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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
第21章 魔法結社ダークブラドーゼン
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リベリアの攻防

ヴァルザルは、カミラが魔族を簡単に倒したのを見て、目を見開いている

『カミラ、帰ったら稽古つけてあげる』

キリシアが笑いながら言うと、みんな微笑んでいる

『馬鹿なーーーー!! 何故だ! リベリアの英雄だけじゃないのか!! 何故だーーー 絶望しろ!! 故郷が皆殺しになる所を!!』

ヴァルザルが慌てて叫び、空間に景色が浮かび上がる

(あれ程の実力者を残していたのか!! 魔境を攻めてくるのに、全戦力連れてきてないのか!!)


リベリアの町の上空に近付く、レッサーデーモンを見付けた門番達は、鐘を鳴らしている。鐘の音を聞いた警備隊隊員達は、訓練を止めガシリオを見ている

『この鐘、緊急事態だな・・・戦闘準備してすぐに向かえ! 状況を正確に調べよ』

ガシリオが警備隊隊員達に言うと、鎧に着替えて、5人の警備隊隊員が出ていく

『屋敷も気になりますね・・・何か有れば大変な事に』

ナディアがガシリオを見ている

『隊員を2人付けるが・・・同行してほしい。怪我人が出た時の為に・・・』

ガシリオが考えながら言う

『そうですね・・・装備が必要です。もしもの時の為の外套と杖が必要です。ラーザとライオスも装備が必要ですね』

『最優先で護衛させる!! お前達頼んだぞ』

ガシリオが考えながら言うと、ナディア達が外に出て商会の担当者達に、ドワーフの工房と宿舎に避難するように伝えて、馬車で屋敷に向かう


ナディア達が屋敷の前に到着すると、ロメイルとケメルが門を開けてくれる

『何が起きているのですか?』

ロメイルが鳴る鐘を聴きながら、不安そうに聞く

『まだ何が起きているか、解りませんが・・・この屋敷の守りはこの町で最強です。 屋敷の中に籠り、もしもの時は、地下室で時間を稼いで下さい・・・』

ナディアが微笑みながら言うと、ラーザが説明をしながら一緒に工房の地下の倉庫に向かう


『マルス様ですね・・・これが緊急用の武器防具ですか?』

ナディアがマルスとリリシャから預かった鍵で倉庫を開けて、並んでいる外套や鎧や剣や盾や杖を見て苦笑いしている

『ナディア先生どうしました?』

レティナがナディアの顔を見ながら聞く

『マルス様だから、無くさないように気を付けましょう』

ナディアが微笑みながら言うと、それぞれ着替えている

『は? これは・・・ヴァンパイア対策の魔導具』

ナディアが棚に並べてある腕輪を鑑定して目を見開いている

(まさか、こんな事態も想定しているのですか? 緊急時の臨時の武器防具と聞いてましたが・・・ヴァンパイアが襲ってくる事が前提なのですか・・・マルス様だから・・・)

『ナディア先生、その腕輪もするのですか?』

レティナが笑顔で聞く

『全員必要ですね・・・この数、警備隊の分も有りますから、持っていきましょう』

ナディアが微笑みながら言うと、ライオスが箱を持って出ていき、ナディアが袋に詰められたポーションの瓶を見て苦笑いしている

(エルミーナのポーションまで・・・上級魔法薬の詰め合わせ? 相当な敵を想定しているのですか? 緊急用なのでしょうか?)

『あ! ポーション持っていきます』

レティナが笑顔で言う

『そのポーションは緊急用ですから、みんなで持っていましょうね、普通のポーションは、警備隊が持ってますから』

『はーい、ナディア先生』

レティナが笑顔で言うと、クララとイリアとレティナがそれぞれポーションの袋を持つ


レティナ達が馬車に乗り込んでいく

『ステラさん、バリアを張って屋敷から出ないで下さい』

『はい、ナディアさん、緊急事態の約束事は守らせます・・・滅多に外に出ませんから、何も変わりませんけど』

ステラが微笑みながら言う

『ケメル、ロメイル、結界を張ったら、結界内の点検をして、玄関の警戒をしてくださいね』

『はい、ナディアさん、任せてください』

ロメイルとケメルが笑顔で言う

『鎧を着ると、強そうな騎士に見えますね』

『え! 少し嬉しいです! 半人前にもなれない程度の実力ですが、頑張ります』

ロメイルとケメルが嬉しそうに言うと、ナディアが馬車に乗って出発する


警備隊隊員達は、鐘の鳴る門に到着すると、レッサーデーモンを見て驚いている

『レッサーデーモン・・・リベリアは守るぞ!!』

警備隊隊員が嬉しそうに叫ぶと、門番達が苦笑いしている。レッサーデーモンが急降下して、警備隊隊員が闘気をまとい、剣を構えている


レッサーデーモンが腕を伸ばしながら、警備隊隊員に向けて降下してくる。警備隊隊員は、腕を剣で受け流し、かわしながら剣を振り抜き、レッサーデーモンの胴を深々と斬り、レッサーデーモンが転ぶと、隊員達が一斉に斬り刻んでいる

『掛かってこい!! 雑魚!!』

警備隊隊員が大声で怒鳴り、門番達が見ている

(レッサーデーモンを雑魚と言った・・・)


ガシリオの元に門番が急ぎやってくる

『レッサーデーモンが門に迫ってます。数も多いです』

門番が必死に説明をしている

『レッサーデーモン・・・お前達、強敵が来たぞ! 日々の鍛練の成果を見せ付けるぞ!! キリシア殿が帰ってきた時、怪我した事を報告したらどうなるか考えろ!!』

『根性叩き潰すと言われます』

隊員が笑いながら言う

『各個撃破するぞ!! 怪我はするなよ! 怪我したら広場に戻ってこい! リザードの時と違いを見せ付けてやれ!! リベリアの英雄が居なくても、リベリアが安全と住民に見せ付けろ!!』

ガシリオが大声で言うと、隊員達が出ていく


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