無詠唱とミリア
21層に到着すると大きなカークロッチに遭遇する
『ミリア、アニー、魔法で攻撃してみて』
マルスが言うと
『・・・・ファイヤーボール!!!』
『・・・・ファイヤーボール!!!』
2人は全力で魔法を連射するが、接近されてかわそうとすると、マルスが一刀両断して黒い霧になって消えていく
『師匠、全く通用しませんでした』
ミリアが悔しそうに言うと
『魔力を掌に集めて』
マルスが言うとミリアとアニーは魔力を掌に集める
『掌の上に魔力の玉を作って』
ミリアとアニーは魔力の玉を作ろうとするが、アニーの魔力の玉が消えていく
『次は魔力を手に集めてから、ファイヤーボールを具体的に想像してから魔力を込めてファイヤーボールを唱えてね』
マルスが説明すると
『ファイヤーボール』
ミリアが唱えると、炎の玉が飛んで壁に当たり、爆発する
『え?出来ました』
ミリアが呆然としながら言うと
『3人目の無詠唱を使える魔法使いになったね』
『え?はい!師匠』
ミリアが涙目になっている
『次はアニーだよ』
『はい!』
アニーは魔力を集めてから
『ファイヤーボール』
アニーが唱えると炎の玉が壁に当たり爆発する
『アニーは4人目だね』
『はい!師匠!ありがとうございます』
アニーは照れながら微笑んでいる
『ここからは無詠唱で魔法の練習をしていくよ』
マルスが言うとミリアとアニーが魔力を手に集めている
『私も追い付かれそうですね。がんばります』
リリシャが笑顔で言うと遭遇した大きなカークロッチに
『ファイヤーキャノン!』
大きな炎の玉が炸裂して大きなカークロッチが黒い霧に包まれて消えていく
『リリシャ師匠!凄いです』
ミリアが言うと
『負けませんから』
リリシャが笑顔で言うと2人で笑っている
『なんだか楽しそう』
キリシアが呟くと
『リリシャはうれしいんだと思うよ。弟子が無詠唱を取得したのが』
マルスがキリシアに言うと
『ミリア、凄い成長したよね』
キリシアも微笑みながらミリアを見ている
『ここからは大きなカークロッチを殲滅するよ』
マルスが宣言すると、次々と大きなカークロッチを見付け次第倒して回り、21層を一周する
『ミリアとアニーは魔力どうかな?』
マルスが言うとミリアとアニーは魔力制御をして見せる
『まだまだ行けるね』
マルスが言うと。キリシアが笑顔で22層に向かう。次々と大きなカークロッチを倒して回ると、大部屋に入り、マルスが次々と一刀両断して倒し回っている
『マルス、楽しそうだね』
リリシャが呟くと
『新しい剣を使いこなしているから、楽しいんだね』
キリシアが言うとアニーが微笑みながら頷いている
『マルス師匠、全部一刀両断で倒してます』
ミリアが言うと
『マルスじゃ敵にならないね』
キリシアが笑いながら言うとマルスが帰ってくる
『終わったよ』
『お疲れ様、魔石拾いしましょう』
アニーが言うとみんなで魔石を拾い集めると魔力制御を確認する
『アニーは乱れ始めたかな?微妙だね』
『無理はしないで帰りましょう』
リリシャが微笑みながら言うと、キリシアが上の階層に向かって歩き出す
『お帰りなさい、師匠』
メトリシアが気が付いて言う
『何も無かったかな?』
『はい!静かでした』
『休憩したら帰ろうね』
マルスが言うとみんな頷いている
迷宮の出口に向かい迷宮を出ると
『このまま帰る?』
『魔石多いからギルドに引き取ってもらおうか?』
『そうだね』
キリシアは笑顔で言うとギルドに向かい、中に入るとヘザーネのカウンターに並ぶ。気が付いた冒険者が次々と道を開けてくれるが、ヘザーネのカウンターで冒険者が話し込んでいる
『だから、この数だからもう少し高くしてくれよ、頼むから』
『ダメです。いくら多くても買取価格は変わりません』
『こちらは命懸けなのだから、もう少し何とかしてくれよ!』
『大きさが大きくならないと無理です。嫌なら買い取りませんのでお引き取りください』
『うっ・・・わかった。それで良いから』
冒険者は仕方なく硬貨を受け取って振り向くと青ざめている
『どっどっどうぞ』
冒険者が退くと
『キリシアさん、リリシャさん、マルス君、ルメイルさん、ミリアさん、アニーさん、エビリアさん、クレスタさん、リシリアさん、メトリシアさん、ケニーさん、お帰りなさい』
ヘザーネが笑顔で言うと、周りの冒険者達が見ている
『ヘザーネ、買取ね』
キリシアがカウンターに魔石の袋を置いていくと、ヘザーネは魔石を鑑定しながら数え始める
『糸が有ったら売ってくれますか?依頼が溜まっていますので』
ヘザーネが言うと、エビリアが糸を置いていく。さっきの冒険者が青ざめながら見ている
『ありがとうございます。ゴーレムの鉱石は無理ですか?』
ヘザーネが魔石を見て言うと
『まだ作るものが多いからダメかな?』
『解りました・・・やっぱり無理ですね。依頼が沢山来ていますが理由を言ったら、価格が倍になりましたがそれでも無理ですよね』
ヘザーネが苦笑いしながら言うと机から依頼書を見せる
『一個金貨5枚になったの?』
『そうですが、キリシアさん達相手では無理と言ってあります』
ヘザーネが笑いながら言う
『マルスがいらないと言わないと無理だよね』
『魔導具まだまだ作るから無理だね』
マルスが言うと
『マルス、来ていたのか!』
ゼダルが出てくる
『あ!ゼダル大丈夫なの?』
キリシアが言うと
『あれだけのリザード相手に片腕で済んで良かったぞ』
ゼダルが笑うと
『無理はしないようにね』
『もう無理は出来ないから、若い冒険者を叱ることしか出来ない!』
『無理する冒険者を躾てね』
『わかった!』
ゼダルが笑い出す
『この間、門の外でまたリザードが襲ってきたのは本当か?』
『雑魚しかいなかったよ』
キリシアが笑顔で言う
『アハハハ・・・ビックリザードが雑魚か?』
『雑魚だね。大きいだけの雑魚!』
『やっぱり噂は本当だったか』
『噂?』
キリシアが呟くと
『騎士団と警備隊が必死に戦ったビックリザードを一撃で両断して倒し、大声でもっと強い魔物はいないのか!!出てこい!!っと叫びながら次々とリザードを倒しまくる槍の聖女が降臨したと言う噂だ』
ゼダルが笑いながら言うと
『え?槍の聖女が降臨?』
キリシアが苦笑いすると
『ん?どうした?槍の聖女が嫌なのか?それとも噂は間違えか?』
『え?槍の聖女は却下!』
キリシアが少し赤くなりながら言うと
『まさか他は却下しないのか?』
『え?』
キリシアが言おうとすると
『事実だけに否定は出来ませんが、獲物発見と言ってビックリザードを一刀両断してから弱い!!もっと強いのいないのか!!出てこい!!の間違いです』
リリシャが笑いながら言うとみんな笑い出す
『は?訂正か・・・・弱い!!もっと強いのいないのか!!出てこい!!か・・・キリシアらしいな』
ゼダルが笑い出す
『だってビックリザード弱すぎるから』
キリシアが言う
『は?ビックリザードを雑魚と言うのか?』
『雑魚だよ!大きなカークロッチと同じぐらいでしょ』
『は?・・・・確かにそうかもしれないけど・・・雑魚じゃないだろ』
ゼダルがが言うと
『キリシアさん達からしたら雑魚です。この魔石の山を見れば解りますよね』
ヘザーネが苦笑いして言うと
『え?大魔石・・・・ちょっと待て!この数なんだ!!』
『22層を殲滅してきただけ』
『は?・・・・雑魚か・・・』
『ゼダル、わかった?』
『アハハハ・・・解りました』
ゼダルが苦笑いしてから言うと冒険者達が青ざめている
『しばらく留守にするから頑張って町を守ってね』
キリシアが言うと
『え?どこかに出掛けるのか?』
ゼダルが青ざめると
『国王からの依頼でちょっと南東を調査に行ってくるけど、警備隊が残るから大丈夫だけど頑張って守ってね』
『そうか・・・は?』
『バイルが知っているから聞いてきなよ』
『わかった・・・・』
ゼダルが苦笑いしているとバイルが出てくる
『騒がしいと思ったらキリシア殿でしたか』
バイルが笑顔で言うと
『バイル、ただいま』
『例の依頼の件はいつ出発しますか?』
『明日か明後日かな?』
『解りました。気を付けてください』
バイルが笑顔で言うと、ゼダルが苦笑いし、ヘザーネが慌てている
『ヘザーネ、どうしたの?』
『え?失敗しました、数え直します』
ヘザーネが苦笑いしていると、他の職員も手伝い、数え直している
『中魔石が354個と19層が156個と20層が204個と大魔石が156個ですが硬貨は預かりで良いですか?』
『そうしてね』
キリシアが笑顔で言うと
『糸は105本有りますので、依頼が合わせて100本ですので、依頼に代行で渡しておきます。5本は買取に回します』
ヘザーネが言うとバイルが微笑んでいる
『じゃあまたね』
キリシアが言うと帰ることにすると、周りの冒険者達が青ざめたまま見つめている