オルセント王国とライネーラとプクレール
ライネーラとプクレールを呼んで部屋に入ってくる
『国王陛下、紹介します。ライネーラさんとプクレールです』
メリアが微笑みながら紹介すると、ライネーラがガチガチになりながら、青ざめている
『プクレールと申します。マルス様の商会に勤めていますが、この度ドワーグニに向かうことになりました』
プクレールが緊張しながら頭を下げる
『ドワーグニに? マルス殿何故ですか?』
国王がマルスを見ている
『回復魔法使いが必要だから! ライネーラさんは冒険者ギルドをやって貰いたいから』
マルスが笑顔で言うと、フローネが苦笑いしている
『冒険者ギルドを? 何故だ?』
『迷宮が有るのに、冒険者ギルドが無いから』
マルスが笑顔で言う
『説明になってませんね』
フローネが諦めたように言うと、みんなフローネを見ている
『フローネ師何故ですか?』
国王がフローネを見ながら聞くと、視線がフローネに集まる
『ドワーグニの迷宮探索をして貰うために、冒険者ギルドと魔法使いも必要です。 マルス達が鍛えた魔法使いですから、ポーション作成から回復魔法も使えます。怪我人が出ても問題が無くなります。 ドワーフ達は戦士ですから、回復魔法使いが必要とマルスが勝手に用意してました。セクラ様から報告は受けてませんか?』
フローネが微笑みながら説明している
『その通りだが・・・何気にマルス殿が鍛えたと聞こえたが・・・』
国王が苦笑いしている
『この通りAランクの魔法使いに認定されています』
プクレールが魔法使いのランクの証を見せて言う
『は? まさか!! Aランクの魔法使いだと!!』
国王が驚いている
『ルーセント師よりも上のランクですか? この若さで』
王妃も驚いている
『魔法学院の卒業生か?』
王太子がプクレールを見ている
『マルスの同級生ですから、ある程度の事で驚きませんね』
フローネが微笑みながら言う
『マルス殿の・・・常識は有るのか? 有るならオルセント王国の宮廷魔術師として仕官しないか?』
国王が笑顔で言う
『ルーセント師がセクラに付いてますから、欲しいですね』
王妃が微笑みながらプクレールを見ている
『申し訳ありませんが、未熟者ですので、ドワーグニの回復魔法使いになります』
プクレールが慌てて頭を下げている
『そうですか・・・弟子を育てませんか?』
『弟子など未熟者の私には不可能です』
プクレールが慌てて返事をすると、みんな笑っている
『そうですか・・・ドワーグニに見習いを送り込みますね、魔法学院に送り込む前に基礎を教えて下さいね』
王妃が微笑みながら言うと、国王が頷いている
『試験勉強ぐらいなら少し見ますが』
『頼みましたよ、ドワーグニの宮廷魔術師様に勉強を見て貰えるなら喜ぶでしょう』
王妃が笑顔で言う
『え! 宮廷魔術師? 回復魔法使いですが・・・』
プクレールが驚いてマルス達を見ている
『あ! マルス師匠、ドワーグニに魔法使いがいませんから、唯一の魔法使いのプクレールがドワーグニ最強の魔法使いです』
メトリシアが笑顔で言う
『メトリシア、着く前に口に出したらダメですよ』
リリシャが微笑みながらメトリシアを見ている
『え! あーーーーー! リリシャ師匠ごめんなさい』
メトリシアがリリシャを目を見て慌てて叫ぶ
『マルス師匠ですから、何も考えなくて決めただけです。 プクレール頑張ってくださいね』
エミールが微笑みながら言う
『プクレール、不満ですか?』
ミリアがプクレールを見ている
『え! 回復魔法使いですよね? 宮廷魔術師なんて聞いてませんけど』
プクレールが苦笑いしている
『自称回復魔法使いで良いですよ、マルス師匠も回復魔法使える人を送り込む事しか考えてないですから、ライネーラさんも冒険者ギルドマスターですから』
エミールが笑顔で言う
『オルセント国王として、ドワーグニ王国の冒険者ギルドマスター、ライネーラ殿の就任を祝おう』
国王が笑みを浮かべて言うと、王太子が苦笑いしている
(可哀想に、面倒だから押し付けられたのか? 2人の様子から間違いなく考えてなかったか? ここで挨拶をさせたからには、オルセント王国の冒険者ギルドマスターを紹介と今後の相談に乗れと言う事か? このぐらい一言言ってくれれば、協力はするぞ! 後始末はもうしたくないが・・・)
『え! ・・・どうしよう』
ライネーラが真っ青になりながらフラついて、プクレールが慌てて支えている
『ライネーラさん大丈夫?』
マルスがライネーラを見ている
『え! ・・・王族に無礼を働いたら・・・』
ライネーラが泣きそうになっている
『リベリアの英雄殿の前なら何でも無礼と思わないぞ! ドワーグニ王国を頼んだぞ』
国王が笑いながら言う
『常識も有りそうで安心しますね』
王妃が微笑みながら言う
『え? 王妃様、常識が無い人しかいないような事を』
メトリシアが王妃を見ている
『常識が通用しないリベリアの英雄様ですから、常識的な事は言いませんわ』
王妃が笑顔で言う
『後始末だけは、持ち込まないで欲しい、セクラの様にならないで欲しい』
王太子がライネーラ達を見て呟く
『あ! 王太子様! 後始末を持ち込むなと、マルス師匠に言いました』
メトリシアが笑顔で王太子を見ている
『神聖王国片付いたかな?』
マルスが考えてから王太子を見ている
『神聖王国は、隣国で無いので、神聖王国内で後始末しています』
王太子が慌てて言う
『どこか無いかな?』
マルスが考え込んでいる
『マルス、早くドワーグニに向かいましょうね』
フローネが微笑みながら言う
『フローネ先生解りました、王太子様だけキャス号に招待しない様にします』
リリシャが微笑みながら言うと、みんな笑っている
『後で招待してくださいね』
王妃が嬉しそうに言う