ゴブリン探索と王都からの援軍
領主の下に集まり、話合いを始める
『ゴブリンが集まれるのは、近くまで来ているからです』
『確かにそうだな!』
『だから、昼間に周辺を探索して、ゴブリンの集まっている所を一掃しませんか?』
『それは有効ですな』
『騎士団に探索を任せて良いですか?』
『任せてくれ!』
『見つけたら自分達が叩き潰します』
『了解した!』
副団長はそう言うと、早速出発の準備を始めさせる
『ガシリオ、自分達も行こうか?』
『馬車はすぐに用意する』
門を出ると冒険者と村人達がゴブリンを焼いている
『ごめん、処理任せて』
『任せておけ!襲われていたら俺達もひとたまりも無いからな!』
『お任せください。こんな事しか出来ませんから!』
冒険者と村人は笑顔で言う
『あの山はもう焼くの?』
『はい、そうですが』
『じゃあ魔法で焼き尽くすね』
『え?良いのですか?』
冒険者の返事を聞いて、周囲を確認してから
『・・・・ファイヤーストーム』
リリシャの魔法でゴブリンの死体を焼き払う
『すっ、凄い、簡単に焼き払うなんて・・・・』
『帰ってくるまでに山を作って貰っても良いかな?同じように焼き払うから』
キリシアが言うと冒険者と村人は頷いている
『騎士がこっちにくるね』
『ゴブリン見つけたのか?』
『居たぞ!こっちだ!』
騎士が案内してくれて、見るとゴブリンが100匹程いる
『リリシャ、数が多いし、広範囲だから大広間クラスでお願い』
マルスが[サーチ]で確認して言うと
『じゃあ広範囲に合わせて焼き払うね』
リリシャは魔力を溜めてから
『・・・・ファイヤーストーム!!!』
中央部に火の柱が立ち上がる。周囲を広範囲に焼き払い、マルスはファイヤーアローを次々と放ち、キリシアとルメイルは火の柱目掛けてゴブリンを投げ込んでいく
『全滅だね』
マルスが言うと騎士は苦笑いしている
『じゃあ次行こうか?』
キリシアが言うと次の目的地を探して進む。そして10ヶ所潰して帰ることにする
『山、沢山作ってくれたんだね』
『はい、勿論です!』
『・・・・ファイヤーストーム』
リリシャは焼き払い
『リリシャ、手伝うよ』
マルスが言うと、ミリアも協力して焼き払い続ける
『全部終わったね。帰ろう』
キリシアがそう言って帰ることにする
10日間、同じことを続けて、やっと王都から兵士がやってくる
『副団長、お待たせしました』
1人の騎士が先頭にやってくる
『ご苦労!待っていたぞ!』
『団長からの手紙です』
騎士から手紙を受け取って、中を読んでニッコリする
『どうかしましたか?』
『団長から、今回逃亡したもの達の処断を陛下が認めてくれたそうです!』
『逃亡ですか?』
『そうだ!この状況になった原因を作った者達だ』
『え?どういう事ですか?』
『戦わず逃げ回った奴らだ!騎士団の恥さらしだ!』
副団長が言うと
『確かに恥さらしだな!しかし、兵士が集まってくれて、やっと本格的に討伐が始められるな!』
『しかし、この10日で倒した数も桁違いだから、本当にギリギリだった』
副団長がガシリオに言うと
『どのぐらい倒したのですか?』
『最初の2日で4000だから6000以上だ』
『は?そんなに・・・・』
『ジェネラルにウォーリアにシャーマンにウィザードが多数いたぞ』
『まさかそんな事態に・・・・この数で大丈夫なのですか?』
『手数が足りなかっただけだからな』
『解りました』
『後はゴブリンロードを探して倒さないといけないがな!』
副団長が言うと騎士は苦笑いしている
翌朝、騎士団と兵士とリベリア警備隊と一緒に前線基地を作りに向かう
『この北側の山で、前回大敗しました』
騎士が言うと
『ここをもう一度建て直し、今度こそ奴らを殲滅するぞ!』
副団長は宣言する
『おう!!』
兵士と騎士は気合いを入れて柵を作り直し、周囲を探索し始める
『報告します。北の戦場跡に遺体が有りませんでした』
『何だと!まさか・・・・』
『悔しいですが、そうだと思います』
『この付近の魔物の数も少ないしね』
『周囲の足跡や痕跡は?』
『北の山の方から道になっています』
『北の山の中ですか・・・・』
『遺跡の中だな』
副団長が言うと
『遺跡ですか?面倒だね』
『明かりの確保が難しいから突入しにくい』
副団長が言うと
『魔法のランプが必要ですね』
リリシャが言うと
『それだけの数、集めるのが大変です』
騎士が言う
『リベリアに戻れば可能だね』
キリシアが言うと
『200は必要だぞ!』
『可能だな。新たに作るとしたら1ヶ月ぐらい必要か?』
ガシリオが言うと
『ギレリムに死ぬ気で作って貰おう』
キリシアが言う
『は?・・・新型のランプを作ったのは・・・・なるほど可能か・・・・後は資金か』
副団長は言うと
『そうですね・・・必要ですね』
『王都でも集められるだけ集めるしかないか』
『どちらにしても、遺跡にゴブリンがいたら、一度町まで引き上げて準備をしないと無理かな?』
『そうだな・・・仕方ない』
『遺跡は大きいの?』
『迷宮の6層分有ると思った方が良い!』
副団長がいう
『そのぐらいなら余裕じゃないかな?』
『それはいくらなんでも無理だろう』
『通路限定されるから、多数でも少数でもあまり関係ないからね』
マルスが言うと
『陣形も難しい』
『冒険者は迷宮に毎日潜って戦っているから、逆に楽ですよ』
『あ!確かに、迷宮内で戦いに馴れた者であれば、良いのかもしれないです』
副団長は気が付く
『後は、入り口が何ヵ所有るのかと、マッピングだね』
キリシアが
『入り口の情報は確かに必要です』
『中腹の入り口は確認していますが、他の情報は有りませんでした』
騎士が言うと
『王都で調べる必要が有りますが・・・・準備不足で申し訳ない』
副団長は後手に回っていることが悔しかった
『後は明日の朝、ゴブリンの足跡や痕跡を探すことですね』
『その通りだ!』
副団長は頷きなから言う
騎士と兵士は順番に休憩を取りながら警戒している
『何か動いたような』
『あそこだ、動かなかったか?』
『報告するか?』
『するしかないだろ』
兵士は騎士に報告をする
『どの辺りだ?』
『あそこの木の付近です』
『何もいないようだが、本当に何かいたのか?』
『はい』
『本当にいたのだな!』
『おそらく・・・』
『未確認の報告するな!』
騎士は少し怒りめに言って帰っていった。そして兵士は監視を続けるが、騎士は確認のために出ていく事はなかった