世界旅行とウルシナ公国 後編
数日間、海で遊んだり町中を散歩して過ごしている
『マルス様、王城の侍女さんと相談が終わりました』
ウテリアとステリア笑顔で言うと、メリアが後ろで微笑みながら見ている
『アリシア様が嫁いだら、ウテリアとステリアが護衛につないといけないけど、出来そうかな?』
『はい、頑張ります・・・自信は無いですけど』
ステリアが苦笑いしながらマルスを見ている
『クエリスさんに色々教わろうね』
『はい! マルス様』
ウテリアが笑顔でマルスを見ている
『マルス様、本職の騎士も用意が必要と思います』
メリアが考えながら言う
『それは、王家とウルシナ公国が考えてもらわないと・・・』
マルスが考えながら言う
『そうですね、マルス様が当て付けで侍女を用意したのは、良いことです』
メリアが笑っている
『闘気は少し学んでいるのかな?』
マルスがウテリアとステリアを見ている
『少しカミラ様から教えてもらってます』
『カミラに任せておいたら良いかな?』
マルスが笑みを浮かべている
『マルス様、カミラさんに鍛えさせるのですか?』
メリアが笑顔で言うと、ウテリアとステリアが顔を見合わせている
『カミラの趣味と言うことにして、任せた方が良いよね』
マルスが言うと、メリアが笑っている
(カミラさんの所為に全部するつもりです! カミラさんが知ったら、凄い勢いで騒ぎます。既に並の騎士よりも強いなんて言わないですけど・・・練習相手が英雄騎士隊とは言わない方が良いですよね)
アーセルと外交担当がやって来る
『マルス様、外交の話し合いも終わりました。来年の夏に式をあげる事で決定しました』
アーセルが笑顔で言う
『夏に海で遊びに来れるね』
『はい、海で遊びましょう』
アーセルが笑顔で言うと、外交担当を見ている
『どうしたのですか?』
マルスが外交担当を見て聞く
『アリシア様まで宮廷魔術師並の実力者だったなんて・・・この国の内乱を終結させた事は知りませんでした・・・』
外交担当が疲れたように言う
『去年報告したけど』
『国家機密なら・・・教えてもらってません・・・内容を全部理解するのに、3日掛かりました・・・褒美は受け取らないのですか?』
外交担当が苦笑いしている
『何もしてないから、受け取らないよ』
マルスが笑顔で言うと、アーセルが笑っている
『伯爵家の戦いで戦いましたよね?』
『してないよ! 宮廷魔術師と海兵が頑張ったよ』
『何故あの規模の戦いで、こんな早く終わったのですか?』
『アーセル頼んだ』
マルスが笑顔で言うと、アーセルが笑顔で詳細に説明すると、外交担当ががっかりしている
『宮廷魔術師とアーセル師が戦いに参戦・・・内政干渉と言われても・・・アリシア様の命を狙ったなら・・・護衛の反撃か・・・アリシア様の式を早くしたいと言われても・・・準備が出来ない』
外交担当が頭を抱えている
『マルス様、貴族達も完全に従属したそうです。税を上げて反感を買い、最後は住民の決起で貴族を追い出した島も有りますが、ウルシナ公国への直接支配になって喜んでいるのですから、本当に能無しの貴族なんて必要ないです』
アーセルが笑顔で言うと、外交担当が苦笑いしながらアーセルを見ている
(アーセル師も貴族ですが・・・国の重鎮なのですから、そんな事を言ったら大変な事になります・・・もう少し物事を考えてから発言を・・・)
『冒険者だから、どうでも良いけど』
マルスが笑顔で言う
『偽ヒリアの件も決着していました。 教会の神官が後ろ楯となり、やらせていた見たいです。公王陛下の偽ヒリア宣言で慌てて釈明していた様ですが、メリア様の言葉と隣国の証言を突き付けて、教会が何も言い返せず、伯爵家から逃げ出した様です』
『メリアは何か聞いてないの?』
マルスがメリアを見ている
『昨日、牢屋で見てきました。 全然似てないのに偽者と名乗っていたと思います』
メリアが笑いながら言うと、外交担当が苦笑いしている
『捕まえていたんだね』
『密航出来ないと思います。船が無いのですから』
メリアが笑っている
『後は外交担当さんがどうにかするよね』
『はい! マルス様』
メリアとアーセルが笑顔で言うと、外交担当を見ている
『は? 押し付け? ・・・英雄殿の押し付け・・・』
外交担当が嫌そうに呟く
『宮廷魔術師と元王女様の押し付けだよ』
マルスが笑顔で言う
『・・・聞かなかった事にして欲しい・・・』
外交担当が呟くと、メリアとアーセルが笑っている
『マルス様準備出来ましたの?』
アリシアとレオナルオ達がやって来る
『帰りますよ』
『はいですのーー少しは王都でゆっくりしなさいですわ』
アリシアが笑顔で言う
『やることが有るから、帰ります』
『え! 寂しいですの』
『レセナ様がいますよ』
『レセナ様が居てくれたら、嬉しいですの』
『食べすぎないようにしてくださいね』
マルスが笑顔で言うと、アリシアが慌ててレオナルオを見てから真っ赤になっている
『なっなっなっなっ何を・・・レセナ様の料理が美味しすぎて、食べすぎますの・・・』
アリシアが苦笑いしている
『食べすぎる?』
レオナルオがアリシアを見ている
『そうですの・・・運動もしっかりしますの・・・』
アリシアが真っ赤になっていると、レオナルオが苦笑いしてマルスを見てからアリシアを見ている
(まさか・・・太ったのか? 食べて屋敷から出なかったら・・・太るよな・・・レセナ様の料理が美味しかったら・・・食べるよな)
騎士がやって来る
『レオナルオ様、魔導船団が到着しました』
騎士がアリシア達を見てから、レオナルオに報告をする
『え! 魔導船団? 何故?』
レオナルオが驚いてマルスを見ている
『定期運行の為ですか? 出発する時に到着なんて』
メリアが苦笑いしてマルスを見ている
『みんなに伝えて、出発遅らせる?』
マルスがメリアを見ている
『伝えてきます』
メリアが微笑みながらキャス号に乗り込んでいき、レオナルオがアリシアを見て苦笑いしている
(アリシアに意見を聞かないのか? アリシアも笑っているが・・・)