

『少し背が伸びたかな?筋肉も付いたね』

『はい!剣の修行していますから!』

エミールがラーザと話しながら玄関に行くと

『エミール!!お帰りなさい』

リリシャが出てくるとエミールは走って抱き付く

『リリシャ師匠、ただいま!!』

『エミール、お帰りなさい』

キリシアはそう言って微笑んでいる

『キリシア師匠、ただいま』

『あ!マルス師匠、ただいま!!』

『お帰りなさい、エミール』


エレーヌは驚きながら見ていると女性達も驚いている

『え?メトリシア!!』

女性が驚き声をあげると

『え?アリシアお姉さま!!何故ここに!!』

『何言っているのよ!どれだけ心配したか解っていますの!!』

アリシアがメトリシアを抱き締めて言う

『ん?アリシアお姉さま?・・・・』

キリシアが呟くと

『第3王女のアリシア様です』

ケニスが苦笑いしながら言う

『何故又姫様が?』

キリシアが呟くと

『姫様?・・・・え!えーーーーーーー!』

エレーヌが大声をあげる

『え?あ!お忍びなので言いふらさないでくださいね』

アリシアがメトリシアを抱き締めながら言うと

『もしかして許可を得ないで来たのですか!!』

ケニスが苦笑いして言う

『ケニス、内緒にしておいてね』

ケニスはマルスとリリシャを見て苦笑いしている

『取り敢えず話を聞きましょう』

フローネが言うとみんなリビングに移動する


『はじめまして、フローネと言います』

フローネがアリシアに言うと

『リベリアのフローネ師!!はじめまして!御高名は伺っています』

アリシアは頭を下げて言うと

『何故こちらにお忍びで来られたのですか?』

『メトリシアがリベリアへ行ってしまって便りも寄越さないから、心配で来てしまいました』

アリシアが微笑みながら言う

『お祖父様から何も聞いてないのですか?』

『リベリアで素晴らしい師匠に会えて、元気になって凄い魔法使いになっていると言っていたけど、信じられないし・・・リザードに襲われましたから』

『リザードごとき、マルス師匠の敵では無いですよ!お祖父様も知っていると思います!ヘルト兄さんもリベリアに来ましたから、聞いてくれれば解るのに』

『ヘルト!!来る前に聞いたら!メトリシアはもう1人前だ!心配無用だ!しか言わないから!!』

『え?兄さん・・・・』

メトリシアが苦笑いしていると

『アリシアさんは国家機密は話されてませんか?』

フローネが微笑みながら言う

『え?・・・魔法学院に通っていますので、国家機密は教えて貰えません』

アリシアが言うと、みんな苦笑いしている

『アリシアさんだから教えて貰えないのですね。メトリシアさんの詳細を聞けば国家機密に触れてしまいます。南東の事変に東の事態も国家機密ですので』

『え?・・・・国家機密?』

アリシアはメトリシアを見て考え始める

『あ!もしかしてリベリアを救った英雄!!そして南東調査も・・ブレイトリアス侯爵家!!』

アリシアが気が付き驚愕する。

『お姉さま・・・もしかして今まで何も考えて無かったのですか?』

メトリシアが言うと

『メトリシア!関わっていたの?』

『え?アリシアお姉さま、もしかして、ここに来たのは偶然?』

『え?エミールが師匠に泊めてくれるか聞いてくれると言うから来ただけですわ』

『エミール先輩の師匠が誰だか知らないで来たのですか?』

『聞いてないです・・・・え?』

アリシアは見渡して

『もしかして、エミールの師匠の名前はリリシャ様とマルス様?』

アリシアがエミールに聞くと

『はい!そうです!フローネ先生とキリシア師匠もです』

『え!!!リベリアの英雄!!』

アリシアが驚いている

『ヘルト兄さんも少しだけ教えてくれていればこんな事にならなかったけど』

メトリシアが苦笑いしている

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― 新着の感想 ―
[気になる点] この頃のアリシアの口調はまだ普通だったwww その後、完全に崩壊した
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