夜の魔法練習
工房で、リリシャを中心にポーション作成の準備をして、作成を始めている
『エビリアとクレスタは、ポーション作成はしたこと有るの?』
マルスが言うと
『魔法学院でやりましたが大変でした』
『作成手順はわかるの?』
『はい!』
『リリシャの手伝いをお願いします』
『勿論です』
エビリアとクレスタは笑顔で言うと、リリシャの後ろで見ている
『アニー、瓶洗って準備するよ』
キリシアが言うと
『始めたばかりなので、まだ必要ないですよね』
リシリアが言うと
『リリシャは別格ですので夜には必要です』
フローネが言うと
『そんな事あり得ない・・・師匠が言うのであれば・・・』
リシリアも準備を手伝う
『自分は上で付与魔法の準備をしますね』
マルスは上に行こうとすると、レティナが着いてくる
『レティナ、危ないからイリアと待っていて!』
『やだ!一緒にいる』
『レティナちゃん、一緒にそとで遊びましょうね』
ミリアが言うと
『お兄ちゃんが良いの!』
『レティナちゃん、マルス師匠は大事な準備をするから集中しないといけないの。マルス師匠の為に美味しい物を作りましょう』
『やだ!』
マルスは2階に上がって付与魔法の準備をするが、レティナがやって来て、マルスに遊んでほしくて邪魔をしてしまう
『レティナ!邪魔だから!部屋に入ってきたらダメ!!』
マルスは怒り、言うとレティナは泣いてしまう
『お兄ちゃんと遊びたいの!!!うぇーん』
『遊んでいる時間は無い!』
マルスはそう言ってレティナを外に出してイリアに見ておいて貰うように言う。そして続きを始める。レティナは工房の中に入ろうとするがイリアに止められて泣き出す
『レティナさん、マルスはやらないといけないことが沢山有るのよ。あなたはマルスに嫌われたいの?』
フローネは抱き抱えながら言うと
『やだ!』
『じゃあ今は邪魔をしちゃダメですよ。その代わりに、イリアさんとマルスの夕食を作ってくれますか?』
『う・・・・』
『きっと喜びますから。良いですか?マルスの笑顔を見るために』
『わかりました』
レティナはイリアと一緒に厨房に向かう
『ミリアさんもお願いしますね』
『はい!フローネ様』
ミリアもレティナと手を繋いで一緒にいく
2階ではマルスが腕輪に
ミリア用の腕輪に構造強化と体力強化と生命力強化と精神力強化と生命力回復
アニー用の腕輪に構造強化と体力強化と生命力強化と精神力強化と体力回復を付与魔法で付加する
『ミリアとアニーの腕輪は完成した。次は短剣か』
ミリアの短剣に構造強化、体力回復、生命力回復、魔力強化、魔力制御強化
アニーの短剣に構造強化、体力回復、生命力回復、魔力強化、身体強化
2本の付与魔法も終わらせる。そしてルメイルの鎧に付与魔法の準備をする
夕食になり、みんなで食事を取り始める
『この料理はレティナさんが手伝ってくれました』
ミリアが言うと
『うん!美味しい!』
みんなで誉めるとレティナは嬉しそうに笑顔になり、マルスに甘えだす
『ポーションは大体終わったの?』
『1回目は終わりました。明日、2回目作りますね』
リリシャが言うと
『あのーどうして短時間で作れるのですか?』
エビリアが言うと
『リリシャさんだからです!作っている間の魔力を見たと思いますが、凄い魔力ですからね』
フローネが答えると
『魔法学院で4日かかったのに・・・・』
クレスタが言う
『師匠、私はリリシャさん達に出会ってから、信じられない物ばかり見ています』
『慣れる事です!みんなマルスとリリシャだからです!』
フローネが言うとみんな笑う
『リシリアさん、不可能な事はマルスだからと言うことで納得するのがルールです』
ミリアが説明すると
『え?そうなのですか?』
『そうです!ランプで見ましたよね?不可能な付与魔法を!』
『確かに見ました・・・』
マルスは工房から腕輪と短剣を持ってくる
『ミリアとアニーの分の腕輪と短剣ね』
『ありがとうございます』
ミリアとアニーは受け取り、笑顔で言うと
『は!まさかやってしまったのですか?』
フローネは言うと
『いつも通りです。ゴブリンから身を守らないといけないので』
マルスが言う
『リシリア、鑑定してください・・・』
フローネは苦笑いしながら言うと、リシリアは鑑定し始めて
『え!こんなことあり得ません・・・・・・』
『やはりそうですか、付加内容を教えてください』
フローネが言うと
『この腕輪は構造強化と体力強化と生命力強化と精神力強化と生命力回復です』
『え?えーーーーーーーー!』
ミリアが固まる
『やはり、本気を出しましたか』
フローネは頭を押さえて言う
『本気で?まさか』
短剣と腕輪を次々見ていき、リシリアは震えている
『こんなことあり得ません・・・・』
『リシリア、マルスだからです』
フローネは苦笑いする
『はぁー・・・・そう言う事ですね』
リシリアも諦めて言うと
『こんな凄い腕輪を使って良いのですか?マルス師匠』
『腕輪と短剣の刻印を見てみて!』
『[リベリアのギレリムが作り、マルスが付与魔法で作成するミリアの腕輪]と書いてあります』
ミリアの声が震えて言うと
『ミリア用ね』
『諦めて使うしかないですよ』
リリシャが言う
『ちょっと待ってください!このクラスの魔道具まだ有るのですか?』
リシリアが言うと
『マルスはこれが普通ですから、みんな持っていますよ。この頃は1つにして貰っていましたが、今回は事態が事態だから、本気を出してきただけです』
フローネの言葉に
『凄いとはこの事だったのですね』
リシリアが言うと
『リシリアも、そのうちマルスから付与魔法を教わることになります』
フローネが言うと
『もしかして、エミールさんは既に教わっていたのですか?』
『あの子には、付与魔法の書き込みまででやめています。下手に作り始めたら王都でどうなるかわかるでしょ』
フローネが言う
『教えてください。エミールさんの実力はどのぐらいですか?』
『付与魔法の書き込む技術は私を越えました。攻撃魔法も回復魔法も私以上になっています。後は、知識を得てくれたら良いだけです』
『え?・・・・師匠を越える魔法使いが魔法学院で何をするのですか?』
リシリアは驚きながら言うと
『秘書の勉強ですね』
フローネは苦笑いする
『リリシャさんの魔法の実力、どのぐらいか見てみたいです』
リシリアが言うと
『この頃、撃ってないから岩場で練習しますか?』
リリシャが言うと
『師匠の魔法、見たいです』
エビリアとクレスタが言う
『そういえば、エビリアとクレスタの魔力制御、追い付いてきたから、魔法を撃ちながら魔力制御する時期だね』
マルスが言うと
『え?そう言えば、痛みがほとんどしないです』
クレスタが言う
『行きましょう』
リリシャが言うとみんなで向かうことにする
『レティナ、眠そうだね大丈夫?』
マルスはおんぶしてあげることにすると、すぐに寝てしまった。岩場について魔法の練習を始める
『リリシャ師匠の番です』
ミリアが言うとリリシャは
『ファイヤーボール』
魔法を放つ
『え?早いけど・・・詠唱していない』
リシリアがそう言うが、エビリアとクレスタは意味がわかってなかった
『アクアカッター』
『ウインドカッター』
『ブリーズボール』
『シャイニング』
リシリアとエビリアとクレスタは、尻餅をついて眺めている
『師匠、何ですかリリシャさんの魔法は?』
『無詠唱です』
フローネが言うと
『そうですよね・・・・』
リシリアが言う
『無詠唱って古代魔法の?』
『そうですよ』
エビリアとクレスタは、リリシャを見て呆然としている
『次はマルスね』
『うん!わかった』
マルスは魔力を手に集めて火の玉を放つ
『え?何・・・勝手に魔法が・・・』
マルスは次々と火の魔法を打ち込む
『このぐらいかな?』
リシリアとエビリアとクレスタはただ呆然としている
『マルスはもう無詠唱以上です』
フローネが言うと
『・・・・・・・・』
3人ともまだ動かない
『大丈夫ですか?』
『え?はい・・・』
『何をしたのですか?』
リシリアは言う
『軽く魔法を使っただけです』
マルスが言うとリシリアがフローネを見る
『無詠唱の前の原初の魔法かもしれませんが、マルスだからです』
フローネが言うと
『そんな・・・マルスだから』
リシリアが言う
『じゃあエビリアとクレスタ、魔法の練習ね』
マルスの鬼特訓が始まった