魔導具作成
ヘルトと話していると、騎士が慌ててやってくる
『ヘルト殿下!! えーと、ちょっとトラブルが・・・』
騎士がヘルトを見てからマルス達を見ている
『何が起きた?』
『えーと・・・城門から知らせで、馬車に魔導具の反応があって調査をしたいのですが・・・』
『盗難なら調べれば良いだろう?』
ヘルトが即答する
『それが・・・英雄殿の弟子ですので』
騎士が苦笑いしている
『は? まさか!!』
ヘルトが驚いて顔が引き攣っている
『レティナ達の馬車か・・・門番も職務に忠実だね、キリシアちょっと見に行こうか?』
マルスが笑いながら言う
『レティナちゃんに怪我させたら許さない』
キリシアが笑いながら言うと、騎士が苦笑いしながらヘルトを見ている
『すぐに向かうぞ!! どうしたら良いのか・・・』
ヘルトが苦笑いしながらマルスを見てから、馬車に乗って城門の方に向かう
城門に近付くと馬車の列が出来ている
『ヘルト殿下!! 何故こちらに』
騎士が驚いている
『やっぱり・・・』
ヘルトがレティナ達の馬車を見ている
『ヘルト、叩き潰して良いかな?』
キリシアが笑顔で言うと歩いていく
『潰さないでくれ! 話をつけるから』
ヘルトが慌てて言うと、レティナ達の方に歩いていく
『あ! マルス師匠』
ナディアがマルスを見て苦笑いしている
『ナディア、トラブル?』
マルスが笑顔で聞くと、ナディアが苦笑いしながら説明すると、リリシャが笑っている
『通して良いぞ・・・持ち主だから』
ヘルトが苦笑いしながら騎士に言う
『解ってますが・・・法が有りますので・・・特例を認めると』
騎士が苦笑いしている
『ヘルト、すぐに許可証を作ってね』
マルスが笑顔でヘルトを見ている
『すぐに書く・・・英雄殿が馬車で出掛けるのは、考えられてない・・・騎士を付けておくべきだったか』
ヘルトが呟いてから、馬車に乗って書類を作っている
ヘルトが書類を騎士に手渡して、騎士が確認してから門番が門を開ける
『お兄ちゃん行ってきます』
レティナが元気良く手を振っている
『無理しないように』
マルスが笑顔で馬車を見送っている
『帰って国王陛下に報告してくるか・・・英雄殿が馬車で出掛ける時は、持ち出しの許可証を事前に渡すと・・・』
ヘルトが呟いている
『門番さん!!』
キリシアが門番を睨んでいる
『え! 何か御用ですか?』
門番が驚いてキリシアを見ている。騎士達が驚いて顔を見合せてから、ヘルトを見ている
『職務頑張ってね』
キリシアが微笑みながら言う
『はい・・・』
門番が驚いてキリシアを見ている
『マルス帰るよ』
キリシアが笑顔で言うと、歩いていく
『ふふふ、門番さん、職務は忠実にしてくださいね、相手がヘルトでも捕まえるように』
リリシャが微笑みながら言うと、騎士達が顔を見合せている
『貴族が盗みをするから、徹底的にやってね、ヘルト良いよね?』
マルスが笑顔で言うと、みんな笑っている
『勿論!! 誰でも捕らえるように』
ヘルトが笑顔で言う
『門番さん、ヘルトが相手でも許可証を持ってきてなかったら、捕らえるようにね』
マルスが笑顔で言うと、門番と騎士が顔を見合わせてヘルトを見ている
『え! マルス殿・・・』
『ヘルトでも持ち出さないようにね、貴族に許可証なんて出さないよね』
マルスが笑顔でヘルトを見ていると、みんなヘルトを見て笑っている
『貴族に出さない!! 許可証を書いて貰わないと・・・出掛ける時必ず許可証を持ってくれば良いだけだけど・・・王族も範囲内の法か・・・』
ヘルトが苦笑いしながら呟いている。騎士達が顔を見合せている
(法が王族を捕らえるように・・・法の方が上なのか? ヘルト殿下を捕まえる事は実質不可能なのに・・・)
マルス達は屋敷に戻ると、マルスは工房に籠り魔導具を作り始めている
『マルスそのランプは?』
リリシャがマルスが作ったランプを見ている
『こっちは熱を使って浮く仕組みだよ・・・リベリアの翼の原理を使ったランプだよ』
マルスが笑顔で言うと、魔導具を作動させる
魔導具の袋状の部分に熱が溜まり、熱気で浮き始め、革の紐が伸びきるとその場で浮いている。魔導具の下に光が出ている
『面白いですね』
リリシャが微笑みながら見ている
『熱量から本体を浮かす力は無いから、危険も少ないかな?』
マルスが笑顔で見上げている
『マルス師匠、これなら何個か作りましょう』
エミールが笑顔でマルスを見ている
『魔導具化する前に装飾すれば、色々作れるかな?』
マルスが笑みを浮かべている。マルスが次々と準備をしていると、リリシャ達が袋状の部分の形を変えて、作り始め、ミリアが地面に着く本体部分の装飾をしている
マルスはリリシャ達が作っているのを見てから、透明な結晶を持ってきて、木に埋め込み上の方に別の結晶を埋め込んでいる。4つのガラスとそれぞれ紐を繋いでからガラスの板を四分割してから、それぞれ繋いでから魔石と魔晶石などを埋め込んで、魔法陣を書き込んでいる
『マルス、それは何ですか?』
リリシャがマルスが作っている物を見ている
『ちょっとね』
マルスが笑顔で言うと、革の紐をまとめてからさっきの木材に埋め込んでから、魔導具化している。完済するとリリシャがじっくり見ている
『外で試そう』
マルスが笑顔で言うと、外に持っていって魔導具を地面に置く
『浮遊』
マルスが魔導具を使うと、木の部分が上昇していき、ガラスの板に四方向の映像が見えている
『え! 飛行石?』
リリシャが見上げている
『空石から作った、浮遊石だよ! 飛行石よりも効果が無いけど、この大きさなら浮いていられるからね・・・固定しておけば・・・あ! ランプを取り付け忘れた』
マルスが上を見て苦笑いしている
『マルス・・・良いですね! ランプを取り付けたら夜でも監視出来ますね』
リリシャが微笑みながらガラスの板を見ている




