エレストリアクレイス王国で散歩 中編
町中を歩いていると、数人の兵士と笑みを浮かべた男がやってくる
『おい! 邪魔だ! どけ!!』
青年がルメリアとクリスを見て怒鳴り、ルメリアを睨んでいる。後ろの兵士達がクリス達を見ている
『ん? 何? なんか用ですか?』
クリスが青年を見ていると、青年が怒りにクリスを睨んでいる
『無礼者がーーーー! 俺様を誰だと思っている!』
『俺様? ナディア先生、愚か者が現れました! お仕置きして良いですか?』
クリスが笑顔でナディアを見ると、レティナ達が笑っている。青年がクリスを睨みながら手を握りしめている
『このーーー! 成敗してやる!! 無礼を働いた事を後で後悔しても遅いぞ!!』
青年が怒鳴ってクリスに殴り掛かり、クリスがよけると、青年が何度かクリス目掛けて拳を振っている。青年が急にルメリアを見て殴り、ルメリアが地面に倒れる
『あ! ルメリア御姉様!! この愚か者!! 許しません』
クリスがルメリアを見てから怒鳴り、青年を睨んでいる
『俺様に無礼を働いたからには、容赦しない!!』
青年が怒鳴り、クリス目掛けて殴り掛かり、クリスがかわしながら腕を掴み、投げ飛ばすと、そのまま腕をへし折っている
『ギャーーーーーーーー!!』
青年が腕を抱えて、泣き叫び兵士が慌てている
『ルメリア御姉ちゃんを殴ったからには、許しません』
クリスが青年を見下して言う
『お前達!!この女を捕まえろ! 抵抗するなら、斬れ!! 死刑だ』
青年がなきながら兵士に命令をすると、兵士達が剣を抜きクリス達に剣先を向ける
『無礼者! 許されないと思って下さい』
シンリーがキョロキョロしながら慌てて叫ぶ
『黙れ!! 命令が下ったからには、覚悟しろ!! グレゼウスエレストリア公爵家に楯突いては許されない。覚悟!!』
兵士が怒鳴り、クリス目掛けて剣を振ると、キリシアが兵士の腕を掴んでいる
『喧嘩買った!!』
キリシアが笑顔で言う
『シンリー様、この人達反逆者として、ボコボコにしてから捕まえても良いですか?』
マルスが笑顔でシンリーを見ている
『え? マルス様、はい!』
シンリーがマルスを見ていると、キリシアが笑顔でシンリーを見ている
『命令をしてくださいね』
マルスが笑顔で言うと、全員シンリーを見て笑みを浮かべると、騎士達が苦笑いしている
『シンリー・エレストリアクレイスとして反逆者を捕らえて下さい』
フローネがシンリーに何かを伝えると、シンリーが大声で言う
『お仕置きだ!!』
キリシアが笑顔で言うと、兵士を蹴り、倒れそうになると、腕を引っ張ってぐるぐる回し始め、兵士達が驚いて後退りしている。キリシアが手を離すと、兵士が壁まで飛んでいき、壁に当たり倒れる
飛んでいった兵士を見ていた兵士達が急に倒れて踠き苦しみだす
『あ! みんな私の獲物』
キリシアが兵士達を見ている
『愚か者なんて久々ですから』
ミリアが笑みを浮かべていると、リシリアとエビリアとクレスタとエミールとエレーヌも笑みを浮かべている
『出遅れましたね』
リリシャが兵士達を見ていると、メトリシアが青年を浮かしている
『ルメリアちゃんの痛み、仕返しは、1000倍にしましょうか?』
『なっなっなっなっなっなんだ・・・ギャーーーーーーーー』
青年が足をバタバタさせながら、宙に浮いていると、くるくる回り出して叫んでいる
『メトリシア様、やりたい』
レティナ達が笑いながら見ている
『風で回して下さい』
メトリシアが笑顔で言うと、レティナ達が相談しながら魔法を使い、青年を回し始めて徐々に早く回り、青年の悲鳴が聞こえなくなると、回復させて、再び相談しながらいろんな方向に回転させている
キリシアが投げ飛ばした兵士の足を持ってリリシャの前に投げる
『回復させて! こいつだけは私の分だからね』
キリシアが大声で叫ぶ
『キリシア、回復させます?』
クララが笑顔でキリシアを見てから兵士に回復魔法を使って、兵士が驚いたようにクララを見ていると、キリシアが兵士を蹴ってから腕を掴み、へし折っている
町中の住民が驚いたように見物していると、騎士や兵士が慌ててやってくる
『何をしている!! 貴様ら・・・は? 英雄殿・・・』
騎士がキリシアを見て呆然としている
(え! 英雄様に何かしたのか? あの兵士公爵家の私兵だよな?)
『ん? 何? 用?』
キリシアが騎士を見てから兵士の足を砕いていると、クララが回復魔法を使っている
『え! どうしたら・・・』
騎士が苦笑いしていると、シンリーの護衛の騎士が近付き状況を伝えると、騎士と兵士がため息をして兵士達を見ている
(喧嘩は売らないでくれ・・・報告を・・・どうしたら? シンリー様に剣を向けたら・・・反逆罪で終わりだが・・・グレゼウスエレストリア公爵家が相手だと大問題に・・・クライドルト王国が相手だと、グレゼウスエストリア公爵家もどうにも出来ないかも・・・)
暫くして放心状態の兵士と青年がロープで拘束されて騎士と兵士に連行されていく
『マルス、何とか公爵家に乗り込むよ』
キリシアが笑顔で言うと、みんな爆笑する
『1人じゃ足りなかった?』
『全然足りない! 手応え無いから』
キリシアが笑顔でマルスを見ている
『ルメリア御姉ちゃんを殴ったから許しません』
クリスが笑顔で言うと、レティナ達も口々に言っている
『ふふふ、乗り込みますよ』
リリシャが微笑みながら言う
『折角だから、先に散歩楽しもう』
マルスが全員を見てから言う
『仕方無いですね。マルス様の勇姿も見たいですけど、デートも良いです』
セクラがマルスを見て言う
『相当な外交問題です。 その前に反逆者をシンリー様の命令で捕らえていますので、マルス様の知恵も素晴らしいです』
メーレシアが笑顔で言う
『ふふふ、これからが楽しみです』
メーレスが微笑みながらマルスを見ていると、騎士達が青ざめている
(この人達に剣を向けたら・・・宣戦布告・・・それも数ヵ国に・・・国王陛下に報告も・・・公爵家対英雄殿の戦争になるのか? 公爵家殲滅されるだけだが・・・民は守れるのか?)