変化のとし
私はフィルナ。王家の血筋である。
今日はそんな私の五歳の誕生日。
普段よりも豪華な食事に加えて、沢山のプレゼントやお祝いの言葉。
それに加えて、普段よりもおしゃれな服装。
嬉しくてわくわくすることばかり。
だが、そんなフィルナには不安なこともあった。
今日で五歳になる。つまり明日からは淑女としての様々な教育が待ち構えているということなのだから。
ヴィルフィー兄様は多種の才があり、特に剣術に関しては群を抜いていると聞く。
でもフィルナは不器用でありドジが多い。そのため明日からの淑女教育に関しての不安があるのだ。
それでも今日はせっかくのお祝いだということもあり、一旦は明日からの淑女教育のことを忘れて今日を楽しむことにした。
子供らしく好き勝手出来るのもあと少しだということもあり、思う存分に楽しんでヴィルナスお父様とフェシエナお母様に沢山甘えることにした。
しかし、誕生日と言えどもお祝いに来てくれた方の対応などで忙しい一日であった。
その後、来賓の対応などが一通り終わった頃、再度家族や使用人達などから祝福の言葉等をうけたり、沢山甘えたりしていた。
フィルナはそのころには、淑女教育のことなんて完全に忘れて楽しんでいた。
その後も豪華な食卓囲んだり、沢山の会話などがあった。
そうして、楽しい気持ちのまま疲れもあり、フィルナは眠りについた。
淑女教育が始まるという意味で変化の『歳』であり、そんな風に生活が変化する『年』でもあることから、タイトルの『とし』はあえて平仮名にしてみました。