オルセント王国へ
3日間、バゼルノアス王国でゆっくりして、出発準備をしていると、レイナールとクセリオがキャス号に戻ってくる
『マルス様、話し合い終わりました』
レイナールが笑顔で言うと、レイナールとクセリオの両親が微笑みながら見ている
『今後どうなるの? 帰るの?』
マルスがレイナールとクセリオを見ている
『クライドルト王国の王都に住みます。 クセリオと結婚する事も決定しました。 帰らなくて済んで本当に良かったです』
レイナールが少し赤くなって言うと、クセリオも照れている
『おめでとう、結婚式場何処を使う?』
マルスが笑顔で言う
『式なんてどうでも良いです。食事会だけでも良いぐらいです』
クセリオが笑顔で言う
『はい! 人質ですから、クライドルト王国の国王陛下から許可が必要ですけど・・・』
レイナールが言うと、国王がマルスを見ている
『人質だから? 許可も必要なの? 面倒だよね』
マルスが考えている
『マルス様、すぐに許可して貰えると思います。帰ったらメトリシア様から報告して貰いましょう』
メリアが微笑みながら言う
『メリアに任せるよ』
『はい!マルス様、王妃様を通して報告します』
メリアが微笑みながら言う
『本当に許可されるか、心配ですが・・・リベリアの英雄様からも助言をしていただけたら』
国王がマルスを見詰めながら言う
『すぐに許可されると思います』
メリアが微笑みながら国王達を見ている
『しかし、何故そこまで言いきれる? リベリアの英雄様でも簡単には・・・』
国王がメリアを見ている
『メリア様が味方なら本当に心強いです』
レイナールが笑顔で言うと、クセリオも頷いている
『レイナール、いくらなんでも・・・メトリシア様なら解るが・・・若い女性が1人味方になったぐらいで・・・』
国王が苦笑いしている
『メリア様ですから』
レイナールが笑顔で国王達を見ている
『レイナール、メリア様を紹介して無いと思うけど・・・』
クセリオが考えながら呟く
『え! あーーー! 紹介します! ガベラス王国の元王女メリア様です』
レイナールが慌てて紹介する
『はぁーーーー ガベラス王国の王女様!!』
国王達が驚いて叫ぶ
『現国王陛下の外戚になりますから、直接国王陛下にも伝えて貰えます。 クレシア王太子妃様のお茶会にもよく参加するぐらい、クレシア様と仲も良いです』
レイナールが笑顔で言う
『レイナール! 先に紹介するように!! 歓迎のパーティーをしてないだろう!! 大変申し訳ない』
国王が慌ててレイナールに言い、メリアを見ている
『歓迎のパーティーなんて不要です。マルス様が行かれる場所なら何処までも付いていきますから』
メリアが微笑みながら言う
『メリア様に喧嘩を売ったら、リベリアの英雄様に喧嘩を売るのと同じことですから』
レイナールが微笑みながら言うと、国王達が真っ青になっている
(もし、何か起こっていたら、国が滅ぼされるぞ! 先に紹介を・・・以前も来ていたが・・・紹介されてない・・・もし家臣が無礼をしていたら・・・恐ろしい想像しか思い浮かばない!! レイナールを呼び戻しても怖いが・・・国の為にクライドルト王国で幸せをつかんで欲しい)
キャス号にマルス達が乗り込み、東に向けて飛んでいき、オルセント王国の王都が見えてくると、降下して城門に近づき、門番に伝えてから王城の裏に着陸する
マルス達が降りていると、王太子が出迎えにくる
『マルス殿、来訪歓迎します』
王太子が笑顔で言う
『ドワーグニに行くついでに寄りました』
マルスが笑顔で言う
『セクラなら、オルフェスタ・ガゼルド王国に使いに行ってますが・・・』
王太子が苦笑いしている
『オルセント号が向こうに居るのは解ってます』
マルスが笑顔で言うと、リリシャ達が微笑みながら見ている
王太子の案内で王城の部屋に入ると、国王と王妃とサーシャリアが待っている
『マルス殿、セクラを第10夫人に迎えてくれると、報告を受けています』
王妃が微笑みながら言う
『レティナが決めたから』
マルスが苦笑いしている
『何故第10夫人なのでしょうか?』
王妃が微笑みながら言うと、国王と王太子が苦笑いしている
『王妃様、レティナちゃんの決めた順番です。メトリシア以外は全員認めていますから、安心して下さい』
エミールが微笑みながら説明をしていると、王妃が爆笑している
『そうですか? セクラも早くレティナちゃんと仲良くしていれば、もっと上になれましたのに! 決め方も良いですね・・・争いもおきなくて安心します』
王妃が笑いながら言う
『マルス師匠に拒否権が無いと宣言出来るのは、レティナちゃんだけですから』
エミールが微笑みながら言うと、みんな頷いている
『リリシャ様との結婚式には参加しますね』
王妃が微笑みながら言う
『是非参加して下さい』
リリシャが微笑みながら言う
『王族が集まって、ミーレスちゃんの屋敷の御披露目になりますから』
メリアが微笑みながら言う
『隣国にも使いを出してあります。 神聖王国崩壊で、各国共に必ず使いを送ると連絡を貰いました。 北東の国々も使いを送るそうです』
王太子が笑顔で説明している
『かなり面倒になりそう』
マルスが苦笑いしている
『マルス殿、セクラを貰ってくれるのですから、喜んで協力します。 今回はセクラが出掛けているのを知って来訪ですか?』
『バゼルノアス王国を出発する時にオルフェスタ・ガゼルドに向かっているのは、知ってました。 交易もしますから、ゆっくりします』
マルスが笑顔で言う
『後でセクラが騒ぎそうだな』
王太子が苦笑いしている
『たまには良いだろう、飛び回って外交してくれ、外交担当よりも外交活動しているからな・・・ 今後どうなるか』
国王が苦笑いしている
『結構王女として有望ですからね』
王妃が微笑みながら言う
『マルス殿の事で性格が変わるのは、大変な事だが・・・各国からの信頼が高いから許されるだろう』
国王が微笑みながら言う
『あの性格さえ無ければ・・・もっと楽なんだが・・・マルス殿何とか言い聞かせて欲しい』
王太子が苦笑いしていると、国王と王妃が爆笑している