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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
3章 北部の危機と付与魔法師
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事後処理とリベリア帰還

騎士団は、騎士や兵士を各村や街道の点検に走らせてゴブリンの残党や魔物を探索していた

『村のいくつかは、結構被害が出ています』

『やはりそうですか・・・』

領主はそう言って

『再建しなくてはならない。住民のためにも』

『騎士団は王都に帰還しないといけないですが、なるべく協力したいと思っています』

『副団長も色々やらないといけない事が有りそうですけど』

領主は苦笑いしている

『確かに半数が逃亡しましたからね。その探索も兼ねて村を見てきて貰いましたが、どうやら既に王都に向かった者達もいますね』

副団長は苦笑いしている

『村に探索に行く際に、村長達を連れていってくれたお陰で、かなり正確な被害が解りましたので、国王に報告も出来ます』

領主が言うと

『騎士達は張り切っていますから、丁度良いですね』

『既に英雄譚は騎士と兵士に知れ渡っていますし、町中でも知られていますね』

『名前は出さなくてもみんな気がついていますしね』

領主は笑い副団長も笑い出す


リベリア警備隊とキリシア達が帰る日になり

『じゃあリベリアに帰るね』

『村がこの状態じゃあレティナはリベリアの方が安全だろうが少し心配だ』

父親は言うが

『大丈夫、家もあるし、イリアが仲良くしてくれているから』

『しかし・・・出掛けている時は・・・』

『大丈夫!フローネ先生がいるし、リシリアさんも一緒にいるから』

マルスが言うが

『しかし心配だ!』

『あなたそれでしたら一度見に行けば良いじゃない?』

『それは迷惑がかかるから辞めておく』

父親はそう言う

『ならば信用して見守りましょう』

母親はそう言って説得する

『わかった・・・・』

まだ心配そうにマルスを見ている


準備が出来て出発する

『じゃあ再建が終わったら訪ねてきてね』

マルスはそう言って両親と別れて出発する。門まで来ると騎士団、兵士、領主とその家臣が並んで敬意を表して整列して見送りをしてくれている

『なんだか凄い見送りだね』

『ここまでされると思わなかったね』

キリシアとリリシャは周りを見て感想を言うと

『それだけの事をしたのだから、胸を張って進もう!』

ガシリオがそう言って進み、みんなで手を振って門を出ていく



『あ!リベリアの門が見えてきた!』

キリシアは嬉しそうに言うと

『帰ってきたね』

『長い旅になったね』

マルスが言うと

『エミールを送って帰ったら、そのまま準備してゴブリン討伐だから、帰って少し休んだら迷宮三昧にしよ』

キリシアは笑顔で言うと

『早く迷宮で役に立てるように頑張ります』

ミリアはマルスに言うと

『20層まで行けるようになろうね』

『はい!』

ミリアは笑顔で返事をする

門に到着して門番が来る

『身分証と何のための来訪か言うように』

『新人か?上官に警備隊の北への遠征隊が戻ってきたと伝えろ!』

ガシリオが言うと別の門番が走ってきて

『お帰りなさい。直ぐに開けますのでどうぞ』

『了解した』

ガシリオが答えると新人門番は先輩に説明を受けて敬礼をしている

『北はどうなった?』

門番の隊長が来て言う

『ゴブリンロードとヴァンパイアの討伐は終わった!』

ガシリオが答えると

『え!・・・・・ヴァンパイア!!ゴブリンロード!!まさかそんな事が・・・・』

『討伐できたから、じきに村人達も村に帰れると言うことだ!』

ガシリオが笑顔で言うと

『良かった・・・・やっとあの者達も帰れるのだな!しかし、匿名の支援が有ったから、あの者達は苦労せずに済んでいるが、やはり村人達は帰れるのは嬉しいだろう』

門番の隊長はガシリオ達に言うと見つめている


リベリアの町に入り警備隊詰所に向かい

『あ!お帰りなさい!』

『帰ったぞ。隊長は中か?』

『訓練所にいます』

ガシリオを先頭に訓練場に向かう

『隊長!ただいま戻りました』

『ガシリオ!キリシア殿!リリシャ殿!マルス殿!無事に帰ったようだな!』

隊長は笑顔で言うと隊員達は囲みだす。そしてガシリオ達は報告して、終わりに領主と副団長からの手紙を渡す

『ゴブリンロードとヴァンパイア討伐か・・・ゴブリン数千匹討伐も物凄いな・・・・だがキリシア殿達なら楽勝だな!』

隊長が笑うと隊員達も大笑いする

『騎士団とまるで反応が違うね』

キリシアは嬉しそうに言うと

『キリシア殿達なら何でもありだからな!』

隊長が言うと

『当たり前です!私達の目標ですから!』

隊員もそう言って笑い出す


詰所を出て、冒険者ギルドに向かい、中に入るとヘザーネのカウンターは大分並んでいたが、冒険者達はキリシア達を見てカウンターを空ける

『ヘザーネ、ただいま!!』

『キリシアさん、リリシャさん、マルス君、ルメイルさん、ミリアさん、アニーさん、お帰りなさい』

『ゴブリン共討伐完了したよ』

キリシアが笑顔で言うと

『奥へどうぞ』

ヘザーネは応接室に通してくれてバイルを呼びに行き、直ぐに戻ってくる

『お帰りなさい。ゴブリン討伐が終わったと聞きましたが本当ですか?』

『この手紙を呼んでね』

キリシアは領主と騎士団副団長の手紙を渡して

『拝見いたします』

バイルは読み出すが顔が厳しくなっていく。そして

『まさかこんな事にまでなっているとは・・・・騎士団に魔法師団が敗走した理由もですが、ゴブリンロードにゴブリンウォーリア、ゴブリンジェネラル、ゴブリンウィザード、ゴブリンシャーマン、オーガ、そしてヴァンパイアまで討伐してくるなんて・・・討伐証書ききれませんね』

バイルは苦笑いするがヘザーネは青い顔をしている

『今回は数が多かったから大変だった』

キリシアは笑顔で言うと

『もしキリシア殿達が向かってなかったら、王国自体の危機と言っても良いぐらいの出来事です』

『あの数は大変だったよね』

『しかし国王陛下への報告を副団長に任せる所はいつも通りですね』

バイルは苦笑いする

『面倒だから副団長に全部押し付けただけ!』

『本当に栄誉も名誉も名声も領地や爵位にも興味ないなんて、本当に信じられません』

『お金は迷宮で稼ぐから良いの!』

『警備隊隊長と領主に会う必要が有りそうなので、これで失礼します』

『バイル、冒険者達はどのぐらい残るの?』

キリシアが言うと

『事態が終息したので、もう少しで帰還を連絡します』

『数ヶ月かけて、村の修繕手伝ってくれないかな?』

『え?難しいです。領主と国の仕事になります』

『もし依頼を出すとしたらどのぐらい費用が必要?』

『あの人数だと、3ヶ月で金貨100枚ですね』

『じゃあ匿名で依頼出すのは良いかな?』

『え?良いのですが?』

『ギルドが自主的にしたとしておいてね』

『わかりました。ゼタルにそのままやってもらえるか冒険者と相談させます』

『じゃあそう言うことで!』

キリシアが笑うとバイルは苦笑いしながら

『ではこれで失礼します』

バイルは部屋を出て行く

『キリシアさん、怪我はしなかったですか?』

『槍が砕かれた・・・・』

キリシアはそう言うと

『槍がですか?』

『ヴァンパイアが魔槍を折れるなんて思わなかった』

『キリシアさんが無事で良かったです』

ヘザーネはそう言ってみんなを見る

『そろそろ帰らないと、先生にも会いたいから』

リリシャが言うと

『そうだね。ギレリムに速攻で槍を作って貰わないとね』

キリシアが言うとみんな大笑いする


家の門に到着すると

『お帰りなさい』

『ただいま!』

ラーザが出迎えてくれて、ガシリオ達は荷物を下ろしてから帰って行く

『お帰りなさい!』

レティナは走ってきてマルスに抱きつく

『ただいま、レティナ』

『お兄ちゃん』

『お帰りなさい』

『フローネ先生、ただいま』

家に入り、リビングで出来事を話すと

『とんでもない事態でしたね。しかし本気を出した所を騎士団に見られたのは不味いですね。何か有ったら騎士団が援軍に来てくれと言うでしょうね』

フローネが驚きながら言うと

『師匠、そういう問題ですか?国王への報告も放棄して問題になりませんか?』

『騎士団副団長が報告をするのであれば大丈夫でしょうね。しかし、逆に行っていたら妬まれて大変な事になりますよ』

フローネの回答にリシリアは納得する

『あのー師匠達は名誉や名声はいらないのですか?』

エビリアが聞くと

『面倒になるからいらないね』

リリシャが答えると

『これだけの事だと、国王から呼び出しが有るかもしれませんよね』

クレスタが言うと

『面倒だから全部断る!会いたいならこっちに来れば良い!』

キリシアが言うとクレスタは苦笑いする

『この子達なら本当に断るから周りが困るだけですね』

フローネは笑いながら言う

『領主の顔が引きつっていたね』

キリシアが笑いながら言うと

『やはり常識外れですから、しょうがないですね』

フローネも笑いながら言うと

『しかし最後はみんなで見送ってくれたよ』

キリシアが言うと

『え?みんなってどのぐらいの人がですか?』

『騎士団と兵士全員と領主と家臣全員だね』

『は!・・・・・まさか凱旋級のもてなしをしたと言うことですか・・・・もしかしたら、既に石像を作成されているかもしれないですね』

フローネが言うと

『え?まさか・・・・英雄として語り継ぐとは言っていたけどまさかね』

キリシアが言う

『は!英雄として語り継ぐ?誰に言われたのですか?』

『領主と副団長です』

『はぁーーー!あなた達は意味が解っていないようですが、とんでもない事です。後世まで名前が残りますね・・・本当に石像が立てられているかもしれないですね』

フローネはそう言って頭を押さえる

『え!嫌だな・・・・・』

キリシアが言うとリシリアとエビリアとクレスタは固まって動かない


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