ホルギリス王国王都
マルス達は王都に入ると、冒険者ギルドに向かう
『ギルドマスターは居ますか?』
マルスが冒険者ギルドに入り職員に聞く
『何の用ですか? この緊急事態に』
『緊急で依頼を出したいのだけど、すぐに呼んできてね』
マルスが笑顔で言うと、職員が奥に向かい、白髪の男が出てくる
『ギルドマスターのオリベスだ! 冒険者ギルドに依頼だと! 戦争の手伝いをしろと言うのか?』
オリベスが睨みながら言う
『これで食料を買って、食べ物に困っている人に炊き出しでもしてくださいね』
マルスが笑顔で言うと、オルガーが金貨の袋をオリベスに手渡している
『は? 炊き出し・・・この重さ・・・金貨200枚位有るぞ』
オリベスが驚いている
『じゃあ任せた』
マルスが笑顔で言うと歩いて出ていく
『は? あーーーー! ちょっと待てーーーー! 名前は誰からとするんだ! 受けると言ってないぞ』
オリベスが慌てて叫ぶ
『匿名で良いけど、冒険者ギルドがやった事にしてね、面倒だから』
マルスが振り向き言う
『は? 面倒だから? どうなっているんだ!! 大軍に包囲されているんだぞ』
『城壁は崩れたから、王城が包囲に変更かな? 頑張ってね』
マルスが笑顔で言うと、騎士達が入口から見て聞いて顔を見合わせている
『は? どうしたら? 食料の炊き出しならいくらでもやるが・・・今後どうなる? ・・・・あーーーーー!』
オリベスが考えてから言うと、マルス達が外に出ていく姿を見て叫ぶ
『ギルドマスター、どうしますか? 人々は喜ぶと思いますけど』
職員達が集まり聞く
『受け取ってしまった・・・炊き出しならすぐに人を集めた方が良いが・・・この状況でやれるのか?』
オリベスが苦笑いしている
マルス達は魔法結社の拠点に向かう
『抵抗しています』
アーセルが魔法を放っている人を見て言う
『アーセル、無力化して』
マルスが笑顔で言う
『・・・・ポイズンフィールド』
アーセルが魔法を放つ
『アギャーーーーーー』
魔法を放っていた人達が倒れ苦しみ転がっている
『・・・・パンシーフィールド』
『・・・・ヒールフィールド』
魔法使い達が涙を流しながら苦しんでいる
アーセルが魔法を使い続けている
『うぉぉぉぉぉぉーーーーーー』
男達が4人アーセル目掛けて突進してくる
『バリアフィールド』
マルスがバリアを張ると、男達がバリアに当たり、倒れながら爆発していく
『え! 何ですか? まさか自爆攻撃?』
アーセルが青ざめながら呟く
『面倒だな・・・騎士さん、持ち物を調べて来て下さいね』
マルスが近くの騎士に言うと、騎士が驚いている
『何が・・・何故爆発?』
騎士が呟く
『爆裂・・・自爆攻撃する魔導具を持ってます。見付けたら教えてくださいね』
マルスが笑顔で言うと、騎士が青ざめて頷き、恐る恐る倒れている男達の持ち物を調べて持ってくる
『オルガー、あれが自爆用の魔導具だから持っているやつはどうするか解るかな?』
マルスが指差しながら言うと、騎士が震えている
(爆発しないよな・・・どうしたら良いのか?)
『マルス師匠、バリアを解いて下さい』
オルガーが騎士の近くに行って言うと、マルスがバリアを解いて、オルガーが魔導具を受け取り箱に入れる
『面倒だな・・・眠らせて貰うかな?』
マルスが微笑みながらシリウスを見ている
キャス号が上空に移動してくると、リリシャ達が魔法を使い、魔法結社の拠点に魔法を放っている
『眠らせるだけで良いのと言っている』
シリウスが聞く
『眠らせたら、騎士に自爆の魔導具を回収して貰ってから、お仕置きしたいからね』
マルスが微笑みながら言うと、騎士とタリートがやってくる
『英雄様、拘束すれば宜しいですか?』
タリートが微笑みながら聞く
『庭に囲い作るから、魔導具を持ってないか確認が終わったら、投げ込んでね』
マルスが笑顔で言うと、英雄騎士隊隊員が説明して、タリートが指示すると、兵士達が突入して、魔法結社の人を集め始める。マルスは庭にアースコントロールで囲いを作っている
騎士が戻ってきて、タリートに何か説明している
『英雄様、部屋に籠っている者達が居ます。扉も壁も壊せず、どうしたら良いでしょうか?』
タリートが苦笑いして聞く
『アーセル、少し確認に向かうよ』
マルスが騎士の案内で扉の前にくると、調べ始める
『マルス様、壊せますか?』
アーセルが考えながら聞く
『アーセルならどこを壊す?』
マルスが笑顔で聞く
『建物は全体的に紋様魔法が使われています。破壊が出来ません、扉はかなり硬いと思います』
アーセルが考えている
『正解は、壁を壊す』
マルスが笑顔で言うと、剣を抜いて闘気をまとう
マルスが剣に闘気をまとい壁に突き刺してから抜き、三角に斬り、蹴りを入れる。英雄騎士隊隊員が穴から入り、中の人達を容赦無く金属の棒で殴り飛ばしている
『は? 斬れた・・・』
タリートが眼を見開いている
『マルス様、何故斬れたのですか?』
アーセルが切り口を見ながら聞く
『保存しか考えてなかったのかな? 紋章魔法を斬ったら簡単だよ、3重ぐらいにしないと簡単だよ』
マルスが笑顔で説明をしている
『紋章魔法を斬る? 普通は出来ませんけど・・・マルス様なら簡単ですね。タリート様、取り調べをお願いします』
アーセルが微笑みながら言う
『え! はい! すぐに』
タリートが慌てて答えると、騎士達が中に入り、扉を空けて男達を捕らえている
『タリート様、教主です』
騎士が大声で報告にくると、タリートが顔を確認して頷いている
『教主ね・・・隊員さん、お仕置き開始して良いよ。アーセル、回復魔法は任せるね』
マルスが笑顔で言うと、英雄騎士隊隊員が金属の棒を叩き付け、両腕両足の骨を砕き始めている
『ぎゃーーーーーーー! 貴様』
男が叫び涙目で英雄騎士隊隊員を睨んでいる
『・・・・ハイヒール』
アーセルが微笑みながら魔法を使い怪我を癒している
『何故回復を・・・』
男がアーセルを見ると、アーセルが微笑みながら離れ、英雄騎士隊隊員が金属の棒で四肢を砕いている
『ダメだね。砕くだけじゃ。砕く前にボコボコにしてね』
マルスが笑顔で言うと、タリートと騎士達がマルスを見て苦笑いしている
(ダメ出し? どうするつもりだ・・・文句が言えない)
英雄騎士隊隊員が男達をボコボコにしていると、タリート達は資料を集めて、読んでガッカリしている
『証拠は見付けた?』
マルスが笑顔で聞く
『はい・・・証拠は見付けました・・・これは完全に世界征服を考えていたみたいです・・・終わりです』
タリートが頭を抱えている




