マルスの散歩
数日後、キャス号が戻ってくると、マルス達は発着場に向かう
『あ！ マルス様、遊びに来ました』
レセナが笑顔で言うと、クレオルが笑っている
『ふふふ、レセナとの旅は楽しいですね』
ビレストが微笑みながらレセナを見ている
『ビレスト王妃様が来訪なら王城に向かった方が良いですか？』
マルスがビレストを見ている
『行く必要は無いですね、マルス様の結婚式でゆっくり話します』
ビレストが微笑みながら言うと、レオレトレスが苦笑いしている
『来訪の挨拶は後程したいと思います』
レオレトレスが頭を下げながら言う
『キャス号が戻ってきたから、ヘルトが遊びに来ると思うけど』
マルスが考えながら言う
『焼き菓子でも作りますね』
レセナが嬉しそうに言うと、歩いていき、ビレストが笑っている
（自分の家の様に自由にするのですね）
『あれ？ 部屋が足りないかな？』
マルスがメリルナとレメトレスを見て言う
『マルス、キャス号で休みますか？』
リリシャが微笑みながら言う
『ふふふ、キャス号でゆっくりしても良いですね・・・こんな快適な旅楽しいですから・・・夜キャス号から王都を眺めるのも良いですね』
ビレストが微笑みながら言う
『国王陛下は？』
『置いてきました。 全員で国外に向かうのは許されないですから』
ビレストが笑いながら言う
『最後まで行くと言ってました・・・最後はコイントスで決めましたが・・・』
レオレトレスが苦笑いしながら説明していると、みんな笑っている
屋敷のリビングに戻ると、ステラがリビングの椅子に座っている
『マルス様』
ステラがマルスを見ている
『ステラさんどうしましたか？』
『厨房から追い出されました・・・人が多いですから・・・手際が良くて見ている事しか出来ません』
ステラが苦笑いしている
『毎日クレシア様とレセナ様と料理をしていたからね』
マルスが厨房の方を見ている
ヘルトが入ってくる
『ビレスト伯母様、来訪歓迎します』
ヘルトがビレスト達を見て苦笑いしてから挨拶をしている
『ここでは息子と嫁と仲良く旅をしている人です』
ビレストが笑いながら言う
『お祖父様も喜ぶと思いますので・・・』
ヘルトが微笑みながらビレストを見ている
『行きませんよ、ここでゆっくりお茶会していますね』
ビレストが微笑みながら言う
『え！ そのように伝えますが・・・』
ヘルトが苦笑いしている
『ヘルト様、こちらをどうぞ』
レセナが焼き菓子を持ってくる
『クレシアが会うのを楽しみにしています』
ヘルトが苦笑いしながらレセナを見ている
『はい、マキリクちゃんに挨拶しますね』
レセナが笑顔で言うと、クレシアが微笑みながら入ってくる
『え！ クレシア、何故？』
ヘルトが振り返りクレシアを見て驚いている
『レセナ様ですから、マルス様の屋敷から出ないと思いました』
クレシアが微笑みながら言う
『勝手に外出したら・・・え！ 御母様』
ヘルトが入口から見ている王妃を見ている
『ふふふ、ゆっくり話しましょうね・・・嫁と旅行何て羨ましいですわ』
王妃が微笑みながらビレストを見ている
『お義姉様、遊びに？ 』
ビレストが驚いている
『英雄殿の屋敷ならゆっくり話せますから、楽しいお茶会しましょうね・・・クリスちゃんとミーレスちゃんとリリアちゃんも呼んで、お茶会楽しみですわ』
王妃とビレストが話し込み始めると、クレシアとレセナが厨房に入っていき、料理を始めている。侍女がマキリクを抱きながらヘルトの所に来て、ヘルトがマキリクを抱き抱える
（マキリクの世話だけか・・・英雄殿の護衛付きだから文句が言えない・・・マルス殿達はどこに？長話に付き合うのも疲れるから・・・）
マルスは、エミールとエレーヌとメリカとクレカとロメイルとケメルと王都の町を歩いている
『メリカ、クレカ欲しい服無いの？』
マルスがメリカとクレカを見ている
『え！ 服ですか？ 必要無いです』
クレカが笑顔で言う
『クレカちゃん、メリカちゃん、マルス師匠が服欲しくないと聞いたのですから、質素な服を先に選ばないと、仕立屋に向かいますよ』
エミールがマルスと腕を組ながら笑顔で言う
『え！ それは・・・絶対に行きたくないです』
クレカが慌てている
『あの店なら高い服は無いですから』
エレーヌが微笑みながら服屋を見ている
『ハロイナさんの行き付けだからね』
マルスが微笑みながら見ている
『本当に必要無いです』
メリカが慌てて言う
『ロメイルとケメルの服を買うかな？』
マルスが笑顔で服屋に歩いていく
『部屋着ぐらいしか必要無いですが・・・』
ロメイルが苦笑いしている
（買って貰った方が後で高い物を買わなくて済みそう）
エレーヌとロメイルとケメルが服を選んで持ってくる
『店員さん、いくら？』
マルスが笑顔で金貨の袋を開けている
『４着ですので、合わせて銀貨８枚です』
店員が笑顔で言うと、マルスが金貨を出して手渡している
『マルス様ありがとうございます』
ロメイルとケメルが笑顔で言う
『次に行こうか？』
マルスが笑顔で言うと、仕立屋の方に歩いていく
仕立屋に入ると、店員がエミールを見ている
『店主いるかな？』
マルスが笑顔で言う
『え！ お約束は？』
『近くを通ったから・・・マルスが来たと言ってね』
マルスが笑顔で言う
『え！ マルス・・・まさか・・・豪華なローブ・・・すぐに呼んできます』
店員がエミールとエレーヌの服を見てから慌てて奥に行く
『マルス様、本日はどのような御用ですか？』
店主が満面の笑顔で出てくる
『追い返されようとしたのに』
マルスが笑顔で言うと、エミールとエレーヌが爆笑している
『マルス様を追い返したら、店員を叱ります。 名前と女性の着ているローブを先に確認するように伝えています。 オルクスの作ったローブなら約束不要と言ってありますから』
店主が笑いながら言う
『クレカ、メリカに合う、服を適当に持ってきて』
マルスが笑顔で言うと、メリカとクレカが慌てている
『侍女ですので必要無いです』
メリカが慌てて叫ぶ
『侍女ですか？ クエリスさんの所の侍女なら貴族様と同じと思っていますから・・・』
店主が笑顔で言うと、奥に向かい何着か持ってくる
『こちら等は花飾りが非常に良い逸品です。こちらはフリル付きで可愛らしく非常にお勧めです』
店主が笑顔で説明している
『クレカちゃん、メリカちゃんこの服で良いですか？ ドレスも何か無いですか？ 』
エミールが微笑みながら言うと、店主が笑顔で奥に行く
『え！ ドレス何て必要無いです』
クレカが慌てて叫ぶと、ロメイルとケメルが顔を見合わせて苦笑いしている
『このドレスならお似合いと思います。すぐに手直し出来ますので、試着をお願いします』
店主が笑顔で持ってくる
『マルス様・・・必要無いです』
メリカが泣きそうになっている
『ミーレスちゃん可愛そう・・・メリカちゃんとクレカちゃんが祝ってくれないなんて』
エミールが微笑みながら言う
『手伝いますね・・・マルス様の決定事項ですから』
エレーヌがクレカとメリカを引っ張って奥に連れていくと、店員が驚きながら手伝いに向かう
