剣の付与魔法
『先生、警備隊に剣を貸しておいた方が安心できますよね』
マルスが微笑みながら言う
『え?・・・この事態だといつ必要になるか解りませんね』
『この間、ギレリムが作ってくれていた剣、全部付与魔法しておこうかな?』
『何本有るのですか?』
フローネは少し嫌な予感しながら聞く
『20本です』
『この間と同じ付与魔法なら良いと思います』
『解りました。だけど3本は別の付与魔法にしようかな?』
『え?3本?』
『ガシリオとロイドとルメイル用の剣です』
マルスが笑顔で言う
『そうですね・・・本気はルメイル用だけにしてくださいね』
フローネが苦笑いしている
『ガシリオとロイドの剣は4つにしておきます』
マルスが笑いながら言うと工房に向かい、魔方陣を発動して剣の魔石に魔方陣を書き込んでいく
『これで全部だね』
マルスは呟くと全部の剣に魔力を流して剣に魔力が輝きだすのを確認していく
ルメイルの剣は構造強化、体力回復、生命力回復、精神力強化、光属性
ガシリオの剣は構造強化、体力回復、生命力回復、生命力強化
ロイドの剣は構造強化、体力回復、生命力回復、火属性
『マルス、終わったのかな?』
リリシャが笑顔で上がってくる
『ルメイルとガシリオとロイドの剣だよ』
『どんな顔して喜ぶかな?』
リリシャが微笑みながら言う
『受け取れないと断るかもね』
マルスが笑いながら言うと、リリシャが笑い出す。外でキリシアと稽古をしているルメイルを呼ぶ
『どうかしましたか?』
『この剣を使ってね』
マルスが剣を渡す
『え?ありがとうございます』
ルメイルが剣を受け取ると
『え?力が湧いてきます・・・凄い剣です』
『ルメイルの剣だよ』
マルスが微笑みながら言うと、ルメイルは剣の文字を見て苦笑いしている
『返せませんね。大事に使わせて貰います』
ルメイルが笑顔で言う
『ルメイル、剣の性能は迷宮で確認するよ』
キリシアが笑いながら言うと、ルメイルは頷いている
『ロイド、良いかな?』
マルスが言うと
『マルス、どうかしましたか?』
ロイドは嫌な予感に苦笑いしている
『この剣使ってね』
マルスが剣を渡す
『え?・・・・・・・・まさか魔剣!!』
ロイドは青ざめている
『伯父さんどうしたの?』
レイリアが心配そうに言う
『いや、何でもない・・・・』
ロイドはまだ青ざめている
『大事に使ってね』
マルスがそう言うと
『え?お返しします。こんな凄い剣、頂くわけにはいきません』
ロイドは剣を差し出すと
『剣の名前見てから言ってね』
マルスが微笑みながら言う
『え?まさか・・・・【リベリアのギレリムが作成してリベリアのマルスが付与魔法したロイドの剣】・・・・』
読んで絶句している
『え?伯父さんの名前の剣?凄いの?』
レイリアが聞く
『使うしか無いのですか・・・買う金は無いが・・・』
『護衛頑張ってね』
マルスが微笑みながら言うと、ロイドは考えながら
『この恩は忘れません!この剣に恥じないように精進します』
ロイドは笑顔で言う
『なんだか大袈裟だね。只の剣でしょ』
レイリアが呟くと
『は?・・・マルスが付与魔法した剣なら金貨数百枚の価値だぞ!』
ロイドが苦笑いしながら言う
『・・・・え?すすす数百枚!!!』
レイリアは青ざめて剣を見ている
『世界で1本しかないロイドの剣だからね』
マルスが微笑みながら言う
『ここここんな凄いのを伯父さんがもらって大丈夫なの?』
『使わせて貰うしか無いが後で副団長に自慢はしておく』
ロイドが笑顔で言う
『最後はガシリオだよ』
マルスが呟くとロイドが笑い出す
『一緒に行ってガシリオの顔を見ても良いか?』
ロイドは上機嫌で言うと
『今から届けに行こう』
『解りました。御一緒します』
ロイドが笑いながら頭を下げる
警備隊詰所に向かい
『ガシリオはいるかな?』
『訓練所で隊員と訓練しています』
隊員が笑顔で言うと中に入っていく
『ガシリオ、今良いかな?』
マルスがガシリオに聞くと
『あ!マルス、何か用か?』
ガシリオが笑顔で言う
『この剣をガシリオに渡しに来ただけだよ』
マルスが剣を差し出すと
『まさか・・・・・力が湧いてくる』
ガシリオが苦笑いしている
『後、この剣は警備隊に預けておくね』
ロイドが剣の束を置くと
『え?まさか全部魔剣なのか?』
『そうだよ。失くさないようにね』
『アハハハ・・・・大事に使うように伝えておく』
ガシリオが苦笑いしながら言う
『この剣は別の付与魔法なのか?』
ガシリオが苦笑いしながら言う
『名前を見れば解るよ』
『ん?【リベリアのギレリムが作成してリベリアのマルスが付与魔法したガシリオの剣】・・・こう来たか』
ガシリオが苦笑いすると
『大事に使わせて貰うぞ!留守する時は任せておけ』
ガシリオが笑い出す
『は?それだけなのか?もっと驚いたり、青ざめないのか?』
『ん?もう慣れた!渡されたら黙って使う!感謝だけは一生忘れないがな!!』
ガシリオが笑いながら言う
『付き合いの差か・・・悔しい』
ロイドが呟くと
『ロイドお前も貰ったのか?』
『貰った!俺は青ざめた!』
ロイドが苦笑いすると
『それが普通だ!』
ガシリオが笑っている
『後17本もの魔剣を簡単に貸すなんてあり得ないし』
『マルスだから仕方ない!遠慮無く借りておくだけだ!!』
ガシリオが笑顔で言う
『やっぱり器が違うか・・・・』
ロイドはうつむくとガシリオが笑っている