クレゼオルド・リオンドの町の建築 後編
1ヶ月後、町の外側の水路と壁が完成する
『マルス師匠、水はどうしますか?』
エミールがマルスを見付けて歩いてくる
『外側は、川から引いた方が良いから・・・エビリアとクレスタが水路を作っているけど・・・結構広い町になりそうだね』
マルスが笑顔で言う
『王都と同じぐらいの大きさです。 魔物も入れませんから、子供達も安心して作物を作れます』
エミールが壁を見ながら言う
『外は大丈夫かな?』
『エレーヌが見回りしています。ゴーレムが橋を守ってますから人も魔物も近付けません』
エミールが微笑みながら言う
『リリシャ達の領主の館の基礎を手伝おうか?』
マルスが領主の館の方を見ている
『ミーレスちゃんの城ですからみんな気合いを入れてます』
エミールが笑いながら言うと、歩いていく
3ヶ月後、領主の館と結婚式場と商会の建て屋と魔法練習場と騎士と海兵の詰所等、主要な建物が完成する
『マルス、フローネ先生を呼びに向かいますか?』
リリシャが微笑みながらマルスを見ている
『そうだね・・・あ!! 宿屋作ってない』
マルスが思い出したように言う
『宿屋ですか? 何軒作りますか? 魔導具要りますか?』
リリシャが笑顔で言うと、エミール達が笑っている
『マルス様、そろそろアリシア様とサトメル様の結婚式ですが・・・』
メリアが苦笑いしている
『え! 忘れていた』
マルスが言うと、みんな笑っている
『マルス師匠が町を1つ作っていたから、時間が掛かり過ぎました』
エミールが笑いながら言う
『マルスですから、下水道作りから全部作りましたからね』
リリシャが笑っている
『下水処理場埋没していたから、作り直しただけだけど、魔物も入られたら、大変だよね?』
『マルスですから、何でも作りますよ・・・楽しかったですから! どうせなら全部建物を作りますか?』
リリシャが微笑みながら言う
『マルス師匠の町と言っても良いです。マルス師匠が住んでも良いですよね?』
ミリアが笑顔で言う
『え? 迷宮が無いから、帰るけどね』
マルスが笑顔で言うと、みんな爆笑する
『マルス師匠です』
メトリシアが笑いながら言う
海兵と騎士に町中の管理を任せて、マルス達はキャス号に乗り込み、リベリアに飛んでいき、門番に伝えて発着場に着陸する
『あ! お兄ちゃん』
レティナ達が笑顔で出迎えてくれる
『レティナただいま』
『お兄ちゃん、結婚式場完成したのですか?』
『建物は完成したけど、宿屋を作り忘れたよ』
マルスが笑顔で言う
『宿屋?』
『人を呼んだら、寝る場所が無かっただけだよ』
『あ!! お兄ちゃんの計画の無さがでた』
レティナが笑いながら言うと、イリア達も笑っている
屋敷に戻ると、フローネが待っている
『結構掛かりましたね、城は完成しましたか?』
フローネが微笑みながら言う
『はい、完成しましたけど、宿屋を何軒か作ります』
『宿屋ですか? 普通の大工に作らせた方が良いでしょう・・・移民してくる人達の仕事なりますから』
フローネが微笑みながら言う
『マルス師匠、領主館に泊まって貰えば、宿屋を建てなくても良いですけど』
エミールが笑顔で言う
『そうだね・・・リリシャ良いかな?』
『ミーレスちゃん次第です』
リリシャが微笑みながら言う
『その方が問題ですね・・・果たして住むと言いますか?』
フローネが苦笑いしている
『絶対に住んで貰います!! その為に別荘も併設していますから』
メトリシアが大声で言う
『メトリシア、それは内緒にする事でしたよね?』
エミールが睨みながら言うと、全員でメトリシアを見ている
『え! ごめんなさい!! 聞かなかった事にしてください』
メトリシアが慌ててフローネを見ていると、フローネがマルス達を見ている
(内緒に? 別荘なんて内緒にしてもすぐにバレますが・・・マルスなら何かしたのですか? もしかして、地下に何か作ったのですか? 聞くと後悔しそうですね・・・)
数日間迷宮に潜り続けて、朝マルスが食堂に下りていく
『マルス様、おはようございます』
ファナがスープとパンを浮かせて持ってくると、テーブルに置いてマルスを見ている
『ファナありがとう』
マルスが笑顔で言うと、食べ始めると、ファナが嬉しそうに見ている
『ファナ御機嫌だね』
『はい、マルス様がゆっくりしているのを見たら嬉すなります』
『ゆっくりしていると?』
『いつも忙しそうですから、今日はゆっくり休んで下さい』
ファナが嬉しそうにマルスを見ている
『今日は休息日にしたからね』
マルスが笑顔で言うと、メリアがやってくる
『マルス様、侍女と門番などの護衛の件ですけど、選抜が終わりました。後程最終決定をお願いします』
メリアが笑顔でマルスを見ている
『リリシャとキリシアは?』
『キリシア様は任せると言って出掛けました。リリシャ様は一緒に確認するそうです。アニーさんとステラさん達は既に選んでいます』
『アニーとステラさんが良いなら良いよ』
『会うだけ会って下さい、先にキリシア様に会わせる為に警備隊の詰所まで連れていきますので、最終決定をお願いします』
メリアが笑顔マルスを見ている
『マルス様はやっぱり休めないです』
ファナが笑っていると、マルスがファナを見ている
『マルス様が休めない? あ!マルス様の休みを』
メリアが苦笑いしてマルスを見ている
『今日はゆっくりするから、適当に連れてきてね』
マルスがメリアを見ていると、メリアが頷いている
『マルス、ライオを遊びに連れて行ってくれますか? 鍛冶屋の中庭で遊びたいそうです』
キャスカがやって来てマルスを見て言うと、ライオがマルスの元にくる
『ギレリムの? 出掛けるかな?』
『うん! にぃに!!』
ライオが嬉しそうに喜んでいる
『ライオ、ルシアナとテレジアを呼んできてね』
マルスがライオを見て言うと、ライオが走って出ていく
『マルス様は忙しいです。休みが休みになりません』
ファナマルスを見て言うと、キャスカが驚いている
『マルス様ですから、休む事をしません』
メリアがマルスを見ている
『マルス、もしかして、ゆっくりするつもりでしたか? お出掛けをするつもり無かったのですか? 忙しいのにごめんなさいね』
キャスカが慌ててマルスを見てからメリアを見ている
『マルス様、ご飯だけはゆっくり食べて下さい』
ファナが笑顔で言うと、メリアとキャスカがマルスの手元の料理を見ている
(あ! マルス様の食事の邪魔をしてました・・・もしかして、マルス様が忙しくしているのは、私の所為? マルス様の食べるお手伝いを・・・あ! セクラ様みたいな事を考えてしまいした!!)