レトリアル・クレトリア王国に寄り道
リヴァイアサンの住みか付近に到着すると、マルス達はシルフィード号で住みかの上空まで行き、飛び降りる
『我が主様、歓迎します』
リヴァイアサンが言うと、子供達が見ている
『リヴァちゃん、今回はありがとう』
『リヴァちゃんじゃない! リヴァイアサンと呼んで欲しい』
『リヴァちゃん』
リリシャが微笑みながら言う
『リヴァちゃん』
エミールが笑顔で言う
『無駄か・・・今日はここで遊ぶのか?』
リヴァイアサンがマルス達の水着姿を見て言う
『そうだよ』
マルスが笑顔で言うと、レティナがマルスの横でリヴァイアサンを見ている
『リヴァちゃん、妹のレティナが触りたいみたいだけど良いかな?』
『妹? 良いぞ、しばらく動く気が無いから』
リヴァイアサンが言うと、レティナがリヴァイアサンの前に出て見ている
『レティナです』
レティナが頭を下げて言うと、リヴァイアサンの鱗をじっくり見て、触り始めると、クリス達もレティナと一緒に触っている
マルス達は、日が暮れ始めると、シルフィード号に乗り込み、ウンディーネ号に戻っていく
『お兄ちゃん、また遊びに来たい』
レティナが笑顔で言う
『レティナ、また遊びに来ようね』
『また背中に乗って泳いで貰いたい』
レティナが笑顔で言う
『あれは楽しかったね』
マルスが微笑みながら言う
『マルス、この鱗どうするの?』
リリシャが鱗を見ながら言う
『繊維が取れれば、布を作って貰おう』
マルスが笑顔で言う
『良いですね。鱗の価値有るのかな?』
リリシャが考えている
『海龍の鱗ですから、宝物になりますね』
フローネが微笑みながら言う
『リヴァイアサンからしたら、ただのゴミだけど』
『それでも、最高級の素材です。マルスからしたら余裕で貰えますが、普通は手に入りません』
フローネが呆れたように言う
(やっぱりマルス達は、価値観も常識外ですね)
レトリアル・クレトリア王国の王都が見えてくると、客船に乗り換え、港に接岸すると、マルス達はルメリアと共に王城に向かう
『英雄殿、ルメリア、お帰りなさい。何か有りましたか?』
サメリアが微笑みながら聞く
『御母様、ウルシナ公国ですが、内戦になってました。アリシア様のお陰で内戦は有利に停戦しました』
ルメリアが必死に説明を始めると、サメリアが驚いている
『まさか・・・ウルシナ公国が内戦とは・・・これからは定期的に交易船の運行も必要ですね』
サメリアが反省したように呟く
『帰ったら、国王陛下に伝え、クライドルト王国からも交易船を定期的に運行出来ないか、聞いてみます』
メトリシアが笑顔で言う
『それなら、必ずレトリアル・クレトリア王国経由でお願いしますね』
サメリアが微笑みながら言う
『伯爵家が勢力を増したのは、偽ヒリア姫の所為ですのー、帰ったらヒリア様に伝えておきますの。それに船も全部拿捕しましたの』
アリシアが笑顔で言う
『は? 偽ヒリア姫? ガベラス王国の? 愚かですね、リベリアの英雄様相手に偽物なんて・・・』
サメリアが苦笑いして、メトリシアを見ている
『知らないからです。今回御兄様とお父様にメリア様を紹介しておきました。 驚いていましたが、レトリアル・クレトリア王国とガベラス王国の王女様が揃って来訪したからには、ヒリア姫が偽物と知ってます』
メーレシアが微笑みながら言う
『帰ったら、御父様を通してガベラス王国に伝えて貰います』
メトリシアが微笑みながら言う
『英雄殿が遊びに行くと、色々起きるのですね。これは親書です。国王陛下に渡して下さいね』
サメリアが親書を差し出す
『後、この親書をウイントレス殿に渡して欲しい』
サメリアが親書をマルスに差し出す
『ウイントレス様に?』
マルスが疑問そうにつぶやくと、リリシャが笑っている
『預かりますね。ウイントレスも怒るか、寂しがるか、愚痴を漏らすか』
フローネが微笑みながら言うと、親書を受け取り、クリスを見ている
『ルメリア、少し日焼けですか?』
サメリアが赤くなっているのを見て聞く
『はい! 凄く楽しかったです! 海遊びがあんなに楽しいなんて、初めてでした! 巨大な貝に、巨大な魚を食べたのも初めてでした』
ルメリアが満面の笑顔で説明していると、クリスがセレメトに説明している
『他国の内戦に、海遊び・・・凄い体験ですね』
サメリアが微笑みながら言う
『マルス師匠の遊びはスケールが違います! きっと帰ったら何か作るつもりです』
メトリシアが笑顔で言うと、マルスに視線が集まる
『え! 海に潜る物を作ろうか迷っているだけだよ』
マルスが笑顔で言う
『やっぱり・・・あのガラスの壺を改良ですか?』
『そう! 海が綺麗なら、結構楽しいから』
『マルス、手伝いますね。アーメルドで作りますか?』
リリシャが微笑みながら言う
『アーメルドなら、管理もしやすいからね。ゼオン達も居るし、ルキアとアルクオドールが管理してくれるからね』
『やっぱり、マルス師匠の押し付けです』
メトリシアが笑いながら言うと、サメリアが微笑みながら見ている
(預けて貰えたら、管理ならいくらでもしますが、貸して貰えないのでしょうか?)
 




