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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
4章 リリシャと東の動乱
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魔法陣

マルスは数日間、魔導書を読みながら新しい魔道具を研究している。メトリシアが持って帰った魔導書と男爵家の魔導書を調べて、新しい魔法陣の作成に取りかかっている

(飛空艇の魔法陣は複雑過ぎるけど、1つ1つ見ていくと、この魔法陣が重要なんだろうな・・・)

マルスは1つの魔法陣を見て呟く

(この魔法陣が間違っているのは、多分秘匿したかったからかな?)

マルスが考えている

(飛行の魔道具を作らせないようにする為だよね・・・だから、1番重要で知られていない魔法陣を秘匿したと考えるべき・・・そうすると、作るのは今は無理かな・・・)

マルスは飛行の魔道具を作るのは無理と判断したが、飛行石の記述について読んでいく

(飛行石は北の一部の地域で採掘出来たんだな・・・この石が有れば小さい飛空艇が出来るかな)

マルスは考えながら飛空艇の調査を終わらようとすると、大きな魔道具には魔力遮断の付与魔法が必要と記述を見つける

(これなら複数の魔道具を設置も可能だ)

マルスは笑顔で考えながら魔力遮断の魔法陣をドローイングで作成すると、制御が出来ないで壊れていく。そして何回か試すが上手くいかない

(何か足りないのかな?ん?この紋様・・・・どこかで見た様な・・・・遺跡の天井?確か・・・こんな感じだったような、こうだったかな?)

マルスはドローイングで変更を続けていると、安定した魔法陣が完成する


マルスは早速ランプを作成すると、新しい魔法陣を付け足して完成させる。魔法のランプを点灯させると、輝きの魔石を接触させるが光らないのを確認する

『完成した!!』

マルスは笑顔で言うと、鑑定もして魔力遮断が有るのを確認する

『師匠、どうしたのですか?』

ミリアが上がってくる

『魔力遮断が完成したよ!これで色んな魔道具に応用が出来る!』

マルスが笑顔で言うと、ミリアも確認して笑顔になる

『これなら魔力が流れないから、魔道具を2つ合わせることが出来ます』

ミリアが言う

『新しい魔道具を作れるかもしれないね』

マルスが笑顔で言う

『流石師匠です』

『だけど浮遊魔法魔道具は作ることは不可能だった』

マルスは苦笑いする

『師匠ならいつか出来ます』

ミリアが笑う

『そうだね。諦めないよ。どんどん魔導書を読んで色んな魔法を覚えるよ』

マルスが微笑んで言う


『隣の奥様が挨拶に来ました』

ラーザが言うとみんな出ていく

『こんにちは、みなさん』

隣の奥様が言うと

『どうかなさいましたか?』

リリシャが聞くと

『実は今回の事で王都に引っ越す事にしましたので挨拶に伺いました』

『え?引っ越されるのですか?』

『実はリザードが家の中まで荒らしてしまい、建物は使い物になりません。建て替えるよりも王都に行く方が良いと判断しました』

『そうだったのですね』

『これから他にも挨拶に行きますので失礼します』

隣の奥様が帰っていく

『他にも町を出ていく人がいるのかな?』

マルスが呟く

『多分いるよね』

『土地が欲しいな』

『え?どうして?マルス』

キリシアが驚くと

『大きな物に付与魔法をする工房が欲しいな』

『あ!それ欲しいなら作ろう!』

キリシアが笑顔で言うとリリシャも微笑んでいる


『キリシアさんは在宅ですか?』

隊長の奥さんがラーザに言うと

『あ!います。どうぞ入ってください』

ラーザは門を開けて迎えいれると玄関に案内し、キリシアを呼んでくる

『隊長の奥さん、どうかなさいましたか?』

キリシアが聞く

『実は夫もなくなりましたので。引っ越しを考えています』

『え?何故ですか?』

『家の支払いが滞ります。それに私が働いて息子を育てないといけませんので、屋敷は無理と判断しました』

『あ!・・・そうですよね』

『1つお願いが有るのですが、我が家の侍女を雇って頂けませんか?面談をして頂くだけでも良いのでお願いします』

隊長の奥さんが頭を下げる

『どうして侍女の事を頼むのですか?』

『え?家族のように思っていますが、侍女まで連れて実家に帰れませんので・・・・あの娘が路頭に迷う事だけはしたく有りませんので・・・・』

隊長の奥さんが涙目で言う

『雇うか・・・・あ!!ミドル!』

マルスが言うと

『ミドルがどうした?』

キリシアが驚き聞くと

『隊長の奥さんは働く場所が有れば良いんだよね。屋敷の維持は難しいけど、商会で取り立てなら出来るよ』

マルスが笑顔で言う

『え?取り立てなんて私等では難しいのでは?』

『相手が相手だから大丈夫だよ!警備隊と領主の担当なら』

『あ!!隊長の奥さんなら断れない!それに商会の位置も詰所の横だから隊員も気に掛けてくれるね』

キリシアとリリシャが笑顔で言う

『よろしいのですか?』

隊長の奥さんが不安そうに言うと

『ルメイル!ミドルを呼んできて!』

キリシアが言うとルメイルは笑顔で出ていく

『どうかしたのですか』

フローネが入ってくると

『先生、こんにちは』

リリシャが笑顔で言う

『これはフローネ様、こんにちは』

隊長の奥さんが挨拶をするとどういう事か説明をする

『この子達はとんでもない事を・・・ミドルが留守の間商会を守れる人が居てくれれば助かりますね。警備隊と仲が良ければ、更に凄く良いですね』

フローネも微笑みながら言う

『私等でも役にたちますか?』

『常識が解れば良いです。後はミドルが頑張ります。それに隊員達も息子さんの剣の鍛練を手伝ってくれますよ。彼等の師は隊長ですから』

フローネが微笑みながら言う


ミドルがやってくるまでに侍女と息子も呼んできて貰うと

『何か用でしょうか?』

ミドルは不安そうにやってくると

『ミドル、頼みが有るんだけど』

マルスが聞く

『え?何でしょうか?』

『隊長の奥さんを商会で雇えないかな?』

『え?人手は足りていないので良いですが何故ですか?』

『ミドル、夫婦で夫が亡くなったらどうなるか解るでしょ』

フローネが微笑みながら言う

『あ!解りました!』

ミドルは苦笑いしている

『本当によろしいのですか?』

『こちらこそよろしくお願いします。留守にする時、店を守ってください』

ミドルが微笑みながら言う

『ありがとうございます』

涙目になって頭を下げる

『後は住む場所だよね』

キリシアが言う

『どこか良い物件無いかな?』

『通りの反対側が空き家ですので聞いてみましょうか?』

ミドルが笑顔で言う

『そうなんだね。もう調べていたんだね』

『王都で募集した補充要員の魔法使い達が住むための物件を探していましたので、3階建てなので2階に住んで貰って、3階は魔法使い達に使って貰えば良いと思います』

『一階は?』

『貸し店舗でも良いかと思います』

『それ良いね。交渉任せた!』

キリシアが笑いながら言う

『そう言われるとは思っていましたが、一度見てください』

ミドルが苦笑いしている

『あのートントン拍子で決まってしまっていますが、本当によろしいのでしょうか?』

『え?嫌でした?』

『そう言うことでは無いですが、驚いています』

『慣れることですね。この子達は即決する所が良い所ですが、ついていくのは大変です。多分マルスは既にどんな魔道具が良いか考えています。貸し店舗も何かやろうと考えていますよね』

フローネが苦笑いしながら言うと、みんなマルスを見る

『え?パン屋近くに有ったかなと考えていただけです』

マルスが苦笑いして言う

『パン屋に決まったみたいですね』

フローネが苦笑いして言う

『今は近くに有りませんが誰にやって貰うのですか?』

ミドルが苦笑いして言うと、マルスは侍女を見ている

『そうだね・・・パンは焼けますよね』

リリシャが笑顔で聞くと

『え?・・・パンなら何時も焼いています・・・』

侍女は青ざめている

『隊長の奥さんも良いですか?』

マルスが微笑みながら言う

『え?テシアならパン屋出来ますが資金が有りません』

隊長の奥さんが言う

『ミドル、商会の傘下のパン屋で良いよね』

『そうなりますよね。解りました』

ミドルが笑いながら言う

『え?えーーーー!決定なのですか?私がパン屋なんて無理です』

テシアが慌てだすと

『パン用の窯は作るし、ついでに何でも用の窯も作ろうか?』

『あ!先に家の窯を作ろうよ』

キリシアが笑顔で言う

『ゴーレムの鉱石を取りに行こう』

『明日から迷宮に潜ろう』

キリシアが笑いながら言う

『え?決定なのですか・・・・』

『決定したようですね。後はミドルと相談してください』

フローネが微笑みながら言う

『ミドルさん、よろしくお願いします。セリアトアと言います』

『こちらこそよろしくお願いします。オーナーがあの感じなので、何か有ればフローネ様に先に相談してください』

ミドルが苦笑いしながら言う

『解りました。旦那と似ていますので慣れています』

セリアトアが微笑みながら言う

『私も決定なのですか・・・自信は有りません奥様』

『もう決定したようなので、路頭に迷わなくて良かったです』

セリアトアが苦笑いしながら言う

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