カーレスト諸島の休日 後編
小型魔導船で王妃達がマルス達の所にやって来て、船に乗ると、海底を見ている
『なるほどの・・・良く見えているの』
前国王が下を見ながら言う
『ルシアナちゃん、一緒に見ましょうね、自由に飛び回る娘よりも可愛いですから』
王妃が笑顔で言うと、みんなメトリシアを見ている
『え! 御母様』
メトリシアが驚いて王妃を見ている
『ケニスも苦労かけてますね・・・好き勝手に飛び回られたら大変ですね』
王妃がケニスを見て言う
『本当に手が掛かります。昔は可愛かったのですが・・・飛んでいったら付いていけません』
ケニスが微笑みながら言う
『ケニスーーー』
メトリシアがケニスを見ている
『ケニス、本気で叱って良いですわ! 何を言っても効き目が無いですから』
『はい、王妃様、一番効くのは、屋敷に謹慎です。 マルス様がすぐに出掛けますから』
『王都の屋敷に謹慎ですわ』
アリシアが満面の笑顔で言う
『マルス殿、王都に戻ったらしばらく王都に置いて行ってくださいね』
王妃が笑顔で言う
『えーーーーーーーー!! おおおおおおお御母様!!! 嫌です!!』
メトリシアが慌てて叫んでいる
『自由に飛びすぎですわ! 謹慎が一番良さそうですね』
王妃が笑いながら言う
『メト、罰は必要だぞ』
前国王が笑いながら言う
『そうですのーーーー 一緒に屋敷でお茶会しますわ』
アリシアが満面の笑顔で言う
『たまには良いですね』
リリシャが笑いながら言うと、みんなメトリシアを見ている
『リリシャ師匠ーーーー 捨てないで!!』
メトリシアがリリシャを見て叫ぶ
『決定ですね』
王妃が笑いながら言うと、メトリシアが泣きそうになっている
みんな海底を見ながら、見付けたロブスターや貝類をラーザ達が潜って取っていると、マルスは海を走って行き、魔導バイクでキリシアが追いかけてくる
『キリシア、危ないよ』
マルスが笑顔で振り返りキリシアを見ている
『1人で魚取るつもりでしょ!! 一緒に捕まえる』
キリシアがマルスを見ている
『このぐらい離れれば浜辺の方に問題は無いけど、魔法放ったら水面を触れない様にしてよ』
マルスが笑顔で言うと、魔導バイクの後ろに立って魔力を集めている
『サンダーボール』
マルスが海面に向かって魔法を放つと、海面が光輝き、魚が浮きがってくる
『捕まえるよ』
キリシアが笑顔で魔導バイクを進ませて魚を拾いあげて網に入れていき、網が一杯になる
『アニーに渡しに行くよ』
キリシアが笑顔でマルスを見ている
『ちょっと先に潜ってくる』
マルスが笑顔で飛び込むと、マルスは海底目掛けてアクアコントロールを使い潜っていく
大きな貝を見付けると、マルスは闘気をまとい貝を岩から引き剥がして、海面に向かって上がっていく
『マルス!! デカイ』
キリシアがマルスの持っている貝を見て叫ぶ
『前のよりも小さいかな? 晩御飯のおかず足りるかな?』
マルスが笑顔で貝をレビテーションで浮かしている
『アニーに料理して貰うよ』
キリシアが笑顔で言うと、マルスが魔導バイクの後ろに乗って、浜辺に戻っていく
みんな浜辺に集まると、アニーが貝を見て考えている
『この貝はどのように料理しますか?』
レセナが興味津々にアニーを見ている
『焼く方が良いですが・・・解体して貝柱をソテーにしても美味しそうです・・・解体するなら他の貝と一緒に煮込んでも良いですね・・・』
アニーが考えながら、レセナと相談している。クレオルがレセナとアニーの相談を見ている。アニーが炎の魔法で貝を温めて、貝が開くと、鍋に貝の中の液体を入れてから、中身を切りながら別けていく
『マルス様、真珠です』
アニーが大きな丸い真珠を取り出してマルスに見せている
『綺麗だね』
『この大きさなら、国宝級ですね』
アニーが微笑みながら言う
『フローネ先生どうしたら良いですか?』
マルスがフローネを見ている
『マルスの物ですね』
フローネが真珠を見ながら呟く
『リリシャ師匠のドレスに使うにしても、この大きさだと使えないですね・・・飾りぐらいですね』
エミールが微笑みながら言う
『必要ないかな? リリシャどうする?』
『飾りにしましょう』
リリシャが微笑みながら言うと、アニーから受け取り見ている
『良い真珠ですね、大きすぎますから宝飾品に出来ないのが残念ですね』
王妃が微笑みながら見ている
『ガラスのケースに入れて飾ってみますか?』
メリアが笑顔で見ている
『マルス、貝の形のガラスのの箱を用意して、部屋に飾りましょう』
リリシャが笑顔で言うと、マルスが頷いている
『屋敷にしますか? それとも結婚式場に飾りましょうか?』
エミールが真珠を見ながら言う
『大きくなるなら、結婚式場に置いても良いですね、ミーレスちゃんに送りましょう』
リリシャが笑顔でミーレスを見ている
『そうですね、発着場に置くよりも人が見てくれた方が良いですね』
エミールが微笑みながら言う
『え! こんな大きな真珠・・・盗賊が現れそうです』
ミーレスが慌てて言う
『マルスが盗まれるような、飾りにしますか?』
リリシャが笑顔でマルスを見ると、マルスが笑みを浮かべながら考えている
『あ!! マルス師匠が悪巧みしてます』
メトリシアが嬉しそうに叫ぶ
『マルス師匠だから、固定も考えています』
ミリアが笑顔で言うと、みんな頷いている
『台に魔法珠を使って、結界の魔導具を仕込もうと思っていたよ・・・大きな魔石も使えば結構な大きさの結界に出来るから』
マルスが笑顔で言う
『結婚式場に寄ったら作りましょう』
リリシャが笑顔で言う
『マルス、結婚式場ですか?』
フローネが呆れながら言う
『結婚式場です』
マルスが笑顔で言う
『結婚式場と言う、城を早く見学したいですね』
王妃が笑いながら言う
『あ! 御母様が城と言いました!! 城でなく結婚式場です』
メトリシアが王妃を見て言う
『お風呂と言う、屋敷ですから』
メーレスが微笑みながら言う
『厨房と言う、離宮を作ってくれましたから』
レセナが笑顔で言う
『マルス達の結婚式場と言う城を作っても驚きませんよ』
フローネが少し呆れながら言うと、リリシャ達が笑っている。クレオルとセレメトが顔を見合わせて苦笑いする
(この雰囲気はやっぱり城を作ったのですか? 英雄様なら簡単に作りそうです)