クライドルト王都の戦い 2
レッサーデーモンにカズールが剣を突き立てて、レッサーデーモンが動かなくなると、首を切り落としている
『危ない』
レズオスが慌てて叫び、カズールは、横に飛び退くと、カズールのいた場所にレッサーデーモンが着地する
『このーー』
カズールが剣を振るがレッサーデーモンの腕に当たり、弾かれる。レッサーデーモンが腕を振り、カズールは飛び退く
『・・・・・シャイニングアロー』
講師達が魔法を放ち、レッサーデーモンに当たるが、レッサーデーモンが講師達目掛けて突進しようとする
『・・・・・シャイニングアロー!!!!!』
エリカのクラスの生徒達が一斉に魔法を放ち、次々とレッサーデーモンに当たる
『第2陣放て』
エリカが大声で言う
『・・・・・シャイニングアロー!!!!』
3年生が一斉に放ち
『第3陣放て』
『・・・・・シャイニングアロー!!!!!』
2年生が一斉に放つ
エリカの合図で、生徒達が次々と魔法を放っていると、レッサーデーモンが力無く地面に倒れる
『容赦無いな・・・マルス様の生徒達か・・・』
カズールが苦笑いして、レッサーデーモンの首を切り落としている
『みんな、魔法練習です! すぐに次の相手が来ます! 油断しないように』
エリカが大声で言う
『はい! エリカ様!!』
生徒達が大声で言うと、空を見ている。ヴァンパイアが近付いて来ると、炎の玉を作り、生徒達目掛けて放とうとしている
『・・・・・ファイヤーキャノン』
エリカがヴァンパイアが放った炎目掛けて魔法を放ち、炎同士がぶつかり合い爆発すると、熱風と熱気が立ち込める
『人間ごときが、消し飛ばしてくれよう』
ヴァンパイアが叫び、再び魔法を放とうとする
『シャイニングバースト』
ソリナが魔法を放ち、ヴァンパイアに当たり、ヴァンパイアが音も無く灰になって消える
『エリカちゃん、杖と外套』
シーリスが走ってきて笑顔で言う
『シーリスちゃん、ソリナさん』
エリカがホッとしたように言う
『まだまだ居ますよ。マルス様が留守なのですから、本気で吹き飛ばしますよ』
ソリナが笑顔で言う
『はい、ソリナさん』
エリカが笑顔で言うと、レズオスが苦笑いしている
(さっきの魔法、やっぱりマルスの直弟子は実力が違い過ぎる・・・)
『手加減抜き、本気で魔法を放ちましょうね。クリス様もミーレスちゃんもリリアちゃんも本気ですよ』
ソリナが微笑みながら言うと、英雄騎士達が降下してくるレッサーデーモンを見付けて、剣を構えている
『トルネード』
ソリナが魔法を放ち、竜巻に巻き込まれたレッサーデーモンがくるくる回ってから、地面に落ちてくると、英雄騎士達が斬り刻んでいる
『英雄騎士さん、魔法学院の生徒の練習にならないですよ』
ソリナが微笑みながら言うと、講師達が笑っている
『こんな高位の魔物倒して、不治の病が気になります』
エリカが考えながら言う
『全員魔力制御してくださいね。エリカ達はまだまだ獲物を狩りますよ』
ソリナが考えながら言うと、生徒達が顔を見合せてから、魔力制御を始め、レズオスが確認をしている
王城では、騎士達が慌てて走り回っている
『国王陛下、避難を!! 襲撃です』
騎士団長が慌てて言う
『襲撃だと!!』
国王が驚いて叫ぶ
『レッサーデーモンですが、ヴァンパイアもいます』
『馬鹿な! すぐに民を避難させろ』
『今騎士達に防衛態勢を作らせています。宮廷魔術師達も迎撃準備をしていますが、敵が敵だけに・・・』
『英雄殿が居ない時に・・・』
国王が悔しそうな顔付きになっている
『安全な場所に避難を』
騎士団長が言うと、国王が考えている
『離宮か? クレシアのお茶会の部屋か?』
国王が苦笑いして言う
『は? ・・・王都で安全な場所は・・・マルス殿の屋敷と離宮か・・・』
騎士団長が苦笑いしている
『離宮に戻る・・・入口に英雄騎士隊と宮廷魔術師が居たら良いのか? 護衛騎士ではレッサーデーモン相手になるのか?』
国王が呟く
『無理です・・・兎に角避難を』
騎士団長が苦笑いしながら言う
『マルス殿・・・最終手段の結界も発動準備だ』
国王が考えてから言う
『・・・結界・・・離宮の結界張ったら、侵入不可能か・・・』
騎士団長が苦笑いすると、国王達が離宮に戻って行く
王族が全員離宮に入ると、離宮の結界を使う
『あれがレッサーデーモン』
ヘルトが空を見て言う
『マルス様が居ない時に襲ってくるなんて・・・民は大丈夫でしょうか?』
クレシアが不安そうに空を見ていると、マルスの屋敷の方から閃光が上がる
『あの魔法は・・・カミラとソリナが居たな・・・それにウォーレル師も』
ヘルトが空を見ながら言う
『カミラさんとソリナさん強いですから、頼りになりますね』
クレシアが微笑みながら言う
『数年前ならどうなっていたか・・・』
ヘルトが呟くと、宮廷魔術師達と魔法師団が走っているのを見ている
(どのぐらいの戦力が残っているのか・・・ 今更考えたら、恐ろしくなるか・・・)
『あの子達もマルス様の教えの賜物ですね』
クレシアが微笑みながら見ている
レッサーデーモン5体が王城の裏に着陸すると、騎士達が盾を構えて警戒している
『何としてもここを通すな!!』
騎士団長が大声で怒鳴り、レッサーデーモンが一斉に騎士達に向けて突進してくると、宮廷魔術師達が魔法を一斉に放つ、レッサーデーモン達は魔法を弾き飛ばしながら突進してくる。騎士達の盾に当たり、騎士達が弾き飛ばされ、宮廷魔術師達が驚き、尻餅を着いている
『怯むな!! 行くぞ』
ロイドが怒鳴る。レッサーデーモンは、騎士達を弾き飛ばしている。ロイドが闘気を纏いレッサーデーモンに横から斬りかかる。ロイドの剣は腕を斬り飛ばしてすぐに胴体を斬りに剣を振るが、レッサーデーモンの胴に剣が当たり、剣が止まると、レッサーデーモンがロイド目掛けて腕を振り、ロイドは咄嗟に飛び退く
『・・・・ファイヤーボール!!!!』
走ってきた、宮廷魔術師達が魔法を放ち、レッサーデーモンに当たり、爆発して熱気と爆風が吹き荒れている。騎士団長が振り返り、若い宮廷魔術師達を見ている
(威力が段違いだ・・・それも全く怯んでない)




