レティナと両親
家に帰ると両親とレティナは客間に戻り、マルスがリビングに行くとリーベルが頭を抱えている
『リーベル様どうかなさいましたか?』
マルスが声をかけると
『マルス・・・リリシャのポーション作りを見ましたが・・・凄すぎて自信を無くしました』
リーベルが涙目で返す
『今日はポーション作っていたんだね』
マルスが微笑む。
『あの魔力であんなに早く作れるなんて、あり得ません・・・1日で200本作るなんて・・・』
リーベルは言葉を震わせながら言う
『リリシャだから仕方ないです。ポーション作るの好きですから』
『あの性能を普通のポーションの値段で売られたら、普通の魔法使いの作るポーションが売れなくなります』
リーベルが言うと
『リーベル様も修行しますか?魔力制御をすれば出来るようになります』
マルスが提案する
『それしか無いですね・・・師匠と勉強をしなおします』
リーベルが苦笑いしながら言う。工房に向かうと、リリシャが鍋に魔力を流しながらポーションを作っている
『リリシャの周りに魔力の光が輝いているね』
マルスが呟くと
『真似出来ない・・・』
リーベルが呟く
『魔力の流れが均一で良いね。流石リリシャだね』
マルスが微笑みながら言うと
『あ!・・・・本当ですね、だから性能が高いの?』
リーベルが言うと
『多分そうですね』
『とんでもない魔力制御ですね・・・・やはり魔力制御の修行しなくては・・・』
リーベルが苦笑する。
翌朝、オリバンとキスカは帰ることにする
『マルス、話がある』
オリバンが言うと
『どうしたの?』
『レティナだが、もう村で過ごすのは難しい、だからマルスが面倒を見てほしい』
オリバンが言うとキスカも頷いている
『え?どうして村で過ごすのが難しいの?』
『それは、こんな快適な生活をしていたら、村の不自由な生活は出来ない。無理に村で生活させるよりも、マルスの元で教育して貰えれば安心だ』
オリバンが言う
『レティナはどうしたいの?』
『お父さんとお母さんと一緒も良いけどお兄ちゃんと一緒も楽しい』
レティナが笑顔で言うと
『キリシア、リリシャ、良いかな?』
『良いよ、可愛いから』
キリシアが微笑みながら言うと
『勉強も教えるからね』
リリシャが微笑みながら言う
『冒険者だから出かける事も有るけど良いかな?』
『それでも人が家にいるなら問題は無い』
オリバンが微笑むとマルスは微笑みながら頷く
『レティナをよろしくお願いします』
キスカが頭を下げながら言い、オリバンと帰ることにする。そして門の外まで行き、他の難民と共に帰っていくのを見送る
『終わったね』
キリシアが呟くと
『ゴブリン討伐から始まり、やっと全部終わったよね』
リリシャも呟く
『そうだね。一段落出来たよね』
マルスも呟くと
『迷宮探索を再開して、弟子達を育てよう』
キリシアが微笑みながら言うと
『ルメイルとミリアとアニーを20層まで連れて行けるようにしないとね』
リリシャが微笑むと
『全力で鍛えようね』
マルスが微笑む
迷宮探索と弟子達の鍛練を続けながら日々は過ぎていく