国境の町
出発準備完了すると
『副団長、後は任せたからね』
キリシアが言う
『解りました。国境の町まで結構距離が有るが、気を付けてください』
副団長が笑顔で言うと団員が苦笑いしている
『副団長も気を付けてね』
キリシアが言うと馬車に乗り出発していくのを騎士団は見送る
『副団長・・・威厳がありません』
騎士が苦笑いしながら言う
『仕方ない・・・英雄殿達がいなければ、この任務成り立たない・・・それに次元違いの強さも皆解っただろ!』
副団長が苦笑いしながら言う
『それは仕方ないですが、姫の護衛も一人しかいないなんて・・・』
『何十人護衛を付けてもただの足手まといだからな・・・側付きの女性に騎士が勝てないしな・・・・強くならなくては・・・』
副団長は落ち込み騎士達も落ち込み始める
『何の為の騎士団ですか?』
騎士が呟くと
『今の状況はただのお飾りだな・・・・・』
『え?・・・・それは言ったらダメですよね』
騎士達が涙目になる
『悔しかったらリベリア警備隊より強くなれ!!・・・俺よりも強い隊員・・・・もう負けれ無い・・・』
副団長が涙目になる
『副団長!!強くなりましょう!!』
騎士達が苦笑いしながら言う
(副団長は自信も威厳も何もかも無くなっていると騎士達は思い、副団長を見ている)
数日後、国境の町に到着する
『この町も全滅だね・・・』
『更に南東の方向にリザードが通った後が有るから、南東から来たと言う事だね』
マルスが言うとみんな頷いている
『国境の向こう側の地図は無いのですか?』
リリシャがロイドに聞くと
『領主の館を調べて来ます』
ロイドが言うと騎士4人を連れて領主の館に向かう
『リリシャ、門が壊されていても瓦礫を積んで塞いで、近くで夜営した方が良いかな?』
マルスが言うと
『そうだね、門の上から監視すれば遠くまで見れるね』
リリシャが微笑んでいると
『賛成だけど、リザードが襲ってきたら私の分残してよね』
キリシアが真剣に言うとみんな笑っている
マルスはレビテーションを使い次々と瓦礫を積み上げていくと門を完全に瓦礫で埋めると別の門も瓦礫を積み上げる
『マルス、完全に埋めたら出れないよね』
キリシアが苦笑いすると
『そうだけど、騎士は伝令に行ったから暫く外に出なくても良いかなと思ったよ』
『私がリザード狩りに行けないでしょ!!私の分残すつもり無いでしょ!!』
『あ!忘れてた!』
マルスが苦笑いするとリリシャが笑っている
『キリシア師匠、外で襲われたら守ってください』
ミリアが言うと
『え?当たり前!!』
『籠城する時は私がキリシア師匠を守らせてください』
『え?・・・解りました』
キリシアが苦笑いすると、みんなミリアを見ている
魔法の練習を行いながら騎士団の到着を待っていると、リザードの大群が現れるが、魔法の的になり、全滅させながら数日待つと、騎士団が到着する
『何だ!門が瓦礫で埋まっている!!』
副団長が言うと
『マルス殿が魔物が入らないように埋めると言っていました』
伝令の騎士が言うと鐘を鳴らして帰ってきた事を知らせて待っていると
『ちょっと待っていてください。瓦礫を吹き飛ばします』
マルスがやってきて門の上で答えると瓦礫を魔法で吹き飛ばす
『瓦礫をどかすのは、一瞬か・・・』
副団長が呟くと騎士達は驚いて呆然としている
『こっち側の門は騎士団で守ってくださいね』
マルスが笑顔で言うと
『了解した!』
副団長が言うと町中に入っていく
状況を副団長に伝えると
『やはり隣国から入って来たと言うのだな』
副団長は真剣に言う
『ここの付近にも結構なリザードがいたから、更に南東にはもっと多くのリザードがいると思います』
『実は王都から追加の情報が入ってきたが、隣国は国境付近の山間で最初にリザードが発見されたと言っていたそうだ』
副団長が言うと
『詳しい地図が有ると良いけど、この付近に何か有るのかな?』
マルスが地図を指して言うと
『ちょっと待っていてくれ』
副団長が言うと騎士に何かを伝えると騎士が新しい地図を持ってくる
『この地図は機密なのだが、ここに遺跡が有る』
『詳しい地図があるならもっと速く出してよ!』
キリシアが言うと
『これは軍事機密だ・・・今回は仕方無いが本来は見せる訳にはいかないと理解してくれ』
副団長が苦笑いして言う
『解りました。だけどこの地図からすると本当に遺跡が怪しいね』
キリシアが言う
『遺跡探索だと持っている装備で足りるかな?』
マルスがキリシアに聞くと
『騎士団の分までは足りないかな?』
『あ!魔法のランプ・・・』
副団長が苦笑いし始める
『輝きの魔石は1袋有ったよね』
『持ってきています』
リリシャが微笑む
『騎士は2人ぐらいかな?』
『今回は守りながらになるから少ない方が良い』
キリシアが言うと
『そうだよね。騎士2人と警備隊隊員2人で荷物持ちかな?』
『それが良いね。荷物持ち兼報告係』
キリシアが言うと
『やっぱりそうなるか・・・騎士が荷物持ち係とは』
副団長が苦笑いする