世界旅行とバゼルノアス
数日間、マルス達は王都を観光して過ごして、出発の日になる
『メトリシア様、話し合いは終わりました。国王陛下よりの親書も受け取りました』
アーセルが微笑んでいる
『そろそろ出発できます』
メトリシアが笑顔で言うと、国王がやってくる
『メトリシア様、交易品の交換ありがとうございます。この国では手に入らない物ばかりで商人は喜んでいました』
国王が笑顔で話している
『良かったです。美味しい物沢山食べれました』
メトリシアが笑顔で言う
『町中も活気が有って、王都は復興していました』
マルスが笑顔で言う
『苦労は少ししたが、クライドルト王国との同盟にバゼルノアス王国との同盟で無駄な軍を作らなくて済んでいる。国内も反抗する者が居ないから、平和な数年になっている』
国王が笑顔で言う
『それは良かったです。困っていることも無いのですか？』
『アーセル師と騎士の実力を見て、騎士団長と宮廷魔術師が落ち込んでいる・・・自信を完膚無く砕かれたみたいだ！ 王太子の言うことの意味を思い知ったようだ！』
国王が笑い始める
『それは良かったです』
『レセナの料理好きは、困るな・・・外交が出来るのか？』
国王が苦笑いしている
『クレシア様と仲良しだから良いと思います』
マルスが笑顔で言う
『レセナ様の師匠はクレシア様ですから、それにメーレシア様やセクラ様と仲良しです』
メトリシアが笑顔で言う
『クレシア様か・・・クライドルト王国と繋がりが強ければ良いか・・・次の人質は、誰を送るかで、少し揉めている』
国王が苦笑いしながら説明している
『レセナ様は人質とは誰も思ってないです。友達ですから、マルス師匠もレセナ様の御祝いの品を・・・あーーーーマルス師匠、渡してないです』
メトリシアが思い出して叫ぶ
『何だっけ？』
『御祝いの品です！ クリスちゃんの分と一緒に作った剣と腕輪です』
『あ！ 積んだままだね、オテリオスに着いたら、渡そう』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠だから忘れそう』
メトリシアが呟くと、アーセルが苦笑いしている
（まさか、贈り物を用意しているのですか？ とんでもない物を用意していそう）
キャス号に乗り込み、バゼルノアス王国に向けて飛んでいくと、国王達が見送っている
『レセナは、楽しそうだったな』
国王が呟く
『はい、英雄様と飛空艇で出掛けるなんて・・』
王妃が呟く
『何ヵ国回るつもりだろうか？』
王太子が呟く
『は？ 何ヵ国？ そう言えば、次はバゼルノアス王国と・・・世界旅行か・・・』
国王が苦笑いする
『羨ましいですね』
王妃が微笑んでいる
『レセナの自由な性格が羨ましいな・・・海で遊んだとか、お茶会で各国の王女と談笑したり、外交もしっかりしていたみたいだからな』
王太子が考えながら言う
『次に送り込むのは、王女が良いか・・・苦労をさせるな・・・』
国王が幼い少女を見ている
『仕方ないですが・・・レセナの時の様に上手くはいかないと思います。護衛も屋敷も付けず、数年過ごさせたのですから』
王太子が思い出しながら言う
『配慮が足りなくても文句１つ言われないとはな・・・レセナ幸せになって欲しい』
国王がキャス号を見上げながら呟く
『まさか、王太子に嫁ぐとは』
王太子が見上げながら言う
『子供が生まれたら、１度見に行きたいですね』
王妃が少し心配そうに見上げている
バゼルノアス王国の王都が見えてくると、城門に近付く
『国王陛下に用が有ります』
ヒストリアが大声で言う
『え！ しょしょしょっ少々お待ちください』
門番が慌てた様に上官を連れてくる
『使者を送りますので・・・どうしたら？』
上官が困惑して、兵士が慌てた様に走っていくのが見える
しばらくすると、騎士達がやってくる
『お待たせして申し訳ありません！！ 王城の裏に向かって下さい』
騎士が大声で言うと、キャス号がゆっくり進んでいく
王城の裏に着陸すると、騎士や豪華な服を着た人達が緊張した様に並んでいる
『御来訪歓迎します』
国王がやって来てメトリシア達を見て言う
『国王陛下、親書を届けに来ました』
メトリシアが笑顔で言うと、アーセルが親書を差し出している
親書を受け取った国王が親書を確認して考え込んでいる
『教会には遺憾を伝えて抗議しておきます』
国王が考えながら言う
『レイナール様からの手紙も預かっています』
アーセルが微笑みながら手紙を差し出すと、国王が読んで微笑んでいる
『元気にしているのですね・・・魔法学院に通わせて貰い感謝します。 すぐに部屋と食事を用意します』
国王が考えてから言う
『後、少し滞在中観光もしたいです』
メトリシアが笑顔で言うと、国王が同意している
数日間、観光しながら、メリアは、交易品の交換と買い取りをして過ごす
『マルス様、かなりの利益が出ましたけど、次の国を考えると、何を買うか結構迷いました』
メリアが考えながら言う
『利益よりも美味しい物を沢山食べれたからね』
マルスが笑顔で言う
『バゼルノアス王国は、やっぱり歓迎してません。 少し殺気も有ります』
メリアが考えながら言う
『仕方ないよ、キリシアがついでに潰したから』
『国なんてどうでも良いですが、交易品は沢山買えたので、次の交易も楽しみです』
メリアが笑顔で言う
『商人ポイね』
『はい、マルス様の役にたてますから、結構楽しいです』
メリアが笑顔でマルスと話している
キャス号に乗り込み、上昇していくと国王達がほっとしたように見上げている
『本当に親書を持ってきただけなのか？ 無礼が有ったら滅ぼされる・・・何も無くて良かった』
国王が呟き、重臣達もキャス号を見上げている
（もう、寄らないでくれーーー本当に恐ろしい・・・）
