黒い魔神の後始末
マルスが目を覚ますと、横でリリシャがマルスを見詰めている
『マルス良く寝れましたか?』
リリシャが起き上がろうとしているマルスを見ている
『もう少し休みたいかな? 大分回復したから、回収もしたいな』
マルスが笑顔でリリシャを見ると、反対側にミリアが寝息をたてている
『ミリアも寝てしまいましたから、横に寝かせておきました。可愛いですよね』
リリシャが微笑みながらミリアの寝顔を見ている
『みんなは?』
『ゆっくりしてますよ、マルス、もう朝ですからご飯にしますか?』
『リリシャ・・・えーと、何が起きるか解らないけど、これからも一生涯一緒に居てくれるかな?』
マルスが考えながらリリシャを見ている
『勿論ですよ! 家族ですから・・・それよりもあの魔法教えて貰ってませんよ』
リリシャが笑顔で言うと、ミリアが驚きながら動かない様にしている
『え! 魔法・・・』
マルスが苦笑いしている
『剣に魔法をまとわせるなんて・・・何ですか?』
リリシャが笑顔でマルスを見ている
『え! あれは・・・簡易付与魔法みたいな・・・ソード系だよ』
マルスが苦笑いして説明をしていると、リリシャが満足そうに聞いている
エミールが部屋に入ってくると、マルスとリリシャを見ている
『マルス師匠、ご飯食べれますか? キリシア師匠がさっきからつまみ食いしています』
エミールが微笑みながらマルスを見ている
『お腹空いたから・・・ミリアは寝かせたままで良いかな?』
マルスがミリアを見てから言う
『え! ミリア起きてますよ! 耳が真っ赤ですから』
エミールがミリアを見て言うと、リリシャとマルスがミリアを見ている。ミリアが顔を赤くしながら起き上がる
『マルス師匠・・・おはようございます』
ミリアが罰悪そうに言う
『もしかして、話を聞いていたの?』
『えーと、そのーーー聞こえてました』
ミリアが赤くなりながら言うと、リリシャが微笑みながら見ている
『ご飯にいきますよ』
リリシャが笑顔で言うと、食堂に向かう
『マルス、もう大丈夫?』
キリシアが笑顔で言うと、エビリア達もマルスを見ている
『もう少し休みたいけど、回収もしたいからね』
マルスが笑顔で言う
『降りたら、ヒストリア、稽古するよ』
キリシアがヒストリアを見て言う
『はい!キリシア様』
ヒストリアが嬉しそうに言う
『マルス師匠、リリシャ師匠とくっつきすぎです!』
メトリシアがマルスとリリシャを見て叫ぶ
『マルス様、こちらへどうぞ』
アニーが鍋を浮かせて持ってくると、パンの籠をテーブルに置いている
『アニーありがとう』
マルスが席に座り食べ始めると、リリシャ達も一緒に食べ始めている
ホビッツ号が姿を現して着陸すると、マルス達はアースコントロールで地面から結晶等を集めている。マルスはセパレーションで金属を別け始めている。オルセント号が着陸すると、セクラがマルスの方に走ってくる
『マルス様!!! 大丈夫ですか!! 怪我は!!』
セクラが大声で叫んでいる
『セクラ様、疲れて寝ていました』
マルスが笑顔で言うと、ルーセント達も歩いてくる
『本当ですか? 本当に? 大丈夫ですか?』
セクラが詰めよって叫ぶ
『セクラ様!!! 近い!!』
メトリシアが大声で叫び、セクラがマルスの顔を見て慌てて飛び退いて、真っ赤になっている
『マルス、何をしているのか?』
ルーセントが苦笑いして聞く
『剣や鎧が砕けたから、金属などを回収しています』
マルスが笑顔で説明をしている
『それなら良いが・・・この後始末どうするつもりだ?』
ルーセントが苦笑いしている
『ケルニーナ様任せました!! ここには居なかったことにしてください』
マルスが笑顔でケルニーナを見ている。ケルニーナと白髪の男が驚いている
『え! 居なかったことに・・・これだけの事をして』
ケルニーナが呟きマルスを見ている
『そうです!! ここには居なかったことにしてください!! 御父様に怒られます!!』
メトリシアが大声で叫ぶと、ケニスとヒストリアが笑っている
『どうしたら・・・何て言い表せば』
ケルニーナが困ったように挙動不審になっている
『適当な神様が降臨して、倒した事にしてください、リベリアの英雄様が戦った何て誰も信じないですから』
ルーセントが苦笑いしている
『適当な神様・・・まさか!! 各地の噂は!!』
白髪の男が叫んでいる
『それ以上は言わないで下さいね!! マルス様が怒ります!! リベリアの英雄様と約束してくださいね』
セクラが笑顔で言う
『まさか・・・それで済むのですか? どうしたら?』
ケルニーナが苦笑いしていると白髪の男が青ざめている
(各地の出来事は・・・全部リベリアの英雄が戦ったからなのか? もし敵対したら・・・人で勝てる訳無い!! 一瞬で滅ぼされるだろう!! 世界征服しようとしたら、抵抗なんて不可能だ!! どうする? どうしたら?・・・機嫌を取らないと・・・セクラ様が優先するのは・・・国の為か?)
マルス達が金属等の回収を終わらせると、回収した金属や結晶や宝石をシルフィード号に乗せて、オルセント号を先頭に東の山に飛んでいく
山頂付近でオルセント号を見ている人達を見付けるとオルセント号が降下していき、セクラ達が兵士達に状況を説明後、今度は西に向けて飛んでいき、町の外に着陸する。兵士達や豪華な服を着た人達が出てくる
『魔法王国の使者ですか?』
豪華な服を着た人達が、セクラ達を見て聞く
『領主を呼びなさい』
ケルニーナがオルセント号を降りて言うと、白髪の男が豪華な服を着た人達に説明を始めている
しばらくして、豪華な馬車が到着する
『ケルニーナ様!! それにバガルトル様! 何が』
領主が白髪の男を見て叫ぶ
『領主、王都や町は壊滅した、全部教会と国王の所為である・・・全てを公表して教会と王家が責任を取る』
白髪の男が他の人達に聞こえるように、説明をしている
『バガルトル様が言われるなら・・大混乱になりますが・・・魔神をどうするか・・・』
『天空より戦神と女神達が降り立ち、物凄い戦いの末、魔神を滅ぼした・・・アーメリア教会が起こした、今回の事態は終息したが、責任は絶対に取らないといけない!! すぐに全住民と近隣諸国に伝えよ』
白髪の男が大声で言うと、多くの人が驚きながら立ち尽くしている
マルスは、話を聞いてから、オルセント号に乗り込み、セクラ達が別れを伝えて、オルセント号が上昇すると、マルス達はフライでシルフィード号に乗り込み、リベリアに向けて飛んでいく




