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2話 初めての薬草採取

転生したのは小さな村で、両親は朝から畑仕事をする普通の農村だった。


魔法使いを目指すにも、近くに魔法使いが居ない、どうする?どうすれば良い?魔法の基礎を教えて貰えない。

村長の家にも魔道書が無かった、完全な転生の失敗であることに気付く。

ここは冒険者も来ない辺境の村で、外の話も何も入ってこない。それに変化の無い日々が過ぎるだけの日常、まだ10歳の子供にはそのまま農民になるしか無いのだろうか?気持ちが暗くなる。


『仕方ない取り敢えず冒険者を目指す事にするか・・・』

魔法使いになるより、体を鍛えて冒険者を目指す事しか方法は無いことに気付く。それしか道は無い、15歳まで頑張るしかない。そうでないと村を一人で出て冒険者にはなれない。

その日より棒を振り回して、体を鍛える事にする。


周辺の森には魔物もいるので、なかなか入らせて貰えないが、今日は家族と薬草を摘みに森に入る。森に行くと言う親に頼み込んでやっと同行を許して貰えた。


薬草の種類や生息地や効能を知る絶好のチャンスであった。

順調に薬草を摘んでいくと収穫もかなりあった。

『マルス』

父親に呼ばれ振り向くと

『そろそろ帰るか?』

『うん、わかった』

『今日は楽しかったか?』

『うん、楽しかった』


村に帰るために歩き出す。

父親は辺りを見渡し他の村人にも帰ることを伝えていた。


しばらく歩くと何かざわつく感覚に襲われる

『どうした?』

父親は何も感じていないようだった。

『何か嫌な感じがする』

辺りを見渡す父親、しかし異変は無い


しばらく歩いていると、森の奥から

『ぎゃーーー』

驚き振り返るそして、自分を見て

『村まで走るぞ』

父親も異変を感じ慌てたように表情を変える

そして走り出す、森の奥から村人達も走ってくる。


村までもう少しの所で後ろから魔物が見えてきた。

『このままでは・・・』

『仕方ないここで足止めしよう』

村人達はここで魔物に立ち向かう決心をしたのである。

『マルス、家まで走って帰れ』

父親も持っていたナイフを抜き、走るのを止めて後ろに向き直る。


『ガァー』

大きく咆哮しながら魔物は突進してくる。

猪型の魔物である

村人達は持っていた棒やナイフ短剣を構えて立ち向かう。

六人の村人達は必死に戦う。

『ぎゃー』

一人の村人は避けきれず弾き飛ばされ白目を剥く

隙を見て短剣を突き立てるが、魔物はたおれない。

『ガァーー』

怒りを顕にして噛みついてくる。

『こいつーー』

首を振り木に叩きつける

鈍い音がして力無く崩れ落ちる。

後ろから棒で叩きつけたが後ろ足で蹴飛ばされる。


父親にも魔物が突進してくる。

『やぁーー』

付き出した棒の先が魔物の顔面を捉える

バキッ!!棒が折れた。折れた棒の先は魔物に刺さっていた。

父親の横を通りすぎる

父親は驚きの表情でこちらを見る。

『どうして逃げなかった』

一言発したがすぐに魔物を見る。

『ガァー~~』

痛みと怒りを向けてこちらを向く魔物が

突進してくる。

村人達も急いで魔物に向かっていく。

しかし、今度はマルス目掛けて突進してくる

避けながら、前足に向けて棒を付き出す

『ズドン』

魔物は棒に引っ掛かり倒れた

そこへ村人と父親は急いで魔物にナイフを突き立てた。

鮮血が飛び散る

『ギャぁーー』

立ち上がろうとする魔物に村人達もナイフや棒で殴り続ける


しばらくして動かなくなる魔物。

立ち尽くす父親達。


『マルス怪我はないか?』

父親は心配そうに声をかける。

『大丈夫』

『どうして逃げなかった?』

『逃げ切れないと思った。だから戦う事を選んだ』

父親は呆気にとられたような顔になった

それ以上は何も言わなかった。


気を失った村人達も命に別状は無かったようだった。そして魔物は解体され村人達で分けられた。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「転生したのは小さな村で、両親は朝から畑仕事をする普通の農村だった」 「普通の農村」→「農家」では?
[気になる点] 転生したのに薬草の知識ないんかいっw 日常の記憶すらないと転生の設定自体が無意味なものになる気がするぞ。あと会話が「」ではなく『』なのが読みにくいかも。
[一言] 今流行りの異世界転生もの(?)ですね。 はたして記憶を取り戻す時は来るのか―ー
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