大きな魔法練習場
翌日、マルス達はランドレールの鍛冶場に向かい、円盤を馬車から下ろしている
『こんな物に焼印を?』
ランドレールが驚きながら見ている
『魔導具化するからね』
マルスが笑顔で言うと、リリシャが微笑みながら説明している
『子供に作った物から・・・こんな物を魔導具にするのか・・・何に使うか解らんが、さっさとやるぞ』
ランドレールが笑顔で言うと、ギレリムが笑っている
『後でどう使うか見せてあげますね』
エミールが微笑みながら言う
『エミール楽しんでね』
マルスが笑顔で言う
『エミールまだやってないですね』
リリシャが微笑みながらエミールを見ている
『レティナちゃんから聞きました。 楽しみです。 今日はレイナール様とクセリオ様も一緒に遊んでいるはずです』
エミールが笑顔で説明していると、ランドレールとギレリムが鍛冶場に円盤を持っていって黙々と作業をしている
ギレリムとランドレールが焼印を押し終わると、エミール達が焼印の跡を見ている
『フライディスク?』
ミリアが文字を読んでマルスを見ている
『飛ぶ円盤だからね』
マルスが笑顔で説明する
『この数で足りるのですか? 魔法練習場が狭いかも』
ミリアが数えながら呟く
『マルス、魔法練習場が狭いそうです。 作りましょう』
リリシャが笑顔でマルスを見ている
『ウイントレスに相談しようか? 町中に作れる場所が無いから・・・外に作るしか無いかな?』
マルスが笑みを浮かべている
『マルス師匠が悪巧みしています』
メトリシアが嬉しそうにマルスを見ている
『2階を観客席にしようと思っていたよ』
マルスが笑顔で言う
『フローネ先生に相談しましょう・・・見ているのも楽しいですから』
リリシャが笑顔で言うと、みんな顔を見合わせていると、ギレリムとランドレールが苦笑いしている
(これを作ったから魔法練習場が必要なのか? 良く解らないが・・・投げて打ち落とすだけだろ?)
マルス達が屋敷に帰ると、エミール達が工房にフライディスクを持っていき、マルスとリリシャがリビングに向かう
『マルス帰ったのですか?』
フローネがマルスとリリシャをみている
『フローネ先生、ウイントレスに魔法練習場の土地が欲しいと頼んで下さい』
マルスが笑顔で言うと、リリシャが笑顔で説明している
『は? このフライディスクの為に魔法練習場を? それも大きさからして・・・相当大きな建物ですね』
フローネが苦笑いしている
『蒸留場の橫辺りかな?』
マルスが笑みを浮かべている
『止めても作りますね・・・すぐに話してきます』
フローネが少し考えて言い、出掛けていく
マルスとリリシャが工房に入ると、みんなフライディスクに魔力を流して準備をしている
『あれ? マジックポーションと魔石の粉を使わないの?』
マルスが全員を見て聞く
『え! マルス師匠、このぐらいなら魔力を流した方が早いです』
エミールが笑顔で言う
『そうですね・・・マジックポーション使うのは全員やったこと無いですね』
リリシャが微笑みながら言う
『そうです。マルス師匠とリリシャ師匠から教えて貰ってません』
ミリアが笑顔で言うと、みんな笑っている
準備が終わった物からリリシャとマルスが構造強化の魔法陣を書き込んで魔導具化している。フローネがウイントレスを連れて戻ってくる
『は? もう魔導具化していたのですか!』
フローネが驚きながら叫ぶと、ウイントレスがマルス達を見ている
『フローネ先生、良く考えたらマジックポーションと魔石に漬け込む方法知りませんでした』
エミールが笑顔で言うと、リシリアが爆笑している
『え! ・・・そうでしたね、マルスのやり方を最初からしていたら、やり方を知らないですね・・・』
フローネが頭を押さえながら呟く
『クレカちゃんとメリカちゃんに手伝って貰いましたが、無駄にしてしまいました』
リリシャが笑っている
『先に塗られちゃったから仕方無いよ、塗料に混ぜるつもりだったから』
マルスが笑顔で言うと、みんな笑っている
『これを魔法で打ち落とす為の魔法練習場か? 作るのは良いが・・・そんなに必要なのか?』
ウイントレスがフライディスクを見ている
『マルス達の遊びですが・・・魔法使いの必修の練習になると思います。詠唱魔法で動く的を撃ち抜くのは難しいですから・・・』
フローネが微笑みながら説明している
『蒸留場の辺りなら、好きに作って良いぞ』
ウイントレスが考えながら言う
『マルス、早速材料を集めて貰いましょう』
リリシャが嬉しそうに言う
『マルス師匠、設計図すぐに書きます』
ちゃんのミリアが笑顔で言う
『ミリア、大きさは・・・』
エミールが笑顔で相談を始めている。ウイントレスが聴きながらフローネを見ている
『後悔しても遅いですよ』
フローネが苦笑いしていると、ウイントレスが不安そうにしている
(許可したらまずかったか? 内容から大きな魔法練習場になりそうだが・・・警備は・・・宿舎の子供達が居たか・・・あの門側ならもうどうでも良いか・・・ウルストに丸投げしよう)
ウイントレスは完成したフライディスクを持って外に出て、護衛の兵士達に向かって投げて遊び始めると、ウイントレスが楽しそうに笑顔で兵士と投げ合っている。日が暮れる頃、レティナ達が帰ってくる
『お兄ちゃん、新しいの完成したの?』
レティナが笑顔で工房に入ってくる
『完成したよ』
『明日は、一緒に遊べるの?』
レティナが笑顔で聞く
『明日から外に魔法練習場を作り始めるよ』
『え! また作るの?』
レティナが驚いている
『レティナちゃん大きな魔法練習場でフライディスクで遊びましょうね』
エミールが笑顔で説明している
『え! 面白そう』
レティナが嬉しそうにエミールを見ていると、みんな微笑んでいる
『レイナール様、クセリオ様どうでしたか?』
マルスが微笑みながら聞く
『当てるのは難しいですが、実戦的な練習です。ほとんど当てれませんでしたけど』
レイナールが笑顔で感想を伝えていると、ウイントレスがレイナールとクセリオを見て苦笑いしている
(何故ここに王族が・・・来訪なら教えて欲しいが・・・フローネ師も何も言ってなかったぞ・・・いつからリベリアに滞在しているのか・・・考えても仕方無いか・・・)