世界旅行とウルアナ
ルシアナとシルアナが相談をしているのを、マルス達が微笑みながら見ている
『ルシアナは、汝精霊と友達になり、悠久の時を共に旅をしたい』
ルシアナが手を出して言う
(汝と共に汝が力尽きる時まで共に歩む事を約束しよう・・・汝我に名前をつけよ)
『汝の名は、ウルアナ』
ルシアナが手に魔力を集めて、精霊が手の上の魔力に触れると、急激に水が集まり、ルシアナの周囲に水が集まり、水のベールのようになっている。ルシアナの手の上に光が集まり、魔力が人形に変わっていく
『ルシアナ、よろしく』
ルシアナの手から雫のような物が浮かび上がり言っている
『ウルアナちゃんよろしく・・・水なの?』
ルシアナが笑顔で言う
『水の精霊です』
『可愛い』
ルシアナが笑顔で言うと、リリシャ達がウルアナを凝視している
『魔力を帯びた水ですね・・・ウルアナちゃん』
リリシャが微笑みながら言う
『シルアナと違って、雫に見えるなら、いる場所が解るね』
マルスが笑顔で言う
『え! 何故?』
ウルアナが慌てたように飛び回っている
(嘘・・・実体化するなんて・・・)
シルアナの声がする
『一緒に散歩しましょう』
ルシアナが笑顔で手を差し出すと、ウルアナがルシアナの肩の方に飛んでくる
『兵士さん、岩砕いたけど、用が済んだから、片付け頼んでよいかな?』
マルスが兵士に聞く
『え! 岩を・・・片付けさせて貰います』
兵士が慌てて言う
『散歩の続きしますね』
マルスが笑顔で言うと、歩いていく
『これはどうしたら・・・報告を先にしてこないと』
兵士が呟く
『住民は喜ぶのか? 何をしていたか解らないけど』
兵士が苦笑いしてマルスの背中を見ている
『あの大岩を粉砕するなんて・・・』
兵士達がそれぞれ呟いてから、住民達を見て岩の片付けを始める
日が暮れる頃、キャス号に戻っていく
『マルス様、先程国王陛下から明日相談をしたいと連絡が有りました』
アーセルが微笑みながら言うと、メリアが後ろで微笑みながら見ている
『面倒だな』
『昨日の件だそうです。 マルス様どうなさいますか?』
メリアが聞くと、みんなマルスを見ている
『資産持っているなら・・・孤児もいなかったから・・・どうさせるかな? 住民の移住させる村でも作らせるかな?』
マルスが畑を見て言う
『マルス、それは王家が考えることですよ』
リリシャが腕に抱き付きながら言う
『この国に思い入れ無いから、苦労させよう』
マルスが笑顔で言う
『マルス様が本心を言いました・・・交易でも農産物がほとんどでしたので、もっと穀倉地帯にして貰いましょう』
メリアが笑顔で言う
『明日会ったら、ホルギリス王国に向かおう』
マルスが笑顔で言う
キャス号の食堂に向かうと、メトリシア達が集まってくる
『ルシアナちゃんの肩の雫何ですか?』
ミリアがルシアナを見ながら聞く
『ウルアナちゃん』
ルシアナが笑顔で言う
『ウルアナちゃん?』
『ルシアナと契約を結んだ水精霊のウルアナです』
雫が浮き上がり、ミリアの前で言う
『何で見えているのですか?』
ミリアがウルアナを見て聞く
『え! 解りません・・・ルシアナの魔力の影響と思いますが・・・』
『何でシルアナは、見えないのに?』
『え!! そそそそそっそれは・・・解らない・・・何故ルシアナの同じ魔力でウルアナだけが実体化したのかは・・・』
シルアナが焦りながら叫ぶ
『マルス師匠ーーーー! 契約を結ぶ所見たかったのに!! 何故居ない時ばかり精霊と契約しているのですか!! マルス師匠!!』
メトリシアがマルスに詰め寄って怒鳴る
『ルシアナちゃんが精霊を見付けたのだから仕方ないよ』
マルスが苦笑いして言う
『ルシアナちゃん次はいる前で契約してね』
メトリシアがルシアナを見て言う
『え! メトリシア様の前で? どうして?』
ルシアナがリリシャの手を握りしめて言う
『様? 御姉様と呼んでね』
メトリシアが慌てて言うと、ミリアとメリアが笑っている。レティナ達も集まってくる
『メトリシア様です・・・レティナ御姉ちゃん』
ルシアナが助けを求めるように言う
『メトリシア様です』
レティナが笑顔で言う
『え!レティナちゃん御姉様と呼んで下さいね』
メトリシアが振り返り、レティナを見て言う
『メトリシア様です』
レティナが笑顔で言う
『メトリシア様です』
イリアが笑顔で言う
『やっぱりメトリシア様です』
シーリスが笑顔で言う
『はい、メトリシア様です』
エリカが笑顔で言う
『え! お姉ちゃんでも良いですよ』
『メトリシア様です』
レティナが笑顔で言うと、みんな笑っている
『ケニスーーーお姉ちゃんと呼んで貰えません』
メトリシアがケニスに抱き付いて叫ぶ
『仕方無いですね、何時も遊んであげてないですから』
ケニスが微笑みながら言う
『え! 遊んでいます・・・あ! ほとんど一緒に遊んでない・・・』
メトリシアが思い出したように呟く
『ルシアナちゃん一緒に遊びましょう』
ミリアが笑顔でルシアナを見ている
『ミリアお姉ちゃん』
ルシアナが嬉しそうに言う
『ルシアナちゃん遊びましょう』
メトリシアが慌てて言う
『え? メトリシア様遊ぶのですか? 遊べるのですか?』
ルシアナが驚いて言う
『ルシアナちゃん遊ぶからお姉ちゃんと呼んで下さいね』
メトリシアがルシアナを見て言う
『メトリシア様です! レティナお姉ちゃんがそう言うように言われています』
ルシアナが慌てて言う
『レティナちゃーーーーーん お姉ちゃんと呼んでください』
メトリシアがレティナを見て叫ぶ
『王女様だから、メトリシア様です』
レティナが笑顔で言うと、メトリシアが泣きそうになっている




