世界旅行とラーゼリアの愚か者
食事の準備をして貰っている間に、メリア達が交易の準備をして、商人の到着を待っている
『メリア様、来ました』
エリスナが馬車を見て言うと、騎士とオルガーとイースがキャス号の周囲を警戒している
『英雄様より、交易の依頼でしたので、商人を連れて参りました』
豪華な服を着た男が笑顔で言うと、兵士達がが姿勢を正している。商人達はキャス号を見上げている
『御苦労様です。商品の方ですが、見本はこちらに用意してあります』
メリアが微笑みながら言うと、商人にどのような商品を扱っているか聞いている
『この商品全部、我が商会が引き取ろう』
偉ぶった男が笑みを浮かべて言う
『お断りします』
メリアが微笑みながら言うと、他の商人と豪華な服を着た人が驚きながらメリアを見ている
『なんだと!! 女の分際で!! 口答えするのか!』
『信用も出来そうにないので、お引き取り下さい』
メリアが微笑みながら言うと、エリスナが警戒をしている
『女の分際で!! この国で商売出来なくするぞ!』
男が怒鳴り、メリアを睨んでいる
『どうぞ、その前にその口を閉じていてください! 礼儀も無い人と話す事は有りません』
メリアが男を睨みながら言うと、騎士2人がメリア後ろに歩いていき、豪華な服を着た人達がキョロキョロしている
(大変な事になるぞーーー どっちを怒らせても大変な事に・・・ どっちの方が良いのか? どうしたら・・・)
『女!!! 全ての商品を没収しろーーー』
男が怒鳴り、豪華な服を着た人達を睨んでいる
『誰も商品の没収は出来ませんよ』
メリアが睨みながら言う
『この女を捕まえて牢屋に入れてやれ!!』
男が怒鳴り、男の後ろの男達がメリアに近付き、2人の騎士が立ち塞がる
『どけーー』
『捕まえられたくなければ去れ!!』
騎士が睨みながら言う
『その男達も捕まえろ!!』
男が怒鳴ると、男達が武器を手に騎士に近付く
『返り討ちにします。容赦はしない!!』
騎士が笑顔で言うと、キャス号から他の騎士達が苦笑いして見ている
(弱そうなのに立ち向かうのか? 何処にでも口だけの人が居るのか・・・)
男達が騎士に槍を向けると、騎士が槍をを素手で掴んでいる
『どうしたのですか?力も無いようですが』
騎士が笑顔で言うと、豪華な服を着た人達がキョロキョロして、兵士達も偉ぶった男を見ている
『このーーーー!』
男が声をあげて、剣で斬りかかり、騎士はかわしながら、闘気をまとい、男達を次々と殴り飛ばしていく
『つつつつっ強い!!』
偉ぶった男が後退りしながら叫ぶと、騎士に立ち向かった男達は全員気絶している
『クライドルド王国騎士に武器を向けたからには、容赦はしない!! 覚悟せよ』
騎士が笑顔で偉ぶった男に近付いていく。豪華な服を着た人達が真っ青になって騎士を見ている
『リーガイアトベリス王国が黙ってないぞ!!』
偉ぶった男が怒鳴りながら後退りしている
『この後ホルギリス王国に向かいますので、リーガイアトベリス王国の外交担当に抗議しておきますね』
メリアが微笑みながら言う
『へ? ホルギリス王国に・・・』
偉ぶった男がメリアを見て唖然とする
『因みに生き残った王子様にも会いましたから、直接抗議してあなたの後ろ楯を処分して貰いますね』
メリアが睨みながら言うと、豪華な服を着た人達がメリアを見開いた目で見ている
『・・・頼む!! 今回の事は無かったことに!!』
『無理です。外交特使に対しての無礼許しません! 早く捕らえて、アーセル様達の練習台にしましょう』
メリアが微笑みながら言うと、騎士が偉ぶった男を殴り飛ばして、偉ぶった男が白目を剥いている
『この件は国王陛下に伝えておきます・・・我が国は、復興途中な為、他国の後ろ楯に弱いので・・・その・・・』
豪華な服を着た人達が、言い訳を始めている
『早く交易を始めましょう』
メリアが笑顔で言うと、オリスが邪魔な男達を投げ飛ばして、集めている。エミールとエレーヌが出て来て、魔法を使うと、男達がピクピクしている。商人達がオリスを見て、呆然としている
(片手で投げた・・・女性だよな? これからどうなるのだろうか?)
『こちらの商品は、ドワーフに作って貰った、家具と小物です。装飾品も有ります。こちらのワインはオルセントと、魔工王国の物です』
メリアが笑顔で言うと、商人達が顔を見合わせてから、商品を見ている
マルスとセクラとルーセントとアーセルとサーシャリアは、サリオットとリーシナと話をしている
『国王陛下!! 至急の用件です』
豪華な服を着た人が入ってくると、マルス達を見て苦笑いしている
『何がありましたか?』
『それが・・・豪商が・・・英雄殿の交易品を扱っている人に文句を言い・・・襲い掛かり、逆に捕らえられました・・・どうしたら?』
豪華な服を着た人が苦笑いしながら言うと、サリオットとリーシナの顔が引き攣っている
『え? もしかして、女性に文句を言って、襲ったのですか!!』
サーシャリアが驚いて叫ぶと、ルーセントが頭を抱えている
『そうなのですが・・・リーガイアトベリス王国が後ろ楯になっているので、面倒な事に・・・』
『リーガイアトベリス国王に直接抗議しますね』
アーセルが笑いながら言うと、サリオットとリーシナがアーセルを見ている
(簡単に抗議は出来ないのでは・・・それよりも何者だろう?)
『アーセル師、一緒に行って抗議します』
セクラが笑顔で言う
『セクラ様ーーー国王陛下の許可を取ってません! 簡単に言わないで下さい!!』
ルーセントが慌てて怒鳴る
『一緒に行きます! ルーセントだけ残っても良いです』
『セクラ様!! 英雄様と一緒に居たいからって、王女としての自覚を忘れないように!! 国王陛下に報告します』
『いいです!! そのまま居候しに行きます』
『セクラ様!!!』
セクラとルーセントが言い争いを始めると、サリオットとリーシナがセクラとルーセントの顔を見ている