騎士団長の奥様襲来
翌朝、馬車がやってくると、騎士団長がやって来る
『御父様、訓練に来たのですか?』
ヒストリアが笑顔で言うと、騎士団長が苦笑いしている
『ヒストリア・・・王妃様から伺ったが・・・第4夫人になるとはどう言う事か? 相談ぐらい・・・』
騎士団長がヒストリアを見て言う
『え! えーと・・・レティナちゃんが決めてくれました・・・嬉しいですけど』
ヒストリアが赤くなって言う
『何故!! そんな事になった? マルス殿とは・・・どうするつもりだ!!』
『御父様に反対されたくないです』
『ヒストリアーーーー!』
騎士団長とヒストリアが言い合いをしている
マルスとリリシャが気が付いて騎士団長の方にやってくる
『騎士団長どうしたの?』
マルスがヒストリアを見てから言う
『マルス殿説明を求めます』
騎士団長がマルスを睨んでいる
『何の?』
『ヒストリアとの事です』
『御父様!!』
ヒストリアが騎士団長を睨んでいる
『捨てた娘の事で、何か問題でも有るのですか?』
リリシャが微笑みながら言う
『りりりりっリリシャ殿!! 捨ててません』
騎士団長が慌ててリリシャを見ている
『そうなのですか? 騎士学院通学中生活費どうしてましたか? そうそう護衛役の件も結局どうなりましたか? 訓練もほとんど付けてませんでしたよね?』
リリシャが微笑みながら騎士団長を見ている
『そそそっそれは!! 護衛役についていたから・・・護衛役で無かった・・・生活費・・・』
騎士団長が苦笑いしている
『あ! マルス師匠に全部出して貰ってます。お小遣いも』
ヒストリアが笑顔でマルスを見ている
『数年間マルスが養ってますね! それでも親のつもりですか? 利権欲しさに親と言うのですか?』
『え! それは・・・』
騎士団長が苦笑いしている
(言い返すためには・・・どうしたら?)
『マルスと一騎討ちして、勝ってから文句言ってくださいね』
リリシャが微笑みながら言う
『え! 無理です!! 私では勝てません!! 英雄殿は達人です!!』
『文句だけ言うのですか? あーーー可哀想なヒストリア・・・親から捨てられて、王家から嘘の役職を与えられて・・・誰の所為でしょう』
『え! そそそそそっそれは!!』
騎士団長が慌てて考えている
『捨てたヒストリアの自由だけ束縛するのですか? 誰が剣術を教えたのですか? 誰が養っているのですか? 何年この屋敷に近付かなかったのですか!! 文句を言う前にハッキリ言いなさい!!』
リリシャが睨みながら言うと、ヒストリアが驚いている
『え! それは・・・マルス殿とケニス殿です』
騎士団長がヒストリアを見てからマルスを見て、リリシャを見て言う
(どうしようも無い・・・事実だけに・・・可愛いヒストリアなのに・・・この屋敷に預け過ぎた・・・事実だけに何も言い返せない・・・)
『文句言う前にマルスと本気で一騎討ちしなさい!! 騎士団長なら娘を欲しかったら一騎討ちで勝ってから言え! ぐらい言いなさい』
『え! それは・・・勝てませんから・・・』
騎士団長が苦笑いしてマルスを見ている。メトリシアがマルスを見付けて走ってくる
『騎士団長ーーーー! もっと反対しなさい!! 徹底的に反対しなさい』
メトリシアが大声で叫び、ケニスが笑っている
『え? 何故? 』
騎士団長が驚いてメトリシアを見ている
『第8夫人何て、許しません!! ヒストリアを排除しなさい!! 父親なら絶対に拒否しなさい』
メトリシアが大声で言うと、ケニスと、ヒストリアが顔を見合わせている
『第8夫人? 第4夫人では・・・・』
『ヒストリアが辞めれば、第7夫人になれます!!』
『は? 第7夫人に? メトリシア様・・・』
騎士団長が苦笑いしている
『絶対に反対しなさい』
『騎士団長、マルスと一騎討ちしなさい』
『え! メトリシア様・・・リリシャ殿・・・ヒストリアどうしたら?』
騎士団長が助けを求めるようにヒストリアを見ている
『え! 御父様、訓練をつけてくれるのですか?』
ヒストリアが笑顔で騎士団長を見ている
『マルス殿・・・説明を・・・』
騎士団長がマルスに助けを求めるように見ている
『ケニス頼んだ』
マルスが家ケニスを見ている
『メトリシア様は第一夫人になれなかったので、第8夫人です。ヒストリアが第4夫人なのを妬んでいます。 頑張って下さいね』
ケニスが微笑みながら騎士団長を見ている
『は? えーと・・・これは反対するなら、ヒストリアとリリシャ殿を敵に・・・反対しなかったら、メトリシア様を敵に・・・どうしたら?』
騎士団長が後退りしながら呟く
(メトリシア様が第8夫人!! ヒストリアを除外するのが目的なのか!! 反対しなかったら、リリシャ殿が引き下がらないだろうが・・・マルス殿と一騎討ち何て・・・したくない・・・ヒストリアどうしたら? どうしたら良いのか? 教えてくれ!!)
『ヒストリア、この人がマルス殿ですか?』
馬車から女性が降りてくる
『御母様!』
『ヒストリアも綺麗になって、旦那がこんな意気地無しとは・・・幻滅しますね』
女性が微笑みながらヒストリアを見ている
『はい! 御母様』
ヒストリアが嬉しそうに言うと、騎士団長が焦っている
『ヒストリアの御母様ですか? 少し話しますか?』
リリシャが微笑みながら言う
『その為に伺いました・・・しかし、この屋敷大きいですね・・・立派な建物も・・・楽しみにしてきました』
女性が嬉しそうに言うと、ヒストリアが案内して屋敷に入っていき、騎士団長が慌ててついていく
みんなで集まり、ヒストリアの母親と話し合いをして、納得したように帰っていく
『マルス師匠、御母様からのお許しが出ました!! 本当に嬉しいです』
ヒストリアが満面の笑顔でマルスを見ている
『ヒストリア、負けませんよ』
リリシャが微笑みながらヒストリアを見ている
『はい! リリシャ様、今日はありがとうございます』
『騎士団長と、マルスの一騎討ち見たかったのに』
リリシャが残念そうに言うと、みんな爆笑している