家に帰還
家に着くとラーザが門を開けて
『お帰りなさい、キリシア様』
『ただいま』
キリシアは微笑みながら言って中に入ると
玄関からレティナが出てきて、マルスに抱きついて
『お兄ちゃん、お帰りなさい』
頭を撫でて
『ただいま、レティナ』
マルスが言うと、みんな微笑んで見ている
『お帰りなさい』
フローネが言うと
『フローネ先生、ただいま』
リリシャは嬉しそうに言うとリビングでフローネに全てを打ち明け、有った内容を話すと、フローネは苦笑いしてリリシャを見ている
『逆鱗に触れたら終りと言うことが良く解りますね。メトリシアさんは面倒でも報告は重要ですね。よろしくお願いします』
フローネが苦笑いしながら言うと
『そのつもりです』
メトリシアも笑顔で応える。
『リリシャも訳有りとは思っていましたが、過去を清算出来て良かったですね』
フローネが微笑みながら言う
『良かったです。領地はいらないですから』
リリシャが微笑む
『領地をそのまま兄に押し付けて帰ってくる所は、あなた達らしいですね』
フローネは笑いながら言うと
『面倒事はいらないです』
リリシャが笑い出すとみんな笑う
『メトリシアが出掛ける前に杖を作ります』
マルスが言うと
『まさか、マルスが作るつもりですか?』
『ミリアにやって貰います。妹弟子の杖ですから』
『それは良いですね。ミリアの実力なら間違いないですね』
フローネは微笑みながらミリアを見る
『先生、少し練習を見てください』
ミリアが言うと、フローネは微笑みながら頷くと工房で練習をする事にする
『ミリア、書き込みの練習はこの魔方陣を練習してね』
マルスは紙を見せて言うと
『え?構造強化と魔力制御と魔力増幅と軽量化ですか?』
『まさか・・・4つの付与魔法ですか?』
フローネは苦笑いすると
『ミリアなら出来るから、まずは中魔石に練習で書き込んで』
マルスが言うと、ミリアはフローネに助けを求めるように見ている
『いきなりは難しいですね』
フローネは微笑んでいると
『小魔石に軽量化を書き込みしてみようか?』
マルスが微笑みながら言うと、ミリアは緊張しながら魔方陣を発動して小魔石に書き込みを始める。書き込みが終り
『確認してください』
ミリアが魔石を渡してくると、マルスは魔方陣を確認して、フローネに渡して確認して貰う
『ミリア、こことここの文字を跳ねないように気をつけて、もう一度書き込みしてみて』
マルスが言うとミリアは書き込みをやり直し始める
『これでどうでしょうか?』
ミリアが魔石を差し出している。マルスは受け取ってから魔方陣を確認して、フローネに渡すと、フローネは微笑んでいる
『次は魔力増幅を書き込んで』
マルスは微笑みながら言うと、ミリアは小魔石に魔方陣を書き込んで持ってくる
『これで良いですか?』
ミリアの魔石を確認すると
『少し歪みがこの当たりに有るの、解るかな?』
マルスがミリアに小魔石を渡して見て貰うと、ミリアは真剣に見てからもう一度書き込みを始める
『これで良いですか?』
ミリアから魔石を受取、確認してフローネに渡すと
『次は魔力制御を書き込んで』
マルスが微笑みながら言うと、ミリアは小魔石に魔方陣を書き込んで持ってくる
『これで良いですか?』
ミリアが魔石を差し出して、マルスは受け取り、確認してフローネに渡すと
『次は構造強化を書き込んで』
マルスが言うと、ミリアは小魔石に魔方陣を書き込んで持ってくる
『これで良いですか?』
ミリアから魔石を受け取り、確認してフローネに渡すと
『先生、どうですか?』
マルスがフローネに言うと
『指摘するような所は有りません・・・・ミリア、あなたは既に私を越えた書き込む技術を持っています。自信を持ちなさい』
フローネが微笑みながら言うと魔石をミリアに渡す
『え?私などが先生を越えたなんてあり得ません。色々教えてください』
ミリアが真剣な目で言うと
『常識と知識は教えられますが、書き込み技術はマルスが教えるしか有りません。常識外れの書き込み技術です。そもそも、小魔石に魔力制御や魔力増幅、書き込めると思いましたか?』
フローネが微笑みながら言うと
『え?師匠が言うのだから、書き込めると思いました』
ミリアが不思議そうにフローネに言うと
『この王国で書き込めるのは、マルスとリリシャとあなただけです。後はエミールが出来るかも知れませんが』
フローネが言うと
『え?そうなのですか?そんなに難しくないと思いましたが』
ミリアが言うと
『はぁーー・・・常識が完全に無くなりましたね・・・ここにいたら、そうなりますが・・・常識を教えるのが大変です』
フローネが苦笑いしながら言うと
『ミリア、次は付与魔法の前準備を始めて貰うからね』
マルスが微笑みながら言うと、フローネが苦笑いしている
『あ!はい!師匠』
ミリアは笑顔で言うと、マルスは3階からギレリムに作って貰った杖を持ってくる。ミリアに魔力視を使って杖に魔力を流して貰う
『見えるかな?魔力の流れ、どんな風に流れているか?』
『はい!見えます』
『この当たり、流れが悪いのは解るかな?』
『はい!どうしてでしょう?』
『魔力制御を使って、こんな感じで少しずつ魔力を流して、魔力の通りを良くしていってね』
マルスが微笑みながら言うと
『難しいです・・・師匠は何時もこれをやっていたのですね』
ミリアは真剣な眼差しでマルスを見ると
『難しいから、魔力制御が出来ないと準備が出来ないんだよ』
マルスが微笑みながら言うとフローネが苦笑いしている
『頑張ります。』『多くの魔力を一気に流すと杖が壊れるかも知れないから気をつけてね』
マルスが言うとミリアは真剣に魔力を操作している