迷宮探索とヴァルファー
休憩を終わらせると、マルス達は49層に向かう
『キリシア、戦う?』
マルスが笑顔で聞く
『ツリーウッドか・・・面倒』
キリシアが思い浮かべて言う
『焼き払いますよ』
リリシャが嬉しそうに言う
『早い者勝ちです』
メトリシアが笑顔で言うと、魔法を放つ準備をしている
『メトリシア、負けませんよ』
リリシャが嬉しそうに言う
『この階層でも同じなのか・・・』
キリシアがミリアを見て言う
『ツリーウッドだからね』
マルスが笑顔で言う
『ファイヤーキャノン』
リリシャが魔法を放ち、グレイドツリーウッドに当たり、大爆発して、グレイドツリーウッドは黒い霧になって消えていく
『殲滅しますよ』
リリシャが笑顔で言うと、歩きながら次々と魔法を放っている
50層の大部屋の前に到着すると、メトリシアが中を覗いている
『森みたい』
メトリシアが中を覗きながら呟く
『最大威力ですね』
リリシャが嬉しそうに言うと、みんな魔法を放つ準備をしている
『セイントファイヤーテンペスト!!!!!!!』
リリシャとエミールとミリアとメトリシアとエビリアとクレスタとリシリアとメトリシアが魔法を放つと、白い炎が次々と発生して爆発していき、熱風と熱気が立ち込めている
『ハイバリア』
マルスがバリアを張り、炎が晴れるのを待っている
『容赦無い!!』
キリシアが黒い霧が晴れるのを見ている
『テンペストならバリアを張らなくても、炎は来ないか』
マルスが笑顔で呟く
『森が全部消えました』
ミリアがバリア越しに見ている
『輝石も沢山転がっています』
エミールが笑顔で言う
『魔光石結構集まったかな?』
マルスが笑顔で言う
『マルス! もしかして、41層から殲滅して進んだのは、魔光石の数の為!!』
キリシアが振り返り叫ぶ
『強いのよりも、数が欲しかったから』
『マルスですね』
リリシャが爆笑している
『すぐに59層に向かうよ』
キリシアが大声で叫ぶ
『キリシア、荷物が一杯だよ』
マルスが4台のソリを見て言う
『え! 一杯・・・』
キリシアが見てガッカリしている
『始まったばかりですよ。マルスですから、毛皮取りに行きますよ』
リリシャが微笑みながら言う
『マルスだから仕方ないけど・・・輝石いるの?』
キリシアがマルスを見ている
『こんなにいらないかな? 魔法珠にしようかな?』
マルスが笑みを浮かべている
『邪魔ですから』
リリシャが笑顔で言うと、みんな笑っている
輝石と魔光石を拾い集めてから、迷宮出口に歩いていく
『その大荷物』
ヴァルファーが迷宮出口で待っている
『ヴァルファー元気だった?』
マルスが笑顔で聞く
『ギルドには寄らないよな?』
『買い取ってくれるの?』
マルスが笑顔で聞く
『は? 面倒になるのか? グライゼンに聞け』
ヴァルファーが慌てて言う
『ヴァルファー、オルガー達なら明日潜るよ。実力確認する?』
マルスが笑顔で聞く
『え! ・・・強くなったなら、もう相手にならない』
ヴァルファーが苦笑いしている
『負けるのが嫌だから逃げるの?』
キリシアが笑顔で聞くと、みんなヴァルファーを見ている
『実力は解っている!! 必ず追い付いてやる!!』
ヴァルファーが慌て気味に怒鳴る
『負けるのを認めるのか・・・つまらないな』
キリシアが呟く
『後ろの女性は?』
マルスがヴァルファーの後ろの女性を見て聞く
『妻だ!! ヴェルサだ』
ヴァルファーが少し照れた様に言う
『英雄様、あの時助けてくれてありがとうございます』
ヴェルサが笑顔で言うと、頭を下げている
『え? 助けたかな?』
マルスが考え込んでいる
『避難していましたので、遠くから見ていました』
ヴェルサが微笑みながら説明している
『聖地で会ったのね。ヴァルファーを頼んだね。明日オルガー達も連れてくるから、家族で会議してね』
マルスが笑顔で言う
『え! オルガー達と・・・照れるから連れてくるな』
ヴァルファーが慌てて言う
『ヴァル兄さん、どうしたの?』
オルガーとオリスとイースが笑顔で走って来て言う
『オルガー・・・立派になったな』
ヴァルファーが苦笑いして言う
『ヴァル兄さん、結婚したの?』
オリスが笑顔でヴェルサを見て言う
『え!そうだ・・・』
『オリスさん、オルガーくん、イースさん、よろしくお願いします』
ヴェルサが笑顔で挨拶を交わしている
『結婚祝いか・・・これいる?』
マルスが輝石の袋を持ってきて言う
『輝石か? 買い取ってくれるだろう』
ヴァルファーが笑顔で言うと、冒険者ギルドに歩いていく
応接室に向かうと、グライゼンがやってくる
『ヴァルファーの祝いにこの袋の輝石を買い取ってください、代金はヴァルファーにあげて下さいね』
マルスが笑顔で言うと、袋をテーブルに置く
『ヴァルファーの祝いなら、良いでしょう』
グライゼンが笑顔で言うと、職員がやってきて、袋を開けて、呆然と袋の中身を見ている
『どうした?』
グライゼンが職員を見て聞くと、職員が慌てて輝石を手に持って、グライゼンに見せている
『この大きさ・・・オークションだな』
グライゼンが苦笑いして言う
『デカイ・・・階層主か?』
ヴァルファーが慌てて言う
『それは41層だよ』
マルスが笑顔で言う
『は? よよよよよ41層!!』
グライゼンが大声を上げると、ヴァルファーが呆然と袋を見ている
『ギルドマスター・・・買い取れませんけど』
職員が助けを求めるように言うと、袋から次の輝石を出して、真っ青になっている
(この大きさ初めて見る・・・もしかしてこの袋の中身は・・・)
『リベリアの英雄様、買い取れません・・・ヴァルファー、この袋はヴァルファーの持ち物なら持って帰って欲しい』
グライゼンが苦笑いして言う
『この大きさ・・・価値は?』
『えーと、調べないと解らないが・・・金貨20枚から100枚ぐらいか? 鑑定も不可能だ』
『買い取れないの? つまらないな』
キリシアが笑顔で言う
『買い取り拒否か』
マルスが呟くと、みんな顔を見合わせている
『買い取り拒否は、しません・・・国宝級ですので、王家に買い取らせて下さい』
グライゼンが慌てて叫び、みんな笑い始める
『ヴァルファーの祝いの品が作れないな・・・』
マルスが笑顔で言うと、職員が次々と袋から出して、震える手で並べている
(こんな大きさ数百年無いと思いますけど・・・どうしたら・・・グライゼン様、なんとかしてください)
『ヴァルファー、何故連れてきた』
グライゼンがヴァルファーを見ている
『輝石を売ってくれると言ったから・・・面倒になるのか・・・』
ヴァルファーがガッカリしている
『オークションで売って、ヴァルファー、代金を受け取っておいてね』
マルスが笑顔で言うと、冒険者ギルドを出ていく
『はぁ・・・どうしたら』
グライゼンが輝石を見て呟く
『ギルドマスター・・・』
職員が座り込んでいる
『ヴァル、やっぱり凄く強いのですね』
ヴェルサが微笑みながらヴァルファーを見ている
『あのソリの上の中身は・・・全部これか? どれだけ狩ってきたんだーーーー!』
ヴァルファーが大声で叫ぶ
『ヴァルファー、兎に角、オークションする前に国王陛下に献上するが・・・代金はいくらになるのか?』
『合わせて120個ですから・・・2400枚から1万2000枚ぐらいです・・・不可能な事です』
職員が計算をしながら言う
『は? どうしたら?』
ヴァルファーが苦笑いしている
『結婚祝いか? 2度と贈り物は受けとらない方が良いぞ』
グライゼンが苦笑いして言う
『どうしたら良いんだーーー! 誰かリベリアの英雄を止めてくれーーーー』
ヴァルファーが大声で叫ぶと、グライゼンと職員が苦笑いしている




