冒険者ギルドの依頼 後編
マルス達が屋敷に帰り、マルスが素材庫に向かっていく
『マルス何か作るのですか?』
リリシャがマルスが歩いているのを見付けて追い掛けてくる
『馬車の後ろに荷車でも付けてあげようかなーーって思ったよ』
マルスがリリシャを見て説明している
『獲物用ですか? 行きなら人も乗れますか?』
リリシャが微笑みながらマルスを見ている
『心配だから一緒に行こうかな?』
『マルス、信じて待ちましょう、エリカちゃんとオリス達が一緒なのですから』
『ラーザも大きくなったから・・・心配だけど荷車だけは作るよ』
マルスが笑顔で言うと、モデリングとクレーションを使い、金属の形を変えてから木材で車輪と荷車本体を作り始める
日が暮れる頃、部品毎に付与魔法を使い、組み立ててから次々と紋様魔法と紋章魔法を書き込んでいる
『軽く作ったのですか?』
リリシャが車輪を回しながら微笑んでいる
『馬車で引けなかったら、大変だからね・・・防汚と耐火も必修だよね』
マルスが笑顔で作業を続けている
『マルスの作る荷車ですから、国宝級ですね・・・早く取り付けましょう』
リリシャが微笑みながら見ている
翌朝、レティナ達が準備をしている
『お兄ちゃん、荷車邪魔』
レティナが馬車の後ろの荷車を見て言うと、ナディア達が苦笑いする
『邪魔? 帰る時獲物を乗せないと』
『え! それは・・・ナディア先生必要ですか?』
レティナがナディアを見ている
『マルス様ですから、先を考えてますね、乗りきらない大物を探しましょうね』
『え! はーーいナディア先生』
レティナが笑顔で言うと、イリアとシーリスが顔を見合せて笑っている
『オルガー、オリス、イース、エリカ、レティナの事頼んだよ』
マルスがエリカ達を見て言う
『任せて下さい! レティナちゃんと仲良く遊んできます』
エリカが笑顔で言うと、オルガー達も頷いている
『エリカちゃん、遊んでくる事が優先ですか? 冒険者ギルドの依頼ですよ』
『え! リリシャ様・・・雑魚ですよね?』
『雑魚ですね・・・盗賊が現れない事を祈ります』
『賊ならお仕置きしておきます』
エリカが笑顔で言うと、みんな笑っている
『エリカ、玩具のように扱わないように・・・気を付けて行ってきなさい』
エビリアが笑いながら言う
レティナ達が出発するのを見送ると、別の馬車が屋敷に入ってくる
『出掛けたのか』
ヘルトが馬車から降りてくる
『ヘルト何か用かな?』
キリシアが笑顔で聞く
『暇だから遊びに来たのですか? それとも笑いに来たのですか?』
メトリシアがヘルトを睨んでいる
『メトリシア、神聖王国の件だが・・・本当に丸投げしてきたのだよな?』
『知りません!! 秘密にして貰いました!! 名も名乗ってません』
『メトリシア、一様王女なのだから後始末ぐらいして欲しい・・・暇だろ』
ヘルトがメトリシアを見ている
『知りません!! 面倒事押し付けようとしないで下さい!!もぅ!!』
メトリシアがヘルトを睨んでいる
『マルス殿、昨日の愚か者だが、余罪は少ないから、牢屋にしばらく預かって、解放する予定だ』
『冒険者ギルドに顔を出して、探そうかな?』
『喧嘩を買いに行かないで欲しい!! 迷宮に潜って暇潰しを』
ヘルトが慌てて言う
『あ! マルス、ヘルトに渡してない』
キリシアが笑顔で言うと、素材庫に向かって歩いていく
『え! まさか・・・更新記録ですか?』
ヘルトがキリシアの後ろ姿を見て苦笑いする
『久々に一昨日更新したね』
マルスが笑顔で言う
『宝物庫に持って帰って下さい』
メトリシアが笑顔でヘルトを見ている。ヘルトがメトリシアを見て嫌そうな顔をしている
『ヘルト、取り敢えず全部持って帰って』
キリシアが4つの袋を担いで戻ってくる
『え! 重たそう』
『この辺りが53層・・・これが61層』
キリシアが笑顔で説明していると、ヘルトがガッカリしている
(やっぱり桁が違う・・・この袋中身が・・・持ち帰って報告か? それよりもオークションに出した方が良いのか? 不成立だろうが・・・)
『クレスタ殿、例の叔父の件だが、王都に戻ってきたが、帰りは帆船に乗せられたようだ・・・何故か荒波の中帰ってきたそうだ・・・因みに借金を沢山させたから、もう火の車だろう』
ヘルトが笑顔で説明している
『それだけですか? 荒波ごときで終わったのですか?』
クレスタが不思議そうにヘルトを見ている
『荒波と言う、人工の波だろうが・・・誰も認めてない・・・1週間寝れてなかったみたいだ』
『マルスが帰る前に鍛えてましたから、当たり前ですね・・・マルス』
リリシャがマルスを見詰めている
『リーネの分は終わりかな?』
マルスがニヤリとする
『え!マルス師匠がこんな早く終わらせるなんて』
メトリシアが驚いてマルスを見ている
『次はクレスタの分だから、騎士団と宮廷魔術師全員に伝えてね』
マルスが笑顔でヘルトを見ている
『は? まさか・・・お仕置きする人が増える・・・門下全員・・・騎士団?』
『クレスタの元部下達』
『遠征軍・・・全員クレスタ殿を認めている・・・相当怖いな』
ヘルトが考えながら青ざめている
『ヘルト、レティナ達が帰ってきたら、食事会する予定だから、クレシア様に伝えておいて下さい』
マルスが馬車に乗ろうとしているヘルトを見て言う
『食事会? クレシアなら喜ぶが・・・マキリクはどうしよう?』
『侍女がいるから大丈夫かな?』
『え! 侍女が・・・離れてくれるか?』
『ヘルトお兄様!! マキリクちゃんを可愛がるので連れてきてください』
メトリシアが笑顔で言う
『え! わかったが・・・泣かすだけだろう?』
『え! ヘルトお兄様ーーーーマキリクちゃんに嫌われてません!!』
メトリシアが大声で抗議している




