フライディスク練習場
マルス達は、王城の魔法練習場を解体して、建て替えると、魔法学院の裏手の土地に魔法練習場を建てに向かい、数日後完成する。
国王達が視察に来ると、2階から宮廷魔術師達がフライディスクを次々と撃ち落とすのを見ている
『中々良いな・・・見学も楽しい』
国王が笑顔で言う
『2階に観戦する場所を作っていたのは良いことですね・・・後ろから見るより良いですね』
王妃が微笑みながら見ている
『実践的に魔法を放てますので、固定の的よりも数倍難しい練習です。詠唱を正確に素早くしないと、撃ち落とすのは無理です。 もっと早く欲しかったと思います』
ハルドが笑顔で言う
『宮廷魔術師達の練習場じゃないからね』
マルスがハルドを見ている
『マルス様、宮廷魔術師専用の魔法練習場が欲しいぐらいです。 固定の的では、簡単になりすぎましたから、今後多くの人が欲しがると思います。 講師達も喜ぶと思います』
ハルドが詳しく説明していると、リーベルとレズオスと講師達が見学にやって来る
『やっぱりとんでもない建物を』
リーベルが青ざめながら呟くと、講師達が興味津々に見ている
『リーベル師この練習は必要か?』
国王がリーベルを見ながら聞く
『え! 動くものに当てるのは大変難しいので、練習は必要ですが・・・魔導具はやりすぎです』
リーベルが苦笑いしている
『マルスだから仕方無い! 管理は誰がするか相談だな』
レズオスが笑顔で言う
『管理は任せて下さい!! 授業に取り入れます』
講師達が笑顔で言う
『は? 勝手に・・・この建物の価値解っているのですか? 責任問題になりますよ』
リーベルが驚いて講師達を見ている
『必要です!! 楽しいですから・・・3年生なら固定の的なんて簡単すぎます。 生徒より先にコツを掴むように練習します! マルス様、ありがとうございます』
講師達が笑顔でマルスを見ていると、リーベルが慌てている
(はーーーー何を言っているのですか!! 拒否してください!! この練習は楽しくてもフライディスク無くしたら大変な事になりますよ!! レズオス兄さんも止めて下さい)
『頼もしいですね、講師がやる気有るのは良いですね』
王妃が微笑みながら言う
『マルス様が作られたなら、何でも必要な事です! それに中々の難度で楽しいですから』
講師達が笑顔で言う
『あ! マルスの同級生・・・マルスの所為で常識外の考えに慣れすぎている・・・』
リーベルが唖然と呟き、頭を抱えている
『マルス相手では仕方無いだろ・・・リーベルも慣れた方が良いだろう・・・』
レズオスがリーベルを見ている
『レズオス兄さんも止めて下さい』
『建てられたから仕方無いだろ?』
『レズオス兄さんどうするのですか? 貴族が煩いですよ』
リーベルとレズオスが話し合っているのを国王達が見ている
『管理の件だが、新しい講師にして貰うように』
ヘルトがリーベルを見て言う
『新しい講師? 聞いてませんが・・・』
リーベルが苦笑いしている
『これが命令書だ! 講師も喜んでいるから、大丈夫だろう』
ヘルトが書類を手渡すと、リーベルが慌てて読んでいる
『レイナール王女様とクセリオ王子様が講師就任! 魔法学院の講師ですよ! 他国の王族がするのですか!!』
リーベルが慌てて叫ぶ
『アリシアも講師だったぞ』
ヘルトが笑顔で言う
『他国ですよ』
『レズオスもいるだろ』
ヘルトがレズオスを見ている
『レズオス兄さんは、王族では無いです』
『ヒリア王女様と結婚しているから、王族の一人だぞ』
ヘルトが笑顔で言う
『は? ヒリア様と・・・ガベラス王国・・・』
リーベルが苦笑いしている
『レイナール様もクセリオ様も卒業生で優秀な魔法使いだからな・・・暇だから喜んでいたぞ』
ヘルトが笑顔で言う
『暇だから魔法を教える方が間違ってます』
リーベルが慌てて言う
『リーベル、暇だから魔法を教えている人が目の前に居るだろ? 侍女がSランクの魔法使いなのだから』
レズオスがリリシャを見て言うと、全員マルスとリリシャを見ている
『可愛い家族ですから』
リリシャが微笑みながら言う
『あ!! リリシャ・・・師匠少しは監視してください・・・』
リーベルが泣きそうになっている。魔法練習場で左右からフライディスクが飛んで、2人が次々と撃ち落としている
『ん? 同時に魔法を放っているのか? 先に撃ち落としているのか?』
国王が魔法を見ながら呟く
『勝負してます・・・左右から色違いのフライディスクを投げて、同じ色だけを撃ち落としています。外したら敗けですから』
マルスが笑顔で説明している
『そんな事も・・・中々良い勝負をしているな・・・』
国王が呟くとリーベルとレズオスも魔法を見ている
『フローネ先生とリシリアの勝負ですね』
リリシャが微笑みながら見て言う
『え! 師匠ーーーーー少しは監視を・・・』
リーベルが泣きそうになっている
フローネが2階にやって来る
『リシリアに負けてしまいましたね』
フローネが微笑みながらリシリアを見ている
『小型は難しいですから』
リシリアが微笑みながら言う
『あれ? 師匠が・・・肌綺麗に』
リーベルが驚きながら呟く
『リーベルどうかしましたか? じろじろ見て』
『師匠、何をしたのですか?』
『何もしてませんよ、リーベル勝負しますか?』
フローネが微笑みながらリーベルを見ている
『師匠、少しはマルス達を監視して下さい!! こんな魔法練習場簡単に作らせないでください』
『楽しいですよ、フライディスクの魔導具もマルス達なら簡単に書込みしますから、量産しますね』
『師匠ーーーー監視はどうしたのですか!!』
『監視してますよ、リーベルも王都で監視してなかったですよね? フライディスクは楽しいですよ、遊び方が色々有って、難易度も色々楽しいですね』
フローネが微笑みながら言うと、リーベルが泣きそうになっている
(師匠ーーーーー 監視になってません! 一緒になってとんでもない事を進めないでください!! 監視の意味も忘れたのですか? 師匠元に戻って下さい! レズオス兄さんも説得して下さい)