平和な食事会?
アルクオドール達が帆船の中をじっくり見ながら甲板に戻る
『マルス様、凄い帆船です。 半魔導船と言っても良いと思います』
アルクオドールが笑顔でマルスを見ている
『魔法使いが数人いないと操舵も難しいかな?』
マルスが考え込んでいる
『魔法使いは必要ですが、宮廷魔術師級は必要ないと思いますね・・・風の魔導具8個ですから・・・後、声を届ける魔導具も有りましたね』
フローネが微笑みながら、アルクオドールを見ている
『あ! 魔法のランプ作り忘れていた』
マルスが笑顔で言うと、飛んで行こうとする
『マルス、魔導船では無いのですから、必要ないですよ、アーメルドの魔法のランプを貸し出せば良いですね』
フローネが慌てて止める
(マルス、余計な物を作らないように!)
『そうですか?』
マルスがフローネを顔を見て呟く
『この船の凄い所は、操舵と物見が直接声で伝えられる事です。 それに羅針盤と双眼鏡が有りますので、海の男達なら遭難はしません』
アルクオドールが慌てて言う
(魔導船になりそうだから、止めないと・・・)
『次は何して遊ぼうかな?』
マルスが呟き考えていると、全員マルスを見ている
(次は何して遊ぶ? これが遊びなのですか? 何が遊びなのですか?)
『次は、船旅ですね』
フローネが微笑みながら言う
『船旅の最中何しようかな?』
マルスが笑顔で考えている
帆船を降りて戻ってくると、メトリシアが仁王立ちして待っている
『マルス師匠!! 何で置いて帆船に乗っているのですか!!』
メトリシアがマルスを見て叫ぶ
『案内していたよ』
『案内するなら、言ってください!! すぐに何処かに行ってしまうのですから!!』
メトリシアが大声で叫び、ミリア達が笑っている
『作り終わったの?』
『順番です! あの数じゃあ足りません』
『そうだね』
『マルス師匠、1000個位すぐに用意して下さい!! 全然足りません』
メトリシアがマルスに詰め寄り言うと、アルクオドール達が苦笑いしている
(結構な数が有った筈だけど・・・1000個も作られたら、時間が掛かるような・・・)
『何を用意しようかな? 魔法のランプ・・・あ! 輝石で魔法のランプ作ったら、どうなるのかな?』
マルスが笑みを浮かべている
『鍛冶屋探しますか?持って帰ってから作りますか?』
メトリシアが嬉しそうにマルスを見ている
『メトリシア様、近いです』
ケニスが笑顔で言う
『え! 近い・・・え!』
メトリシアが慌てて飛び退いて真っ赤になっている
日が暮れてくると、双頭船の上にテーブルを並べて、料理人達が料理を運んでいると、ルキアとリーネ達もやってくる
『船上パーティーなんて凄いです』
ルキアが笑顔で周囲を見ている
『パーティーて程じゃ無いよ。ただ、人が多いから食事会にしただけだよ』
マルスが料理を見ながら言う
『マルス様、料理の出し方は・・・パーティーです。それも料理もアニーさんの手の込んだ料理ですから、宮廷料理です。普通はこんな贅沢な食事なんて有り得ないです』
ルキアがマルスを見て言う
『美味しい料理だからね・・・あれ? 鉄板も鍋も旧型のままだった・・・作り替えないと』
マルスが笑みを浮かべている
『え! 旧型? もしかして・・・』
ルキアが驚きながら呟く
(余計な事を言ったのですか? なんて言えば良いのでしょうか? 何か始めてしまいそう)
『旅の間に作り直そう・・・材料も持ってきているから、ゆっくり作ろう』
マルスが笑顔で言うと、子供達や騎士達がやってきて、料理を見て驚いている
『マルス師匠、話し合いは終わりました』
エリカが10人を連れてきて言う
『みんな、しっかり学んでね』
マルスが全員の顔を見てから言う
『はい! マルス様』
10人が笑顔で言うと、エリカが嬉しそうに見ている
『何か有ったらエリカかメリアに相談してね・・・毎日の魔力制御と今回は鍛錬も有るから、魔法練習も忘れないように』
『マルス師匠、楽しみにしています』
エリカが笑顔で言うと、全員エリカを見ている
『見習いの前衛も居るから、怪我はしないと思うけど、油断はしないようにね。エリカもエビリアに相談を忘れないようにね』
マルスがエリカを見て言う
『エビリア御姉様に沢山魔法を教わります』
『エビリア教えすぎたら教える事が無くなるから、程ほどにして欲しいけど・・・』
マルスが考えながら言う
『マルス師匠が直々に教えてくれるのですか?』
エリカが嬉しそうに言うと、全員マルスを見ている
『今回は時間も有るからね』
『絶対ですよ』
エリカが嬉しそうな笑顔で言うと、全員エリカを見ている
(羨ましい! あのマルス様から教えて貰えるなんて・・・こんな厚待遇で良いのだろうか? 魔法を教えて貰えて、こんな凄いパーティーに参加させて貰えて・・・他国まで遠征に連れて行ってくれるなんて・・・それに給金も良いぐらいなのに・・・王家に仕官しなくて良かった)
『まるちゅちちょう・・・頭がクラクラしまちゅ』
ミリアが千鳥足でマルスの元にくる
『ミリア大丈夫?』
マルスがミリアを見ると、真っ赤になってマルスに抱き付いてくる
『まるちゅちちょう』
『ミリア・・・お酒飲んだの?』
マルスが苦笑いしている
『のんでまちぇん』
ミリアが抱き付きながら言うとエミールが慌ててやってくる
『ミリア・・・このコップ・・・カーレストの蒸留酒をそのまま飲むなんて・・・』
エミールが苦笑いしている
『間違いで飲んだのか・・・仕方ないな・・・気を付けないと・・・』
マルスがミリアを見ながら呟き、頭を撫でている
『抱き付いて寝てますね』
エミールがミリアの顔を覗き込んで言う
『仕方ないから、少し横にしておくよ』
マルスがミリアを見て呟いて、ミリアを横にすると、アニーがやってきて微笑んでいる
『ミリア様もマルス様に抱き付いて、落ち着いて寝てしまいましたね』
アニーが微笑みながら呟く
『妹だから仕方ないな・・・エミール、後で部屋に送り届けてね』
『後で私の部屋に連れて帰ります』
アニーが微笑みながらマルスを見ている
『ミリアも可愛いですね』
エミールが寝顔を見て言うと、みんな集まってきて、ミリアの寝顔を見て微笑んでいる




