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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
第22章 平和な日々?
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世界旅行とメリトリアノスの湖

キャス号は兵士の案内で、人気の無い浜辺近くに着陸する。兵士は少し離れた場所で警戒を始めている

『マルス、早く魔導バイク出して!!』

キリシアが大声で叫ぶと、レティナ達が浜辺に降りて周囲を見ている

『マルス師匠、浮く魔導具は全部出しておきます』

エミールが積み上げた魔導具を浮かせて言う

『頼んだ・・・もう少しで完成だから・・・リリシャ、動かして』

マルスがリリシャを見て言うと、リリシャが魔導バイクに乗り、魔導具を始動させる

『回転も良いかな? 魔力も良いかな?』

マルスが笑顔で呟き、リリシャが操作して、動きを見ている

『マルス、早く使いましょう』

リリシャが微笑みながらマルスを見下ろしている

『キリシアに奪われるから、もう一台要るかな? 小型船の方が良いかな?』

マルスが考えている

『マルス先に遊びましょう』

リリシャが微笑みながら言うと、マルスとリリシャがレビテーションで魔導バイクを浮かせて、キャス号から降ろしていく


魔導バイクを湖に浮かせると、キリシアが乗っている

『試し航行しないと』

『マルスしてくるよ』

キリシアが笑顔で言うと、リリシャが笑っている

『遅い速度から始めてよ』

マルスが考えながら言うと、キリシアが笑顔で操作して走っていく

『キリシア我慢出来なかったのですね』

リリシャが微笑みながら言うと、マルスの腕に抱きついている

『キリシアだから無茶しそう』

マルスがキリシアを見て呟く

『壊れるように作りましたか?』

『何時かは壊れるよ』

『キリシアに壊して貰いましょう』

リリシャがマルスの横顔を見て言う

『リリシャ師匠ーーー 私のマルス師匠にくっつきすぎです!!』

メトリシアが大声で叫ぶと、みんな集まってくる

『メトリシアのマルスで無いですよ』

リリシャが微笑みながら言う

『リリシャ師匠のマルス師匠で無いです!! 離れて下さい』

『マルス嫌ですか?』

リリシャが笑顔で言う

『いつもの事だよね』

マルスが苦笑いして言う

『マルス師匠!!』

メトリシアが大声で叫ぶと、ミリアがマルスの反対側の腕に抱き付いている

『え!ミリアーーー』

『早い者勝ちです』

ミリアが笑顔でメトリシアを見ている

『ミリアーーーズルい!!』

メトリシアが大声で叫ぶと、エビリアとクレスタが爆笑している


『そう言えばレセナ様は?』

マルスが周囲を見て聞く

『レセナ様は、メリア達と町中に行きました。観光です』

ミリア笑顔でマルスを見ている

『護衛付きだから良いのかな?』

マルスが呟く

『え! レセナ様に何か有ったら大変です』

メトリシアが大声で言う

『レセナ様も自由ですから、楽しんでますね・・・手が掛からない王女様ですから、良いですね』

ケニスがメトリシアを見ながら言う

『レセナ様ですから・・・ケニスーーー誰と比較しているのですかーーー』

メトリシアが振り返りケニスを見ている

『メトリシア様です』

ヒストリアがメトリシアを見て言う

『え! ヒストリア・・・』

メトリシアがヒストリアを見て目を見開いている

『あ! ヒストリアも言うようになりました』

ミリアが笑顔で言う

『いつものケニス様の口癖です』

ヒストリアが慌ててケニスを見ている

『本当に手が掛かりますから』

『ケニスーーーーー』

メトリシアが大声で叫ぶと、みんな笑っている


男爵とメリア達が馬車でやって来ると、男爵がマルス達を見て呆然としている

『魔力が有り余ってますね』

アーセルが微笑みながら見ている

『は? 魔力が・・・水を操っている・・・これが魔法なのですか?』

『マルス様達ですから、遊んだらこうなります。楽しいですよ』

メリアが笑顔で言う

『男爵様、御内密にして下さいますね・・・リリシャ様の様に自由に扱えません』

アーセルが微笑みながら男爵を見ている

『誰も信じないと・・・リベリアの英雄様の事は内密にする事は前回も約束しています』

男爵が苦笑いしている


キリシアが魔導バイクを走らせていると、湖面が光輝く

『え!』

キリシアが痺れる感覚に驚いていると、下から巨大な魚影が近付いてきて、大きな口が湖面に浮き上がり、魔導バイクを飲み込もうとする。魔導バイクは速度を上げて、口をかわして、進んでいく

『あ!! 魔物』

レティナが大声で叫ぶ

『デカイ』

シーリスが大声で叫び見ている。巨大な魚影が沈んでいく

『マルスどうやって捕まえますか? 潜りますか?』

リリシャが微笑みながら見ている

『キリシア危なかったね・・・釣り上げる?』

マルスが考えながら言うと、リリシャが笑っている

『どうやって釣り上げますか?』

エミールが近付いてきて笑顔で聞く

『ロープ・・・かな? ハリも作ろう』

マルスが笑顔で言う

『マルス師匠が魚釣りをするつもりです』

メトリシアが大きな声で叫び、みんなマルスを見て笑っている

『魚釣りではなく、魔物釣りですね』

リリシャが微笑みながらマルスを見ている

『どうやって、釣り上げますか? あれを釣り上げられますか?』

エミールが微笑みながら聞く

『糸は・・・強化して・・・餌はどうしようか? 魔導具で作るかな? 水面を動いていれば・・・食い付くかな?』

マルスが笑みを浮かべている

『マルス師匠の世界に入ってしまいました』

メトリシアが嬉しそうに笑っていると、みんなもマルスを見ながら笑っている

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