食事会中編
『ここで1つ報告が有ります、王都の冒険者ギルド会議で正式にキリシア殿リリシャ殿マルス殿がランクアップしました、ここにギルドカードを持ってきています』
バイルが言うとみんな視線が集まる、新しいギルドカードを手渡していく
『え?何でギルドカードがゴールドなのですか?』
メトリシアが驚きながら言うと
『先の北のゴブリン討伐でヴァンパイアにゴブリンロードにジェネラルにウォーリアにシャーマンにオーガ、それに無数のゴブリンを殲滅した功績により、正式にゴールドクラス最上位になられました』
バイルが言うと、みんな驚きながらも笑顔で称えている
『あの噂の冒険者様がマルス師匠達だったなんて・・・名前発表も栄誉も名誉も名声も地位も何も要らないと国王陛下からの褒美も受け取らない英雄が・・・・』
メトリシアが呟くとケニスも驚きの余り言葉を失っている
『え?・・・・』
リーベルも言葉を失っている
『叔父さんどう言う事!?そんなに凄いの?』
『レイリア、実質騎士団、魔法師団、宮廷魔術師が対応不可能だった王国の危機を救ったと言う事だ』
ロイドは苦笑いしながら言うと
『え?・・・王国を救った?』
レイリアが驚きながら呟く
『ん?このカードのマークは?』
キリシアが見ながらヘザーネに聞くと
『何の証でしょうか?』
ヘザーネも知らない様だった
『見せてください』
メトリシアが紋章を見て
『え?まさか英雄紋!それと槍聖!』
メトリシアは驚きの声を上げる
『これは?』
マルスが見せると
『え?英雄紋に剣聖に大賢者!』
『これも?』
リリシャが見せると
『英雄紋に大魔道師!』
メトリシアは驚きすぎて口をパクパクさせている
『バ・イ・ル・これは何かな?変な紋章付けて』
キリシアが言うと
『何とかこのぐらいで済ませたのです。国王陛下はパレードをやって凱旋パーティーをすると言われたのを何とかここで手を打ってもらったのです。国内貴族がキリシア殿、リリシャ殿、マルス殿にちょっかい出せない様にしてくれていますから』
バイルは苦笑いしながら言うと
『国王陛下が後ろ楯となったような物です』
メトリシアが言うと
『面倒にならないなら良いかな』
キリシアはメトリシアを見て言うと、バイルはホッとしている
『どうせバイルはまた王都に使いに行って貰うからね』
キリシアはバイルを見て言うと
『え?・・・』
『バイル、光属性探知魔方陣と、このランプに冷却用魔道具の報告と、風呂もですね』
フローネが苦笑いしている
『は!確かに報告が必要です・・・』
バイルは苦笑いしながらミドルを見ている
『窯もじゃないか?後、例の鍋も』
ギレリムが笑いながら言うと
『え?窯?例の鍋?何ですか?』
フローネは嫌な予感をさせながら聞くと
『まだ見ていないのか?こんな料理が簡単に出来るか?』
ギレリムが笑顔で言うと
『あ!こんな量・・・それよりも何で温かいのでしょうか・・』
フローネはマルスとリリシャを見ている
『えーと、温かいのは、冷えたら美味しくないから箱に入れて簡易的に温め続けているからです。その内ギレリムに魔道具化して貰いますけど・・・』
マルスが言うと
『はぁーー!まさかそんな事まで!』
フローネは立ち上がり家の方に歩いていくとみんなで後を追う
『この箱の中に・・・・火属性発熱ですか・・・これで温めているのですね』
フローネが呟くと
『これでは万能な魔道具になります・・・・魔道具は武器や防具と言う常識が破壊されています』
リーベルが呟くと
『風呂も見ておきましょう』
フローネがそう言って風呂へ向かうと
『広いとは思っていましたがこの広さですか・・・これが湯船ですね』
フローネが言うと
『この魔道具で温めます』
マルスはそう言って、魔道具を発動して加熱させると
『え?何て熱量!』
フローネは驚くと
『これでは熱湯になってしまいます』
リーベルが言うと
『ある程度温かくなったら、発熱に変更すればゆっくり熱くなります』
『は?』
フローネとリーベルは鑑定をして声を失う
『フローネ先生、リーベル様、大丈夫ですか?』
リリシャが心配そうに言うと
『リーベル、こうなるから目を離せないのですよ』
フローネが呆然としながら言うと
『師匠・・・お気持ち解ります・・・』
リーベルは呆然としてフローネを見ている
『フローネ先生も後で入ってくださいね』
リリシャが微笑みながら言うと
『後でゆっくり入らせて貰います』
フローネは答えてから風呂を後にすると
『次はこの窯です』
マルスが言うと
『魔石が沢山有りますね』
『アニーが火力を制御出来る方が良いと言っていたので数で調整しています』
マルスが説明すると
『そうですか・・・これも風呂の付与と同じですね』
フローネがそう言うと、アニーが料理を出して新しいパンを焼き始める
『え?何故全部使わないのですか?』
リーベルが言うと
『火力が強すぎました。全部だとパンは真っ黒に焦げてしまいます』
アニーが言うと
『え?強すぎる・・・』
『失敗しました。火力が強くなりすぎたので、次は少し中級は使わないで作ってみるつもりです』
マルスが苦笑いしながら言うと
『マルスの失敗は初めて見たかもしれませんね』
フローネも苦笑いしている
『次はパン専用の、窯の形を考えて作るつもりです』
マルスが言うと
『師匠・・・もうこんな物を簡単に作られたら、私も魔力補充係に降格ですね』
リーベルは呆然としながら言うと
『これを売り出したら何千単位で売れますね』
フローネも苦笑いしている
テーブルに戻ってくると
『どうだった?魔道具の出来は?』
ギレリムが笑いながら言うと
『全部献上が必要です!目を離したからこんな事に・・・』
フローネが言うと
『師匠、そんなに凄い事に?』
ミドルが恐る恐る聞くと
『ミドル頑張りなさい。早めに人を育てないとパニックになりますよ』
フローネが言うと
『え?師匠、そんな凄いのですか?』
『自分の目で見てきなさい、既に全て完成された魔道具です!』
フローネがミドルに言うとミドルは見に行く
『叔父さん、どうしたのでしょうか?』
レイリアがロイドに聞くとナディアも見つめている
『魔道具を見てきた様だが・・・』
ロイドが言うと
『見せて貰えるのかな?』
『ここで見た物は絶対他言しちゃダメだぞ』
『約束できるよ』
レイリアが言うとナディアも頷いている
『マルス殿、見せて貰っても良いかな?』
ロイドが言うと
『順番に見て回りましょう』
マルスが言うとみんなで見て回り、戻ってくるとミドルとバイルは頭を抱えている
『あれミドルとバイル大丈夫?』
『あれだけの物を、また国王陛下に報告するのは疲れる・・・』
バイルが苦笑いしながら言うと
『注文を断るのが難しくなる』
ミドルが泣きそうな顔で言うと
『ミドル、あなたが私に商会を頼んで出掛けるから、監視が出来なくてこうなったのですよ』
フローネが言うと
『確かにマルス殿が自由に作り始めたらどんな魔道具を作るか解りません。師匠、お願いですから監視してください』
ミドルが言うと
『もう作った物はこのまま献上準備をした方が良さそうですね』
フローネが苦笑いしながら言うと
『マルスだから仕方ないですよ』
キリシアが笑いながら言うとみんな苦笑いしている