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俺たちの戦いはこれからだ!(最終回フラグ)

「お、おぉ...」

とりあえず見習い冒険家になったみたいだが

「見た目には変化がないんだな」

そう。服装は変わることなくスーツ姿のままであった

『えぇ。そうですね。服装に関してはまぁ。あくまでもジョブは能力補正を上げるだけですので服装に関しては好きな物を着てもらって問題ありません』

「なるほど...」

てっきり派手な服とか冒険者らしい恰好になるものかと思ったが

まぁ、これならこれでいいのかな?

『そういえばマスター。武器と防具についてお話していませんでしたね』

「ん?あぁ」

そういえば聞いてはいないな

まぁなんとなくわかるとは思うが

「説明、お願いできるかナビィ?」

『...無知であることを自覚し素直に教えを乞うことはいい姿勢だと思いますマスター』

こいつまた...

でもまぁそうだ。私はこれからいろいろと知っていかないとだからな

「わかった。私はまだ何もわからないからならなよろしく頼むよ」

『...妙に素直で調子狂いますが...わかりました。ではまずは武器の説明からしていきましょう。武器とはもちろんモンスターを攻撃する際の道具になります。手に装備して最大二つまで持つことが可能です。現在マスターは現存する全ての種類の武器を使いこなすことが可能となっております』

「全ての武器か。それって何種類ぐらいあるんだ?」

『そうですね、武器の形状や性能など様々なものがありますが、剣、槍、槌、弓矢、投擲が主な種類となります。また拳で戦うことも可能ですのでガントレットのような拳をカバーするものや本来なら防具になる盾も武器として扱うことが可能ですね。あとは厳密には武器ではありませんが乗り物に乗るのにもアビリティを習得することで騎乗することができますね』

「そうか。結構種類があるんだな」

『では一つずつ説明していきます。まずは剣、こちらは主に近接~近距離戦闘に向いている武器になります。主な戦闘方法として前方の敵を斬る攻撃を行えます。重量が軽いものが多いので扱いやすく出だしの早い武器ですので初心者のマスターには非常にお勧めする武器です。短剣や刀もこちらに分類されます』

まぁオーソドックスっちゃオーソドックスなんだな

元々剣道もやっていたし最初はやっぱり剣にしておこうか

『次に槍。これは近距離~中距離の敵との戦闘に向いている武器となります。重量が剣より重いので最初は扱いにくいですが、慣れてくると空中の敵を狙うことが可能だったり、接近してくる敵に突き刺すことで自分の安全圏で戦うことが可能となります。刃先が先についている槍、突くことに特化されているランス、刃がない木や金属で作られた棍の三種類あります』

槍は戦闘に慣れてきてから使ったほうがいいだろうな

『続いて槌。こちらは近接戦闘に特化した鈍器武器になります。一撃の破壊力に長けている武器でありますが安全圏で戦闘することが不可能ですので防御が薄くなってしまうという欠点があります。主にハンマーや斧、メイスなど他にも様々な種類がある武器です。』

防御を捨てて一撃必殺にかけるわけか

『また、魔法を使う際に使用する杖やロッドなどもこちらに分類されますが、杖やロッドは武器戦闘には向いていません。魔法補助武器となりますので注意してください』

「なるほど。わかった」

『お次は弓矢。こちらは中距離~遠距離戦闘に向いている武器です。近距離戦闘には向いていないので敵に近づかれると何もできませんが、離れた敵を攻撃するのにはとても有効な武器となります。ただ、扱うにはそれなりの技術が必要ですので最初の武器としてはお勧めできません。主に弓と矢の別々に使うものと弩弓やクロスボウのような一体化しているものがあります』

...やはり弓は最初は難しいんだろうな

『そして最後に投擲武器ですが、これは近接~超遠距離まで対応できるものとなります』

「ん?てっきり投擲というくらいだから離れた敵と戦うのに有利だと思ってたのだが?」

『基本はそうなのですが、この投擲武器と言われるものは今までの武器と重複しているものがほとんどなのです。例えば短剣や槍、斧やハンマーなど投擲することが可能な武器は全て投擲武器にも当てはまるのです。ですから、本来の使い方だけではなく近距離で扱う武器そのものを投げることによって使うことも可能となります』

「なるほど。でも、投げた武器はその後どうするんだ?一々投げるたびに取りに行くのか?」

『その点はご心配なくマスター。投げた武器は一定の時間がたつと自動的にナビィの力でこちらに回収させていただきますので大丈夫です』

「そうか。それなら問題ないのか」

『はい。ただし武器として装備されているもののみとなりますのでご注意を。投擲武器にも専用の物がありまして主に銃がそれに当てはまりますね。この銃を使いますと弓矢と同じく近距離には向きませんが、弓矢よりも離れた敵に弓矢より威力が高い攻撃が可能です。ただし玉の補充が時間がかかったり、連発すると砲身が破損するという欠点もあります』

そうか、この世界にも銃は存在するのか

『以上で武器についての説明は大体できますたが、何か疑問はありますかマスター?』

「あー、そうだな、拳と盾ってのはどんな感じなんだ?」

『そうですね、盾については後程防具についてのときに説明します。拳は基本自分の手の届く範囲の敵を攻撃でき連続したコンビネーション攻撃に優れています。ただ使用者の筋力によって威力が左右されますし、攻撃力を補うために拳用の武器もありますがそのぶん重みによって攻撃速度が下がったりもします。拳で戦う場合は腕っぷしに自信がないとやりにくいと思われます』

「そうか。わかった。なら次は防具の説明をお願いしてくれ」

『...あぁ。マスターがナビィに嬉々として教えをこうております。これは非常にいいですね』

「...なんでもいいから頼むよ」

というより下手なこと言って機嫌を損ねるとめんどくさいからな

『では防具についてですが。防具は二種類しかなく、盾と防具アタッチメントです』

盾はともかく防具アタッチメントって?

『まず盾は武器と同じく手に装備する防具です。盾は一つしか装備できず仮に武器を二つ装備している場合盾を装備することは不可能となります。ですから武器を二つ装備して攻撃に特化するか武器と盾を装備して攻撃も防御も両方できるようにするかのどちらかとなります。また、武器によっては一つだけでも扱いが両手になるものもあり、その場合は盾は装備できません。これは大型の剣や槍の種類全般、弓矢の種類、銃がそれに該当します』

「なるほど」

『そしてこの盾ですが、ジョブによっては武器としても扱えます。"ガードナー"と呼べるものがそれにあたり盾の側面を叩きつけたり、投擲して攻撃したりもできます。また敵の攻撃をはじき返して相手に返す"反射"というアビリティもあったりします』

「ほお...そんなこともできるのか」

『ジョブの種類はかなりたくさんありますので説明は追々していきますね。そしてもう一つの防具が防具アタッチメント。これのおかげで服装の制限がないといっても過言ではありません』

「そうなのか?」

『ええ。そのおかげで現在のマスターのそのセンスのない無個性な服でも戦うことが可能なのです』

「えっ?いやこれはスーツというサラリーマンにとっては戦闘服みたいなものであって...」

『防具アタッチメントとはデバイスに組み込むことでそのデバイスの使用者の身体能力を向上させるものとなります』

(...無視ですか)

『?何か』

「いや、何でもない」

『そうですか。この防具アタッチメントは最大四つまで組み込むことが可能です。また、その防具アタッチメント自体にも専用の固有アビリティがあるものもあったりします。ただしウェポンアビリティのようなものはありませんのでその辺は気を付けてください』

「なるほどな。よくわかったよ。ありがとうナビィ」

『いえいえ。まぁ今回の話でマスターが完璧に話を理解してくださったことを願いますよ』

「あ、はは...とりあえずはこれくらいで話は終わりか?」

『そうですね。もしもこれから美智子様の話で分からないことがありましたらその都度また説明してさし上げますよ』

「わかった。助かるよ」

『一応仕事ですからね。めんどくさいですしこんなことしたくありませんがこれもナビィの仕事ですから仕方ありませんね』

「...まぁなんでもいいさ。ありがとよナビィ」

『...素直なマスターはやはり気持ち悪いです』

「...」

それなら私はどうしたらいいんだよ...



さてと、とりあえず説明が終わったらしいし

奥の部屋で寝ているという佐藤課長を起こしに行きますか

受付らしきカウンターの端から入り左側の一番奥の部屋の前に移動する

(...よくよく見るとここにある机とかイスは普段使ってるやつと一緒なんだな)

全然違う世界だとゆうのに今まで見ていたものが普通にあるのを見ると改めてここは配属されたうちの会社の事務所なんだなぁ...

(ってこれから使うのかはわからないが)

とか考えていると扉の前につく

さてと

(寝ている女性のいる部屋に勝手に入るわけにもいかんしな)

と思いノックをしようとすると

部屋の奥から人の話し声が聞こえる

「....で、.....なの....」

「へぇ...あたしも...ね...」

「だよねー...アハハ...」

とこんな感じでかすかに音が漏れている

声の感じから佐藤課長ともう1人いるのか?

(まぁ、とりあえず...)

コンコンッと扉をノックする

...反応なし

(?聞こえなかったのか)

とりあえずもう一度

コンコンッ

「...ミチコさん?」

...やはり反応なし

(...仕方ないか)

一応もう一度

コンコンッ

「ミチコさん。入りますよー」

といいドアノブに手をかける


ガチャ...ギィィィィ...


ドア特有の音を立てて扉を開くと


「えっ?」

「えっ?」

「...えっ?」

目に入ってきたのは

下着姿で制服に着替えている佐藤課長と

佐藤課長より少し背が低い黒髪の女性の下着姿

...えーっとこれはいわゆる着替え中という

「す、すいませ「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?不審者ー!!!」

「えっ?」


ゴスっ!!


「がふっ!?」

叫び声と同時に...何か...鈍器のような物が...顔面に...


「あぁ!?い、一鷹君!?!?」

「...ふぇ?ミチコさん、お知り合いですか?」

「知り合いも何も、今日異動してきた一鷹君だよ花ちゃん!!」

「えっ?えええええ!?」

あぁ...意識が...

「ちょ...だいじょ..タカ君...」

「...すみ...ぱい...せ...」








「大変申し訳ありませんでした...」

「い、いえこちらこそすみません...着替え中とは思いませんでしたので...」

意識を取り戻したあと(おそらく)鈍器を投げてきたであろう彼女が何度も謝ってくれた

佐藤課長は「まぁ女の子の下着姿見ちゃったんだからね。普通は半殺しだよー。一鷹君」とにこにこしながら言ってきた

そもそも佐藤課長がノックに気が付けばよかったのでは...

「ええっと...」

「あ、花ちゃん花ちゃん。ほら自己紹介して」

「え、あ!は、はいっ!!」

と勢いよく返事して答える彼女

「は、初めまして!!前村課長補佐!!篠崎花(シノザキハナ)、22歳です!!えっと、よ、よろしくおねがいします!!!」

と緊張気味に挨拶する

「あ、初めまして。今日から配属されました前村一鷹課長補佐代理です。27歳です。よろしくお願いします」

そう言いながら頭を下げて返答する

「こ、こちらこそ、よろしくお願いします!!」

とまた深々とお辞儀する篠崎さん

するとそれを見ていた佐藤課長が私の顔を見て話しかける

「へぇ~一鷹君年上だったんだぁ~」

とうんうんと頷く

...ん?私のが年上?

「...あの、失礼だと思ったので聞いてませんでしたが、ミチコさんはおいくつなんですか?」

「ん?わたし?24だよ?もうすぐ誕生日」

「...えっ?」

と、年下!?

いや確かに言動が若かったりしてはいたが同い年ぐらいかと思っていたが

年下だったとは...

(年下の上司かぁ...)

なんというかこれほどへこむとは思わなかった...

『...マスター、実は結構な年だったのですね。私なんかまだ生まれて半日ぐらいですよ?』

「...そりゃ、お前は今日作ったんだから当たり前だろうが」

「ふええ!?で、デバイスがしゃべってます!?」

「あ、そうなの。一鷹君のナビィちゃんしゃべるんだよ。すごいでしょ花ちゃん」

「...何故ミチコさんが偉そうなんですか?」

「えっと、ナビィ?」

『はい。私の名前です花様』

「わっ!?そ、そうなんですかぁ。よ、よろしくお願いしますナビィさん」

『はいこちらこそよろしくお願いします花様』

「ふ、ふええええ!?」

ナビィと驚きながら会話する篠崎さん

...なんというか、実家のポチ(小型犬)を思い出すなぁ...初めて見るものにいちいち過剰に反応して...

「さて、一鷹君。無事に準備できたってことかな?」

「...ん、え?あ!はい!だ、大丈夫です!!」

「?そう?それなら早速お仕事しにいこうかー」

「は、はい!わかりました!!」

つ、ついにクエスト...モンスターと戦うのか...

「せっかくだから、花ちゃんも一緒にきてくれる?」

「はい!わかりましたミチコさん!」

「それじゃあ一鷹君。右端の四角い木箱の中に社員用の武器があるから好きなの選んできて」

「あ、はい。わかりました」

右端の横に長い木箱を開けて見てみると

竹刀ぐらいの大きさの剣や槍、斧やハンマーなどがある

(ん?、このハンマー)

血がついてる...

もしかして、さっき投げられたのって...

(これは、使いたくないな...)

と思いながら箱に戻す

「種類はあるから問題ないと思うけど...あ、そうそう。一鷹君は何のジョブにしたの?」

「え?えっと、見習い冒険家です」

「?見習い冒険家?花ちゃん、そんなジョブ知ってる?」

「?いいえ?」

あぁ、やっぱり普通はありえないのか...

『マスターは最初からアビリティがないという何の特徴も無い奇跡的に没個性な人間なので普通のジョブを選択できないのです』

「ちょ!?ナビィ!?」

「あ、そうなんだ...」

「み、ミチコさんも引かないで下さい!!」





その後何かよそよそしい感じの佐藤課長に事情を説明して一応は納得してもらった

やはり私のようなアビリティがないというのはありえないことらしい

木箱の武器からはまずは使いやすい剣を選ぶことにした

元々剣道をやっていたし一番使いやすいとも勧められもしたし

「さて、それじゃあみんな準備できたみたいだし。とりあえず町の外に出ますか!」

「はい。よろしくお願いします」

「が、頑張りましょうね前村課長補佐!」

「えっと、篠崎さん、課長補佐無くていいから...」

なんかすごい下っ端感を感じるし...

「え?わかりました前村さん」

『...マスターは変なところで気にしますね』

「別にいいじゃないか!!」

「はいはい、それじゃあ二人とも先に行きますからねー」

といいとっとと外に向かう佐藤課長

「あ、わかりました。では行きましょう前村さん」

「ええ」

そう、ここから私の仕事、冒険が始まるのである


このさきどのようなことが起こるのか

前村一鷹の物語がここから始めるのである


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