エレストリアクレイス王国で散歩 後編
町中の散歩を終わらせて、王城に戻ると、王太子が苦笑いして出迎えてくれる
『騎士から報告が有ったが・・・グレゼウスエレストリア公爵家に喧嘩を売られるとは・・・』
王太子が苦笑いしている
『御父様、ごめんなさい』
シンリーが不安そうに王太子を見ている
『状況は聞いたが・・・ルメリア王女様を殴るなんて・・・クリス様に殴り掛かる事など、宣戦布告も良いところだな・・・剣を向けたらいけない集団と気が付かなかったのか? シンリー、名を出してなお剣を向けられたからには、反逆罪で良いが・・・処分が面倒になっている・・・』
王太子が説明している
『どうでも良いよ! すぐに乗り込んで叩き潰すから』
キリシアが笑顔で言うと、みんな爆笑している
『ふふふ、マルス様の勇姿を見れます』
セクラが笑みを浮かべている
『公爵家ごときで防げますか?』
メーレシアが微笑みながら言う
『ルメリア様を殴った後始末はしますわ』
アリシアが笑っている
『ルメリア様の仇は、全員のお仕置きです』
メトリシアが嬉しそうにしている
『すぐに準備しましょうね』
リリシャが微笑みながら王太子を見ていると、王太子がキョロキョロしながらマルスを見る
(もう決定なのか? 大変な事になった・・・どうしたら、止めれる? レセナならどうする? シンリーも狙われたから、許したくないが、国境の公爵家だけに大問題になりそうだ・・・しかし、笑顔で言うことか? 楽しんでいるのか? マルス殿・・・止めてくれますか?)
『マルス殿、相談をしたいのだが・・・この件少しだけ任せて貰えないか?』
王太子がマルスを見て言うと、全員が王太子を見ている
『キリシアとリリシャが怒っているから無理かな? 通り道だから、先に騎士を派遣しておいて下さいね』
マルスが笑顔で言うと、王太子がガッカリしている。アーセルが慌てた様に歩いてくる
『マルス様、都合が良いことに、グレゼウスエストリア公爵が来ています』
アーセルが微笑みながら言うと、みんな顔を見合せて爆笑する
『アーセル殿、その言い方は・・・』
王太子が苦笑いしてアーセルを見ている
『わざわざトドメを討たれに来てくれましたから、ちょうど良いですよね? 向かって殲滅とどっちが良いですか?』
アーセルが微笑みながら王太子を見ている
『それは・・・アーセル殿も英雄殿に似ているのか?』
王太子が呟く
謁見の間では、公爵が国王と王妃に怒り、怒鳴っている。その後ろに数人の人が見守っている
『すぐに息子を解放しろ!! オベリストリア王国の使者も怒っているぞ!! 外交問題だ!!』
『シンリーや国賓に剣を向けて、ただで済まされない! どう申し開きをするつもりだ?』
『知った事か!! こちらも国賓としての使いが到着しているのだぞ!!』
公爵と国王が睨み合っている
『オベリストリア王国システィーニ王女ですが、どの様な相手か知りませんが、どうにか出来ませんか?』
システィーニが微笑みながら国王を見ている
『システィーニ王女様、来訪は歓迎しますが、この件は国内問題ですので、口出しは控えて欲しい』
国王がシスティーニを見ている
『このままでは、友好的な話し合いが出来ませんので、何とか出来ないですか?』
システィーニが考えながら言うと、公爵が笑みを浮かべている
(王女様の頼みを簡単に断れないだろう? 下手したら宣戦布告だからな!!)
マルス達が王太子先頭に入ってくると、国王と王妃が見て苦笑いする
『王太子!! 許されると思うなよ!!』
公爵が王太子を睨んで叫ぶ
『あ! 見付けた! 喧嘩は買った!!』
キリシアが笑顔で言うと、システィーニ王女が振り返り、マルス達を見て驚いている
『えーーーーーーーーー!! えええええっ英雄様!! 何故? マッマッマッマッマルス様ーーーーー!』
システィーニが叫び目を見開いている
『あれ? システィーニ王女様、何故ここに?』
マルスがシスティーニを見ていると、全員がシスティーニを見ている
『え? 外交に・・・まさか! この件の相手は・・・』
システィーニが震える声でマルス達を見ていると、国王と王妃がシスティーニを見ている
(え? 知り合いなのですか? どうなるのか?)
『みんな怒っているから、喧嘩買っていまから叩き潰しに行くつもりだよ』
マルスが笑顔で言うと、システィーニがキョロキョロしている
『システィーニ様、お久し振りです』
サトメルが微笑みながらシスティーニを見ている
『え! サトメル様!! メトリシア様にアリシア様・・・メーレシア様とメーレス様とセクラ様とレイナール様とクセリオ様も・・・何故ここに・・・』
システィーニが慌てて呟き、慌てて挨拶をしている
(ここに王族が集まっているのですか!! どうしたら?)
『外交に来ていたのですか?』
サトメルが微笑みながら聞く
『本当はオテリオス王国まで向かいたかったのですが・・・祝いの品だけでも届けたくて・・・』
システィーニが苦笑いして説明している
『災難ですね・・・公爵か英雄様か、どっちに付きますか?』
サトメルが微笑みながら状況を説明すると、システィーニが状況を理解して公爵を睨んでいる
(英雄様に喧嘩を売った!! 許しません! それにルメリア王女様を殴って無罪なんてあり得ません!!)
『公爵!! この事は許されません!! オベリストリア王国システィーニとして、抗議します!!』
システィーニが公爵を睨んでいる
『え! システィーニ様!! 何を!! 急に!!』
公爵が驚いて叫ぶ
『問答無用です!! 英雄様に喧嘩を売るなんて、国民が許しません!! 国交を断絶します!! 国元にもすぐに伝令を送ります!! 覚悟して下さい』
システィーニが睨みながら怒鳴ると、システィーニの従者達が驚いてシスティーニを見ている
『は? システィーニ王女様の独断でそんな事出来るのですか!! 国王陛下に抗議するぞ!!』
公爵が驚いて怒鳴る
『どうぞ御勝手に! リオンド・ベラクード王国とクライドルト王国とレトリアル・クレトリア王国と友好国全部を相手に戦争でもしてください!! 』
システィーニが睨みながら怒鳴ると、従者達がサトメルを見て青ざめている
(まさか、喧嘩の相手がサトメル王妃様!! すぐに国元に知らせないと大変な事に!!)
『クライドルト王国が出てくる!!』
『剣を向けられましたのーーー』
アリシアが微笑みながら言う
『殴られました、痛かったです』
ルメリアが公爵を見て言う
『怖かったです』
サトメルが微笑みながら言う
『たのしかっ・・・あ!死罪と言われました』
メトリシアが慌てて言うと、みんなメトリシアを見て爆笑している