ライオに嫌われたメトリシア
『マルスは何の用だ?』
ギレリムがマルスを見ている
『あ! ルメイルの鎧が砕かれちゃったから、作ってね』
マルスが笑顔で言うと、騎士とカセティがマルスを見てからルメイルを見ている
『砕かれた? 相当な事が有ったのか? 何で作る?』
ギレリムがルメイルを見てから笑顔でマルスを見ている
『ミスリルで作るよ! あ!! ミスリル持ってくるの忘れていた』
マルスが思い出したように言うと、騎士が驚いている
『気合い入れて作るぞ!!』
ギレリムが満面の笑顔でルメイルを見ている
『後、剣も1本よろしく! 耐えきれなくて砕けたから』
マルスが笑顔で言う
『は? あの剣が砕けたのか? 世界の危機でも救ったのか? マルスだから仕方無いな!!』
ギレリムが豪快に笑っていると、騎士が苦笑いしている
(えーと、これは・・・世界の危機になったのか? 報告はどうしたら? 聞かなかった事にするか?)
ドワーフの工房の中庭に戻ると、ライオとギムとドワーフの子供達が仲良く遊んでいる
『マルス、ここなら安心して遊べるのですか?』
キスカが笑顔でマルス達を見ている
『屋敷よりは不安が有るけど・・・時々遊びに連れてくるかな?』
マルスがライオを見て呟く
『年が近い子供と遊ぶのも必要です』
キスカが微笑みながら言う
『ルメイル、護衛を何人かこっちにも来て貰う?』
マルスがルメイルを見ていると、キスカが驚いている
『鍛練の休みを利用しましょう』
ルメイルが笑顔でギムとライオを見ている
『ルシアナちゃんとテレジアちゃんも一緒に遊んで貰おうかな?』
『あの女の子ですか? 娘も良いですね』
カセティが微笑みながらギムを見ている
『今度から一緒に遊びに来させます』
マルスが笑顔で言うと、キスカが頷いている
『護衛は任せて下さい!!』
騎士が笑顔でマルスを見ている
『何故?』
『え! えーと・・・王妃様からライオ様の護衛もするように、命令を受けてます。英雄様の御親族は警護対象になっていますので・・・』
騎士が苦笑いしている
『解ったけど・・・ヒストリアにもっと鍛えて貰うか・・・キリシアの方が良いかな? 口が軽いと副団長みたいになるからね』
マルスが考えながら騎士を見ている
『え! 口は軽く無いと・・・申し訳ありません!! 注意します』
騎士が慌てて言うと、ルメイルが苦笑いしている
(口は災いの元・・・軽口はお仕置き対象になりかねない・・・マルス師匠の前でまだ良かったな! キリシア師匠とリリシャ師匠の前だったら終わっているぞ)
『あーーー! マルス師匠!! こんな所で何しているのですか!!』
メトリシア大声で叫び歩いてくると、ヒストリアとケニスが後を付いてくる
『ライオとギムが遊んでいるのを見ていたよ』
『え! 遊んでいた?』
メトリシアがライオとギムとドワーフの子供達を見ていると、子供達がメトリシアを見ている
『メトリシアが大声をあげたから、邪魔したかな?』
『え!マルス師匠!! そんな事言わないで下さい!! ライオちゃんねぇねと呼んで良いですからね』
メトリシアがライオを見て言うと、ライオが驚いたようにギムの後ろに隠れる
『メトリシア様、いつも無理に近付くから、逃げられるのですよ』
ケニスが呆れ気味に言う
『えーー嫌ってないですよね? ライオちゃん』
メトリシアが慌てて言うと、ライオがギム後ろから見ている。メトリシアが慌てた様にライオに話し掛けている。
『マルス師匠ーーーー!!ライオちゃんに!! どうしたら良いですか!!』
メトリシアが泣きそうになってマルスに詰め寄っている
『ヒストリア、ライオを頼んだ』
マルスが苦笑いしていると、ヒストリアがライオの方に行って話し始めると、ライオとギムがヒストリアの横で話を聞いている
『え!何故? ヒストリア!!』
メトリシアが慌ててヒストリアを睨んでいる
『子供にもヒストリアは人気ですね、あの話しは英雄譚ですね・・・』
『英雄譚? 何故?』
『興味が有るのですね・・・メトリシア様ももう少し人の話や会話の内容を考えて欲しいですね』
ケニスが微笑みながら言うと、メトリシアがケニスにどうしたら良いか聞いている。キスカとカセティが微笑みながらメトリシアとケニスを見ている
(メトリシア様・・・王女様に失礼なのでしょうか? すぐに教育を始める、ケニスさんは本当に良いお母さんになりそうです)
マルス達が屋敷に戻るとラーザが気が付いて門を開けてくれる
『マルス様お帰りなさい』
ラーザが笑顔で出迎えてくれる
『ラーザ、鍛練は終わったの?』
『交代で門番をしています。ケメルとロメイルは、警備隊の鍛練に行かせました。エルメルとウォルトとゼメルは、宿舎で鍛練しています』
ラーザが笑顔で説明してくれる
『人が足りないかな?』
『宿舎から何時でも来てくれますから』
ラーザが驚いている
『そうかな? そろそろエルメルとウォルトとゼメルにも本格的な鍛練をさせるかな?』
『喜びます』
ラーザが笑顔で言うと、ルメイルが頷いている
『そうすると門番を誰かに任せようかな?』
マルスが笑顔で考えている
『マルス、帰ったのですか? 何か有りましたか?』
リリシャが微笑みながらやって来る
『ルシアナちゃんとテレジアちゃんも一緒にドワーフの子供達と遊ばせた方が良いかな?』
『え! ルシアナちゃん喜びますね』
リリシャが笑顔でライオを見ている
『エルメルとウォルトとゼメルも鍛えようかと考えていたよ』
『そうですね! 専門の門番を2人貰ってきますか?』
『孤児院から引き取るかな? ライオス・・・あれ? 鎧は?』
マルスが思い出したように聞く
『ギレリムに配達して貰いましょう』
リリシャが嬉しそうに笑みを浮かべている
『ルメイルの鎧の前に誰が作るか決めておこう・・・ラーザの分は・・・リリシャ作る? ライオスはリシリアさんかな? ロメイルとケメルは・・・誰にする?』
『エビリアとクレスタに任せましょう』
リリシャが笑顔で言うと、ラーザが驚いている
(まさか、防具を作ってくれるの? とんでもない鎧にされそう・・・)
『メトリシアがライオにも嫌われていたみたい』
マルスが笑いながら言うと、全員がメトリシアを見ている
『マルス師匠!! 嫌ってないです!!』
メトリシアが慌てて叫び、ライオがマルスを見ている
『え! ライオちゃん本当ですか? 仲良くしましょうね』
リリシャが驚いてライオを見ている
『はーーーい!リリシァねえちゃん』
ライオが笑顔でリリシャを見ている
『え? 名前を・・・ライオちゃんメトリシアお姉さんですよーーー』
メトリシアがライオに近付いて言うと、ライオが顔を背けてキスカに抱き付いている
『メトリシア様、嫌われたくなかったらそれ以上止めましょうね』
ケニスが笑いながらメトリシアを見ている
『ケニスーーーーライオちゃんが!! どうしてなのーーーーーー』
メトリシアが叫び涙目になっている




