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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
3章 北部の危機と付与魔法師
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北の領主と騎士団の都合

街道を北へ、快調に進む

『速度出しすぎじゃないか?』

ガシリオが言うが

『それが、馬は元気で全く疲れた様子がありません』

『え?何でだ!』

『馬具のお陰です』

マルスが言うと

『なるほど、そう言うことですか』

ガシリオが笑顔になる


3日後、馬車の隊列を見つけて

『計画通り追い付いたね』

『いや!追い抜けるね』

リリシャが笑うとマルスが言う

『計画通りか・・・・これだけの準備をして、先に出た隊列を追い越して計画通りとはな』

追い抜いて先頭に出て進むことにする。そして、領主の館がある町の門が見えてくるが、門は閉まっている

『リベリアからきた。開門を!』

ガシリオが言うと

『騎士団の命令で門は開けられない!』

『何故だ!』

『命令違反になりたくない・・・今、騎士団に確認をとるから待っていてくれ!』

『仕方ないのだろうが、これじゃ避難民が逃げれない訳ですな』

ガシリオが言うと

『避難民を逃がさないと、被害が増大するのにね』

リリシャが言う

『だから後続が来なかったのですね』

マルスが言う

『団長に連絡をしましたが知らなかったので、負けたことを隠しているのかもしれないですな』

ガシリオが言う

『騎士団に連絡を取ったのですか?』

『騎士団の増援と兵士の派遣の状況を確認しましたが、状況は伝わって無くて、逆に騎士が確認にくる状況でした。レティナさんの件で、リベリアが一番早く動いている事になります』

『そうすると今、指揮を執っている人は自分達から物資を奪うことしか考えないですね』

『そうなります』

ガシリオは肯定して苦笑いしている


『まだ開門は出来ないのか?』

『返事が来ていません』

門番の返事がある

『少し離れた場所で夜営しましょう』

ガシリオが言うと、隊員は馬車の移動を指示していく。そして夜営の準備をしていく。ミリアが火を付けようとしている所を回り、火を付けて回っている

『魔法使いがいると火起しが楽で良いですな』

ガシリオが言うとみんな微笑む、そしてご飯を食べてから休息を取ることにする

『本当に見張りをしなくて良いのですか?』

『あたりめーだ!もしもの時、力を貸して貰えばそれで良い!!』

冒険者が笑顔で言うと

『ここに来ている者は実力がわかっているし、夜営に馴れているからな!』

ゼダルも言う。ゆっくり休むことにすると、遠くで戦う音がする。そして一人の兵士が飛び込んでくる

『頼む、助けてくれ!!』

『どうした?』

『反対側の門にゴブリンが攻めてきた!』

『え?何だって!!』

門を見ると門が開き、馬に乗った兵士達が出てくる。そして、そのまま森に向かって走って行ってしまう

『あれって・・・・・逃げた?』

『え?まさかね・・・・』

『これってどう言うこと?』

別の兵士がやってくる

『騎士団が逃げた!!頼む、住民を逃がす手伝いをしてくれ、頼む』

『領主は何をしているんだ!』

ガシリオが言うと

『騎士団と魔法師団が全権を奪って、命令違反は重罪と言って籠っていましたので・・・・怪我さえしてなかったら、まだ良かったのですが・・・』

『とにかく中にいこう!!』

門の中に入ると住民を兵士達が押さえている

『不味いですな』

ガシリオが言うと

『まずは通路の確保と住民の説得が必要ですね』

『ゼタル頼んだ!全員入ったら門を閉めてください』

キリシアが言うとゼタルと兵士は行動を開始するが、しかし住民は混乱して言うことを聞かない。マルスは上に魔法を撃って爆発させる

『ひぃーー』

住民の視線が集まったところでゼタルに説得させて、道を開けさせ、反対の門に向かうが、門までもう少しのところで、門を開けようとしているゴブリンを見つける

『ヤバイ!!』

キリシアとマルスは飛び出して門に向かう。その後にリリシャとルメイルと警備隊隊員2人が続き、その後に冒険者達も続く。気が付いたゴブリンが斬りかかってくるが、キリシアとマルスは次々と切り捨てながら進むが、もう少しの所で門が開き、ゴブリンがなだれ込んでくる

『間に合わなかった!!!』

警備隊隊員が叫んだが、その時、火の玉が飛んでいき、門の外で爆発する[ドガーン!!]ゴブリンが吹き飛ばされる。そしてキリシアが本気でゴブリンを弾き飛ばしながら進み、門に到着する

『凄い数!!』

キリシアが言うと

『燃やしちゃえ!』

マルスはそう言うと

『ファイヤーストーム!』

向かってくるゴブリンを焼き払い始める

『次は私も!』

リリシャが続けて

『ファイヤーストーム!』

外のゴブリンを次々と焼き払う。警備隊隊員は階段を上がり、城壁の上のゴブリンに立ち向かっていく

『俺たちはどこに行けば・・・・』

冒険者達は魔法を見て驚きながら、ゴブリンを探す

『上と中に入ったゴブリンを倒して!』

キリシアが言うと

『おう!!』

冒険者達が別れて戦い始める。馬車からミリアとアニーが城壁の上に向かって魔法で援護している


ゼタルは住民で戦える者に集まるように伝え

『中に入り込んだゴブリンを倒してくれ!絶対にあの門からゴブリンは来ない!』

門の付近で上がる火の手をみんな見て

『何が起きているのですか?』

『リベリアの冒険者達が来たんだ!そして、リベリア最強の冒険者もな!!だが、バラバラになったゴブリンを倒して回るのは難しい。だから手伝ってくれ!』

住民達は顔を見合わせてから、数人ずつ別れてゴブリンが来ないか見張りだす


領主の館では

『父上、私も指揮を執りに行きます!』

『その体で何を言っている!』

『騎士団は逃げた。だからもう俺以外に誰が指揮を執るんだ!』

領主の息子はそう言って出ていこうとする

『門が保ちません。すぐに避難を!』

兵士がそう言って飛び込んでくる

『クソー!ついてこれる者はついてこい!1匹でも多く倒して回るぞ!!』

『その体じゃ無理です。逃げてください』

『黙れ!!』

領主の息子は門に向かうが、目の前を馬車が疾走していくのを見て

『あの馬車はなんだ!』

そして、向かう先の門が開くのを見つめ

『駄目か・・・・』

そして、門が開いてなだれ込んで来ようとするゴブリンが火の玉で吹き飛ばされ

『魔法!まさか!!』

数人が門に向かってゴブリンを倒しながら進んでいるのを見て、呆然と立ち尽くす

『何が・・・・・』

『反対の門の外に到着していたリベリアからの援軍ですが、ほとんどが冒険者です』

兵士が報告に来ると

『間違いない!マルス達が来てくれたんだな!!』

笑顔になり、門に向かい始める。途中、兵士達にゴブリンを討伐して回るように指示しながら門のところに到着する

『マルス殿、キリシア殿、リリシャ殿!!』

領主の息子が呼ぶと、リリシャ達は一瞬後ろを見るが、そのまま魔法を打ち続けている。キリシアが領主の息子の方に歩いてくる

『怪我しているの?』

『これしき、まだまだ戦えます』

『ミリア、回復魔法お願い!必要ならポーションも!』

キリシアはそう言って外を見ている

『・・・・・ヒール』

ミリアが回復魔法をかける

『ありがとうございます』

領主の息子は驚きながら言う

『ポーションも沢山有りますぞ!』

ガシリオが言うと

『ガシリオ殿!ポーションが沢山有るのですか?』

『リリシャ製の特製ポーションだ!数百本あるぞ!』

ガシリオは後ろの馬車を指差す

『え?本当ですか?精鋭の治療が出来ます!』

領主の息子は喜び、腕を上げる

『え?痛くない!これで戦えるぞ!』

回りの兵士も状況がわかり、笑顔になる

『上の制圧と各所の指揮を執ってください』

ガシリオは笑顔で言うと、領主の息子は上から外を見る

『これは・・・・・凄い・・・・2人でこの範囲を』

そして逃げ回るゴブリンの中から、大きなゴブリンを先頭に突撃してくる一団を見つける

『ゴブリンジェネラル!オーガ!!』

領主の息子の顔色が変わる


『あ!獲物がきた!』

キリシアは嬉しそうに言うとゆっくり歩き出す

『キリシア、デカブツだけで良いの?』

『後は任せた!』

マルスの問いにキリシアは笑顔で答える

『私も援護します』

ルメイルが言うと

『マルスの援護して!』

キリシアが言うと、ルメイルはマルスを見る

『うおーーー!』

ゴブリンジェネラルは突撃してきて持っていた大剣を振り下ろすが、キリシアは避けて槍で腕を切り裂く。殴り付けてくるもう片腕をかわしてから、腕を次々と槍で突いていく。そして、振り回す腕を避けて両足を切り裂いて、ゴブリンジェネラルは前のめりに倒れ込む。そして、キリシアの渾身の一撃で頭を貫く

『弱い!!』

キリシアは一言叫ぶ


マルスは向かってくるオーガの棍棒を避けて、すれ違いざまに胴を真っ二つに斬り裂く。そして次のオーガも両断する。そして獲物を狩る狩人のように、次々と切り捨てながら進む


ルメイルは、オーガの棍棒を避けてから腕を切り落とし、片腕で殴りにくるのをかわしてから頭を切り捨てる。そして次のオーガを見据えるが、後ろから火の玉が飛んできて、オーガの上半身が吹き飛ぶのを見る

『え?』

後ろを見ると、リリシャと両脇のミリアとアニーがファイヤーボールを放っている。周りを見ると、もうオーガがいなかった

『終わったから門に帰ろう』

マルスが言うとキリシアも門に戻り始める。門の上では大歓声が上がる


領主の息子がやって来て

『凄いしか言えません・・・・やはり強すぎます』

『ゴブリンジェネラル弱すぎる!』

キリシアは笑顔で言うと領主の息子は苦笑いする

『あの大群を倒すなんて思いませんでした。本当にありがとうございます』

領主の息子は頭を下げてお礼を言うと、周りの兵士も頭を下げる


周りを片付けて門を閉めてから、後は兵士に任せて怪我人の治療を始め、その後、休むことにする

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