報告
2日後、マルス達はシルフィード号に荷物を乗せて出発の準備をしている
『マルス様、どうですか?』
メリアが出来上がった服を着てマルスの元にくる
『似合っているよ。外套は着ないの?』
マルスがメリアをを見て聞く
『はい! 外套は寒くなったら羽織ります。それよりも、ついでに作ってくれたこの服も凄く着やすい服です』
メリアが満面の笑顔で言う
『帰ったらヒリア様にも見せようね』
『はい!マルス様』
メリアが嬉しそうに言うと、シルフィード号に乗り込んでいく
『マルス、準備は終わりましたか?』
リリシャが微笑みながら聞く
『終わったよ。エミール、みんなに配布も終わったのかな?』
『はい!マルス師匠。担当者達に渡したら震えていましたが、着て喜んでいました。コート風の上着ですが、ローブと遜色有りませんから、全員着ています』
エミールが微笑みながら言う
『残りもみんなに配布しよう』
『マルス様、忘れていましたので、ホセさんとオルファンさんとミーヤのローブと外套は作成してあります』
エミールが笑顔で言う
『あ! 3人の分忘れていた・・・』
マルスが苦笑いしている
『あとはナセリさんの分も忘れていますが、次にミーレスちゃんの分を作った時に作りましょう・・・この暫定のローブと外套で十分ですけど』
エミールが笑顔で言う
『沢山作らないとね』
マルスが笑顔で言う
王都が見えてくると、城門に向かって降下していく
『王城に向かいます』
ヒストリアが大声で言う
『どうぞ、進んで下さい』
門番が笑顔で言うと、シルフィード号がゆっくり王城に向かって飛んでいく
王城の裏に着陸すると、騎士団長が出迎えにやってくる
『騎士団長、御父様に報告したら、すぐにまた出掛けます』
メトリシアが騎士団長を見て言う
『え! まさか次はどの国に・・・』
騎士団長が慌てて呟き考え込んでいると、メトリシア先頭に王城に入っていく
『メトリシア様・・・え!もう入っていった』
騎士団長が慌ててメトリシア達を追いかけていく
部屋に入ると、国王と王妃とヘルトが待っている
『メトリシア、楽しんできたか? 日焼けもしているようだが』
国王が笑顔で聞く
『楽しかったです。 沢山迷宮探索出来ました。海も楽しかったです』
メトリシアが笑顔で言う
『機嫌が良いなら良かった』
国王が笑顔で言う
『セレスバイン様から預かった親書です』
メトリシアが親書を差し出すと、国王が読んで、頭を押さえて、王妃に親書を手渡している
『ふふふ、教会が敵ですね・・・大問題になりましたね』
王妃が笑みを浮かべている
『後始末はどうするのか?』
ヘルトが苦笑いしている
『マルス師匠が説明します』
メトリシアが笑顔で言うと、マルスが笑顔で話している
『親書か・・・マルス殿が持って行けば安心だが・・・国内の教会にも遺憾と伝えておく』
国王が笑顔で言う
『マルス様、レセナ様を故郷に1度送って行って下さいね。オテリオスにとってもプラスになるでしょう』
王妃が微笑みながら言う
『1度も故郷に帰ってないからな・・・国王にも親書を認めよう』
『1国でなくて、全部の国にこの内容に対しての注意と遺憾を伝えて下さい』
『すぐに書くが・・・少し時間が掛かるだろう・・・ヘルゼレス以外なら何ヵ国か?』
国王が苦笑いしている
『ガベラス王国は慌てるだろうが・・・』
ヘルトが苦笑いしている
『ガベラス王国とリオンド・ベラクード王国はヘルゼレスからの親書を預かっていますので、必ず向かいます』
メトリシアが笑顔で国王を見ている
『出来れば外交担当も連れていって欲しい』
国王が考えながら言うと、王妃とヘルトが頷いている
『仕方無いですけど、ムカついたら放り出します』
メトリシアが笑顔で言う
『やっぱりアーセル師を連れていきなさい』
王妃が笑顔で言う
『そうだな・・・アーセル師を連れて行って、その指示て外交担当達を統率して貰おう・・・もう何ヵ国も飛び回っているのだから』
国王が笑顔で言う
『護衛は?』
『今回同行した騎士から選んで欲しい』
『それなら良いですけど、ムカついたらキリシア師匠が根性を叩き治します』
『それでは、教会の神官を呼び出して、抗議しておきましょう・・・結婚式場を引き渡せなど、暴言も聞き飽きましたから』
王妃が笑みを浮かべていると、ヘルトが頭を押さえている
(そっちが楽しみなのですか? 面倒な神官を黙らせるなら良いですが・・・売られた事を利用するつもりなんて・・・)
『え!結婚式場を!!』
『アーメリア様が現れましたから、聖地として巡礼先にしたいと言ってますが・・・与える訳にいきませんから・・・ふふふ良い嫌みが思い付きましたよ』
王妃が笑みを浮かべている
『お母様の顔が怖い・・・神官なんて嫌いですけど』
メトリシアが呟く
マルス達が屋敷に帰っていくと、神官達を呼び出して、ヘルゼレス王国からの親書を元に徹底的な嫌みと抗議をした上で、布教の停止と神聖王国からの宣戦布告に対しての弁明を求めている。神官達は慌てて謝る事しか出来ずにいる
神官達は、すぐに神聖王国の教会本部に使者を送る準備をする