群雄割拠
「突撃ぃ!マートル同盟など蹴散らせぇ!」
-おおおおおおぉ!!
ローレシア帝国軍の鉄鬼隊を止めることはできない。
「お、鬼だァ!!全員後退!!逃げろ!走れ!!」
-ぎゃあああああ
「だ、ダメだ!鉄鬼隊を食い止めるすべなど我が方には・・・う、うわぁ!」
ズシャアッ
「ぐはは。ぐははははは!!マートルなどただ生命力の強いゴキブリみたいなもの。
叩き潰すことなど簡単だ。しかし、繁殖力もすごい。兵力は圧倒的に奴らの方が多い・・・」
バール隊長が黄昏ながら言った。
-ぐおおおおおおおおおおっ!!!!!
「隊長!!巨大な何かが!!ぎゃああ!!」
「はっ!あれは!!」
隊長の目線の先には巨人がいた。
一人ではない。二人・・・三人・・・
どんどん増えていく。
「とうとうイエーガーが侵略を始めたか!!」
「突撃しろ!!鉄鬼隊に敵はない!!」
-おおおおお!!
-クソッ!なんて数だ!どんどん増えて・・・ぎゃあ!
-続け!全鬼兵突撃!!
「た、隊長!ダメです!とても防ぎきれません!!本隊に報告しなければ!!」
~本陣~
「師団長。鉄鬼隊が壊滅状態に。寡兵敵せず。バール隊長が戦死!!」
テントに駆け込むやいなや、現状を報告した。
「何っ!鉄鬼隊がだと!?相手は誰だ!竜騎兵隊か?魔法騎士隊か?」
師団長が血相を変えて問いかけた。
「いえ!巨人です!!イエーガーの進軍です。ジャイアンツが攻めてきます!」
「イエーガー島から出てきたのか!くそう。士龍隊を迎撃部隊に起用!至急準備させろ!」
「はっ!」