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異世界転生失敗から始まる魔法使いの生活  作者: 桂崇
3章 北部の危機と付与魔法師
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リベリアで準備

翌朝、起きると横でレティナが寝ていた。まだ寝息をしている

マルスは起き上がり、服を着替えると、レティナが目を覚まして抱きつきにくる

『おはよう、レティナ』

『お兄ちゃん、おはよう』

『良く寝れた?』

『うん!お兄ちゃん!』

『着替えたらご飯食べに行こうね』

レティナも着替えて下に降りていく

『マルス、レティナちゃん、おはよう』

『リリシャ、おはよう』

リリシャが言うと、みんな気が付いて挨拶してくる

『ギルドに行ったら、ギレリムとラーケンとグゼンを呼んで準備しよ』

キリシアが言うとみんな頷く

みんな準備して出掛けようとすると、レティナが後ろを着いてくる

『レティナ・・・・家で待っていて』

『やだ!お兄ちゃんと一緒!』

抱きついてくる

『連れてきて良いよ。マルス』

キリシアが微笑みながら言うと

『ゴメン、邪魔はさせないように言うから』

マルスはそう言ってレティナと手を繋ぐ

『レティナは寂しかったんだね』

リリシャが微笑みながら言うと

『私が面倒を見ます』

ミリアがレティナと手を繋ぐと、レティナは笑顔で笑いだす

『クロウさんとレイリストさん、少し待っていてくださいね。ラーケン呼んで帰ってくるから』

『わかりました。お待ちしています』

エビリアとクレスタと一緒に、クロウとレイリストが見送ってくれる



ギルドに到着すると、ギルドの前に馬車と冒険者達が集まっている

『ゼタル、おはよう』

『本当に帰ってきていたんだな!先に行ってゴブリンどもは全滅させておくぞ!』

ゼタルが笑う

『無理しないようにね!すぐに追い付くから』

『わかった!』

『キリシアさん、リリシャさん、マルス君、ルメイルさん、ミリアさん、アニーさん、お帰りなさい!レティナさんもおはようございます』

ヘザーネが笑顔でこっちにくる

『お姉ちゃん、おはようございます!』

レティナが笑顔で言う

『奥で話があります』

みんなでギルドの応接室に向かうとバイルが入ってくる

『昨日の今日で申し訳ありません。昨日の内にグゼンさんにポーションの件は話してありますので、昼ぐらいには家に届けると言っていました』

『行く手間が省けるね』

『本題ですが、先に調査に行った警備隊隊員の話ですと、馬車が無くて住民の脱出が出来ていないと言っていました。ホブゴブリンとジェネラルゴブリンに騎士団は敗れて魔術師団も敗走しています』

『ジェネラル?あのデカブツ!』

『おそらく倒せるのはあなた達以外にいませんので、緊急依頼を出します。準備が出来たらお願いします!』

『わかったけど、準備は万全にしたいです。またヴァンパイアがいるかもしれないし!』

キリシアが言うと

『可能性は高いです』

バイルも認める

『みんな集めて、出来るだけ早く準備するね』

キリシアがそう言うと

『よろしくお願いします』

バイルは頭を下げてから部屋を出ていく。キリシア達も冒険者ギルドを出て、宿屋で部屋を確保してから鍛冶屋に向かう

『あ!お帰りなさい』

『ただいま、カセテイ、ギレリムいるかな?』

カセテイは奥に行ってギレリムを呼んでくる

『帰ってきたな!』

『悪いけど、すぐに家に来て貰っても良いかな?討伐に行くのに準備したいから!ラーケンも絶対連れて来てね』

『やはり行くのか!武器もいくつか出来上がっているから持っていくぞ』

ギレリムが笑いながら言うと、カセテイに

『頑固者を無理やり連れていくぞ!』

『わかりました』

『もし嫌がったら、革と糸揃ったと言っておいてね』

キリシアがニヤリとすると

『飛んでくるな!』

ギレリムが大笑いする

『じゃあ後でね』


家に帰ることにする

『ごめんレティナの替えの服買いたいけど、良いかな?』

『すぐに行こう』

キリシアは笑顔で言うとみんな付いてくる。そして服屋に入り、次々と持ってくる

『凄い量だよ』

マルスが言うと

『どれも似合いそうだから』

キリシアが言う

『それはダメですよ。キリシア』

リリシャがそう言って3着と下着を買って帰る


家に着くと、フローネが待っていた

『先生、おはようございます』

『レティナさんの服を買っていたのですね』

『キリシアが店の服を全部買おうとしたから大変だったけど』

マルスが言うとみんなで大笑いする

『だって全部似合いそうだから・・・・』

キリシアが言うと

『買いすぎても着れないですから、少な目が良いですよ』

フローネは微笑みながら言う


ミドルがやって来た

『お帰りなさい、みなさん』

『ミドル、久しぶりです』

『商会の魔法のランプは全部貸し出しました』

『え?全部ですか?』

リリシャが言うと

『更に何件も問い合わせが入っています』

ミドルが答える

『順調ですね』

『順調すぎて魔法使いが足りません』

ミドルが言うと

『リリシャの弟子が2人と、先生の弟子が増えたから大丈夫だと思います』

マルスが言うと

『師匠の弟子ですか?』

ミドルが驚き、大声を上げてしまう

『リシリアです。よろしくお願いします』

『おお!体は大丈夫ですか?』

『マルス様に治して貰いましたから、魔力制御で何とかします』

リシリアが笑顔で言うと

『マルスさん、ありがとうございます』

ミドルが頭を下げる

『あなたがマルスに教えたわけではなさそうですね。誰が教えたのか、解らなくなりました』

フローネが言うとマルスを見る

『服屋さんで、ローブの事を聞いて知りました』

マルスが言うと

『あのローブで・・・・』

フローネは苦笑いする

『ミドルさんにお願いが有るのですが』

『何でしょうか?』

『アーメルドから革の素材屋が一緒に来ているのですが、もしこの先、買うことが有った時にミドルさんに仲介をお願いしたいのですが』

『え?本当ですか?』

ミドルは微笑みながら言う

『馬車で荷解きしていますので、一緒に挨拶しましょう』

マルスが言うと、ミドルは馬車のところに行く

『クロウさん、レイリストさん、こちらがミドルです』

『はじめまして、ミドルさん』

『私はマルス殿達の商会のミドルです。よろしくお願いします』

『こちらこそ、よろしくお願いします』

『凄い量ですね』

『キリシアさんに在庫全部買われてしまいました』

クロウが苦笑いすると

『そんな買い方を!』

『私もイキナリ親父の言い値で金貨100枚を出して買う人を見たことないです』

クロウとレイリストが笑う

『凄いを通り越していますね』

ミドルは頭を押さえながら言うと、革を確認し始めて驚き始める

『どれも最高級品ですね。この質良いです!これも!』

『当たり前です!アーメルド一の革屋ですから!』

クロウは笑顔で言うと

『レベレス革屋ですか?』

『そうです!』

ミドルの質問にクロウが答えると

『その店の在庫を全部なんて凄いことです』

ミドルはキリシアを見て言うと

『アーメルド出る前にヴライス糸店店主から足りなくなったら教えろと伝えておけと伝言を預かってきています』

『はぁーー!ヴライス糸店から!』

ミドルはぎこちなくキリシアを見ると

『アーメルドの糸屋さんかな?ブーツ用の糸買ったよ』

キリシアの回答にミドルは

『あの店主が認めたのですか?』

『始めて笑顔で言ってきたのを見ました。オルクスさんもよろしくと言っていましたし』

『オルクス生地店まで!』

ミドルは言葉を失う

『そうです!だから責任重大で来ました』

クロウが言うと

『魔法のランプは売っていますか?』

『今現在貸し出し商品しか無いですが、全部貸し出し中です』

『そうですか、残念です』

クロウが言うと

『工房にまだ外装が残っていたっけ?』

『まだ1箱有ったような気がします』

リリシャがそう言って工房に入っていく

『え?この工房で作っているのですか?』

クロウは驚き、ミドルを見る

『そうです!貸し出し用のランプ、全部ここで作られています』

ミドルが言うと

『外装が有ったから何個必要?』

『糸屋の一個あれば大丈夫です』

クロウが言うと

『じゃあ革屋の親父さんと2個ね』

キリシアが言う

『すぐに作るね』

工房の中からリリシャの返事が聞こえる

『え?作ってくれるのですか?』

『そうみたいですね』

ミドルが苦笑いする


ギレリムとラーケンとカセテイがやって来て

『革!』

ラーケンは馬車の革を見て目を輝かせて眺めていく

『どれも良い品質!何故こんな良いものを!!』

ラーケンはミドルに言うと

『アーメルド1番いえ王国1番の店の在庫を買い占めたキリシアさんのお陰です!』

『え?まさかレベレス革屋!』

ラーケンはそう言う

『そうです』

『ラーケン、これが糸ね』

『糸も手に入れたのだな!』

ラーケンは喜んで糸を見て

『このマークはヴライス糸店?』

『そうみたいだね』

キリシアの答えに

『はぁー?』

ラーケンはぎこちなくミドルを見ると

『アーメルドの革屋と糸屋と生地屋全部王国1番の店ばかりです』

ミドルが言うと

『とんでもない物ばかり・・・・』

『作りたくないなら別の人に頼むよ』

キリシアがイタズラぽく言うと

『やらせてくれ!頼む!!』

ラーケンが叫び出す

『ラーケンもキリシアには勝てないな!』

ギレリムが大笑いするとみんな笑いだす

工房の3階とラーケンの馬車に積み替えてリビングで休憩していると、グゼンとシュルトがやってくる

『ポーションの材料持ってきました』

『グゼンさんありがとうございます。すぐに作り始めましょう』

リリシャがそう言って工房に向かうと、マルスがランプを持って来る

『ランプはこれです』

クロウに渡すと

『もう出来たのですか?』

『部品を組み込めば完成出来るところまで作ってありましたので』

『お代は?』

『ミドル、任せた』

キリシアが言うと工房に向かう

『え?私ですか?』

フローネに助けを求めるが

『諦めなさい。あの子達は作るのは好きですが、お金の交渉はしないですから、地位と名誉も要らないと何時も言うでしょ!』

『え?地位も名誉も要らない?』

リシリアが聞き返すと

『リシリア、あなたは鑑定出来ましたよね』

『はい!出来ます』

『ランプの魔石を鑑定してください。意味が解ります』

リシリアは鑑定して

『え?これ違います。先生のと・・・・これはどう言うこと!あり得ない!』

リシリアはフローネを見て言う

『マルスは改変をした上で国王へ報告もバイルとクラウスに任せてやらせるような人ですから!』

『この付与魔法、もう壊れないランプですよね、師匠!』

『これを簡単に作るので覚悟しなさいよ。リシリア』

フローネがリシリアに言うと

『あのーそんなに凄いランプなのですか?』

クロウの問いに

『だから売買はさせていないのです』

ミドルが言うと

『そんな価値があるのですか?』

『普通に売るなら金貨100枚になりますが、貸出は月に銀貨2枚です』

『え?月に銀貨2枚安いですね!』

『だから問い合わせが多いです。既に200個貸し出し中です』

『200!1月に金貨20枚!』

『そうです!これに馬具まで貸し出しスタートしたらもっと大変な事になります』

ミドルは苦笑いしていると

『馬具貸してください!』

クロウが言う

『え?まさか、もう使ってみたのですか?』

『アーメルドから5日で到着出来ました!』

『そんなに効果が有ったのですか?』

『そうです!』

クロウの返事を聞いて

『3日で準備して追い付くつもりなのですね。あの子達は!』

フローネが気付いて言うと

『あ!!!そう言うことか!』

みんな気が付いて大声を出してしまう

『どうかしましたか?』

クロウが聞くと

『知らないのですか?』

『え?何をですか?』

『北の領主が緊急事態で騎士団が敗けてしまったことを』

『え?騎士団が負けた?』

クロウの顔色が変わり、レイリストと驚いている

『だから避難民がリベリアや王都に向かっています』

『そんな事態に・・・なっているのですね』


『クロウさんとレイリストさんの宿、取ってあるので、ゆっくり休んでライラさんの料理を楽しんでください。グゼンさん申し訳ないのですが、クロウ達の町案内をお願いしても良いですか?』

『任せておいてください』

グゼンはそう言うとクロウさん達を連れて帰ることにする

『シュルトさん、お願いが有るのですが』

『何でしょうか?』

『留守の間、昼間、弟子や買い物で出掛ける人用に護衛を雇いたいのですが』

『わかりました。すぐに見つけますが、もしかしてランプの魔力補充のためですか?』

『そうなります』

マルスの回答に

『費用は商会で持ちますので、お願いします』

ミドルが言う

『わかりました』

『実は商会の費用は貯まるだけで使う事が無いのです』

ミドルが言うと

『あ!この子達は受け取らないから!』

フローネが言うと

『ワハハハその通りだな!』

ギレリムが笑いながら言う

『出掛けている間の家で、何か必要な費用は全部商会で持ちます』

ミドルが言う

『お願いします』

『ラーケン、アニーの』

『出来ているぞ!ミリア用の外套も出来ているぞ』

『剣とルメイル用の鎧も完成しているぞ!』

ラーケンに続いてギレリムが言う

『工房の2階で準備して付与しますね』

マルスが言うとみんなで運び込み始める


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[一言] 『普通に売るなら金貨100枚になりますが、貸出は月に銀貨2枚です』『え?月に銀貨2枚安いですね!』 『だから問い合わせが多いです。既に200個貸し出し中です』『200!1月に金貨20枚!』 …
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