副団長と結界
フローネとウイントレスは、魔道具を持って壊れた門に行き、結界の魔道具を門で使い始める様に言うと門番達は笑顔で喜んでいる
『こんな魔道具が有ったのですね』
門番達が言うと
『倉庫から出て来たと言うことだ、詮索はしないように、他言無用だ!!』
ウイントレスが言うと門番達は頷いていると騎士が呼びにくる
『領主様、騎士団がもう少しで到着します』
『本当か!』
ウイントレスは笑顔になって言う
『これで町の復興が加速しますね』
フローネが微笑みながら言う
騎士団の先頭が門番に聞きにくると
『やっと来たか!』
副団長が笑顔で言う
『え?副団長!何故こちらに?』
『事態が事態だからな!ここで指揮を取るつもりだが、団長から返事は来ていない!』
副団長が笑いながら言う
『私達も緊急事態としか聞いてませんが、本当でしょうか?』
『本当だ!リベリアでなければ王都でも防げなかったと思うぞ!ここには英雄殿達がいるからな!キングリザードを倒したのが証拠だ!』
『え?きききキングリザード!!』
騎士達は青ざめる
『街道の警備と南東に向かう隊と中で瓦礫を片付ける隊に別れて貰うぞ』
『は!了解しました!』
騎士団は解れて散っていく
『副団長がいて助かったな!』
ガシリオが様子を見て笑っている
『やることが領民を安心させることだからな・・・騎士団が雑用だな』
副団長が苦笑いしている
『やることが無い方が良い!平和だからな!』
『あとは門の警備だな』
『そうだな!』
ガシリオが笑いながら言うと副団長は小隊を率いて壊れた門に向かうとバリアに気か付かず「ドンドンドンドン」
騎士達が騎馬ごとぶつかり倒れ込む
『なな何だ!!!これは!』
副団長が声をあげると
『すいません。気が付かず、解くのが遅れました』
門番が慌てて言う
『何だ!これは!けけけ結界か!!!』
『先程、領主様が試すようにと持ってきてくれました』
『は?・・・・・門を守る必要は無いのか・・・・』
副団長は落ち込む
『副団長、私達は何を?』
騎士達は苦笑いしている
『もしかして・・・・』
副団長が苦笑いしながら馬に乗り、領主の館に向かう
『副団長、どうかしたのか?』
『結界の魔道具有ったのですか?』
『あ!倉庫から出てきたから使ってみただけだ』
『まだ有るのですか?』
『え?無いかも知れないけど見つかるかもな』
ウイントレスが苦笑いしながら言う
『は?・・・・やっぱり』
副団長は苦笑いしている
『顔が赤いがどうした?』
『騎馬で走っていたら正面にぶつかっただけだ!!使うなら教えてくれ!団員も怪我をした!』
『はぁ?ハハハ!!これは良いな!騎士団でも侵入出来ないとは』
『どのぐらい効果有るのか?』
『その為に試している所だ』
ウイントレスが微笑みながら言う
『もう一個出てきたら貸してくれ!必要だ!!』
副団長が笑いながら言う
『魔法使いを連れていないと不可能だぞ』
『大丈夫だ!来ているからな!』
『出発まで魔道具の補充の手伝いさせてくれ』
『は?・・・炊き出しか・・・良い考えだ!』
副団長が苦笑いする
『魔法使いが炊き出しの手伝いですか?』
『見れば解る!リベリアの恐ろしさが、いや凄さだな』
副団長が苦笑いしながら言うとパン用の魔法窯を見に行く
『あれも魔道具だ!魔力の補充要員が必要だ』
『・・・・・・・こんな魔道具が』
『だから騎士より魔法使いが今は必要だ!』
副団長が笑いながら言う
『副団長それは私達は必要無いと言うことですか?』
『ん?それを言ったら俺は報告要員だ!・・・ただの飾りだが・・・』
副団長が落ち込む
『騎士団は必要なのですか?』
『町の復興と南東の調査要員と街道の警備だな・・・戦いになったら英雄殿と警備隊がくるまで耐えるか・・・・』
副団長は落ち込む
『騎士団が雑用要員と数合わせですね』
『仕方ない・・・リベリア警備隊隊員が強すぎる。英雄殿達はビックマザーリザードを雑魚扱いしている』
『え?・・・・』
『だから、やれる事をやるしか無い!必ず鍛えて見返してやる』
副団長はそう言って配給場所に向かうと魔法使いに魔力補充するように伝える
『この数の魔道具・・・何故有るのですか?』
『王国一の付与魔導師がいるからな!だから炊き出しが出来ている』
『欲しいですね・・・』
『陛下に頼んで見ようかな』
『頼んでください』
騎士が言うと副団長は苦笑いしている
『副団長、やっぱりここにいたか』
ガシリオが言う
『何のようだ!』
『副団長忘れてないか?もう1つ警備する場所を挨拶もしてないだろ?』
『え?・・・・あ!しまった!』
副団長が青ざめる
『副団長、どうしました?』
騎士達が不安そうに言う
『親衛隊はついてこい、挨拶しに行く』
副団長はそう言って急いで向かう
マルスは結界の魔道具を家に設置して範囲を設定している
『このぐらいで良いかな?』
マルスが大声で言うと、みんなが返事をして戻ってくる
『これなら安心だね』
リリシャが微笑みながら言う
『許可無しに入ってこれないからね』
『王宮にも無い物を容易く作るなんて流石は師匠です』
メトリシアが笑顔で言う
『この家に侵入出来ませんね』
フローネが微笑んでいると馬が走ってくる
『門が空いている?散らかっているだと』
副団長は不安に思い、急いで走り、屋敷に入ろうとすると、騎士達も走り出す
「ドンドンドンドンドンドン」
全員が見えない壁にぶつかり倒れる
『今、何か音しなかった?』
キリシアが言うと、みんな外を見る
『あ!副団長!どうしたの?』
マルスが近付き言うと
『けけ結界だと!』
『そうだよ、勝手に侵入出来ないようにね』
『結界が有るなら教えてくれ!真面にぶつかっただろ!!』
『人の家に勝手に侵入したのは誰ですか?』
マルスが言うと
『え?・・・俺達だ』
副団長が落ち込む
『副団長、何故来たのですか?』
メトリシアが聞くと
『メトリシア様!騎士団が到着しましたので護衛にと思いまして、挨拶もありますので・・・』
『必要有りません。どうしても必要と思うなら、この結界を破ってください』
メトリシアが笑顔で言う
『解りました!全員で結界を破るぞ!!』
副団長が言うと全員で攻撃を始める
ガシリオは後ろから見て笑っている
『副団長、破れません・・・・』
騎士が疲れて言う
『王族の護衛すらさせて貰えないのか・・・・』
『え?王族?』
団員が呟くと
『あ!言っちゃった!!団長と国王に怒られるぞ』
キリシアが笑いながら言う
『え?・・・・聞かなかったことにしてくれ!』
副団長が慌て出す
『口が軽いよね』
マルスが呟くと騎士達が苦笑いしている
『しかし凄いな!この結界は』
ガシリオが笑いながら言う
『範囲は狭いけど安全だね』
マルスが微笑む
『まだ作れるか?』
ガシリオが聞く
『材料が足りないから集めないとね』
『解った!そのうち作ってくれ、門に設置したい』
『門で試して貰っているよ』
『そうか。解った』
ガシリオが笑顔で言うと
『秘密だよ。面倒だから』
『解ったぞ!』
ガシリオが笑い出す
『副団長、威厳がありませんね』
騎士が言うと
『それは言うな・・・リベリアが特別すぎる』
副団長がうつむきながら言うと
『もしかして副団長、ここで何もさせて貰えないのですか?』
『町中には警備隊がいる。強力な魔物が現れたら英雄殿が動く。だから騎士団は瓦礫の片付けと南東の調査だ』
副団長が苦笑いして言う
『そうですね・・・南東の調査に早速出発しますか?』
『頼んだ・・・』
『先程の家にロイドもいましたが、もしかしてメトリシア王女様ですか?』
『内緒にするように。国王陛下に叱られる』
副団長が苦笑いすると団員が苦笑いしている