アーメルドの準備
マルス達はキャス号とシルフィード号に別れて、乗り込み、アーメルドに向けて飛んでいき、門に向けて降下していく
『造船所に向かいます』
ヒストリアが大声で言う
『英雄様、連絡しておきます』
門番が大声で言うと、門に並んでいる馬車から人が見上げている
造船所に着陸すると、みんな降りて造船所の船を見ている
『あれが魔導船か？』
ウイントレスがウンディーネ号を見ている
『大きい・・・』
ウルストがキョロキョロ落ち着かない様に言うと、イーレシアが微笑みながら見ている
『マルスの作った魔導船ですから、快適ですよ』
フローネが微笑みながら言う
『乗りたい』
ウイントレスが笑顔でフローネを見ている
『魔導船の旅も楽しいですから、今回はウンディーネ号では無いでしょう』
フローネが微笑みながら言う
『どんな船か楽しみだな』
ウイントレスが嬉しそうにフローネと話し込んでいる
マルス達が木材で船を作っていると、馬車が到着する。アルクオドールとルキアとリーネが降りてきて周囲を見て苦笑いしている
『マルス様達はやっぱり船作りです』
ルキアが骨組みを見ている
『やっぱり、人が多い』
アルクオドールがウイントレス達を見ている
『え！ ヘルト殿下にマキリク王子様！！』
ルキアがヘルトと抱っこされているマキリクを見て叫ぶ
『そうすると・・・クレシア様も来訪なのか？ あの子供達は・・・』
アルクオドールがライオとルシアナとレメトレスがフライディスクを投げて遊んでいるのを見ていると、エリカが気が付いてアルクオドール達の方にやって来る
『エリカちゃん、ヘルト殿下とウイントレス公爵様の他に誰が来ていますか？』
ルキアがエリカを見て聞く
『オテリオス王国の王妃様とクレオル王太子様とレセナ様と北オテリオス王国のレオレトレス国王夫妻様とレメトレス王太子様とクレシア様とヘルト様とマキリク様とウルスト様とイーレシア様です』
エリカが周囲を見ながら言う
『歓迎の宴は必要ないか？』
アルクオドールが苦笑いしている
『クレシア様とレセナ様がウンディーネ号に向かいましたので、料理を作っています』
エリカがウンディーネ号を見て言う
『イカダで食事会ですか？』
ルキアがイカダを見ていると、海兵がウンディーネ号から弾き飛ばされて、海に落ちている。ウンディーネ号からキリシアが慌てた様に海を見ている
『キリシア殿は、鍛練中か・・・』
アルクオドールが呟く
『ルキア様、オルクス様を呼んで貰っても良いですか？ 早くリリシャ様のドレスを仕上げないと忘れられそうで・・・』
エリカが申し訳なさそうに言う
『マルス様、船を作っていたら忘れそう』
ルキアが呟くと、アルクオドールが兵士に伝えている
オルクスがやって来ると、ギレリムとカセティとレイナとギムとランドレールが後ろから付いてくる
『船作り中ですね』
オルクスが笑顔で船を見ている
『見学者も多いな』
ギレリムが周囲を見ている
『挨拶しにくい人達ですな・・・ヘルト殿下まで』
オルクスが苦笑いしている
『呼んでくるぞ』
ギレリムが笑顔で言うと、船の方に歩いて行く
『ギレリム、来たのですね』
フローネが気が付いて微笑みながら言う
『船を作っているのは初めて見たがな！ オルクスに使いが来るのを待っていたぞ』
『オルクスさんですか？ リリシャのドレスですね』
フローネが微笑みながらオルクスを見ている
『マルス！』
ギレリムが船を見上げて呼ぶ
『ギレリム来たの？』
『オルクスが呼んでいるぞ』
『解った』
マルスがオルクス達を見て笑顔で言うと、フライでオルクスの方に飛んでいき、リリシャ達も追いかける様に飛んでいく
『リリシャ殿のドレスを届けに参りました』
オルクスが笑顔で言うと、リリシャ達が馬車から箱を確認してレビテーションで浮かして持っていく
『オルクスさん、王都の仕立屋さんからこの手紙を預かりました』
エリカがやって来て手渡すと、オルクスが読んでいる
『手直しのドレスを見せて下さい』
オルクスが笑顔で言うと、エミール達が取りに向かう
『オルクス、足りないドレスが有ったら頼むね』
マルスが笑顔で言う
『はい、畏まりました』
オルクスが笑顔で言う
『ロメイル君達の服を買ってないと思います』
ミリアが笑顔で言うと、みんなミリアを見てから笑い出す
『忘れていたかな？ オルクス頼んだ』
マルスが笑顔で言うと、ミリアがフライで飛んでいくのをオルクスが見送ってマルスを見ている
『リリシャ殿の装飾品は、用意はなさっていますか？』
オルクスが笑顔で言う
『え！ 用意したかな？ 何か作った方が早いかな？』
マルスが慌てて考えている
『マルスなら本当に作りそうだ』
ギレリムが笑っている
『エミール達と相談するね』
マルスが笑顔で言う
『知り合いに紹介を頼まれていますので、良ければ明日行きますか？』
オルクスが笑顔で説明してくれる
『そうだな・・・エミール達と相談かな？ ヒリア様達の分も・・・メリアに聞いてみるかな？ 何処かに積んでそうだから』
マルスが思い出したように呟くと、周囲を探している
『マルス師匠誰を呼びますか？』
エリカが微笑みながらマルスを見ている
『メリアに装飾品用意してないか聞きたいだけど・・・オルクスも居るから、生地とか無かったかな？』
マルスが笑顔で言う
『呼んできます』
エリカが笑顔で言うと、キャス号に歩いて行く
