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ドミナの決意

 公爵家に昔から仕えて来た家令ビルア、執事キュロスト、侍女長ミランと護衛のアークス、シング、ラナイ、ヒュドミラス、マルサ(全員当時50代オーバーだったが、数人60代へ)は、

 今はベロニカと共に作った村にいる。


 ベロニカが普通の使用人として雇った、ドミナ(気高き姉御)、ダンソン(落ち着いたリーダー)、ソルティー(この中では年下の僕っ子)、ブレイン(冷静な参謀)は、彼女の宝石店の幹部である。

(当時10代~20代であったが、現在全員20代へ成長)

 実は彼らも国王の隠密であった。


 ベロニカにすれば若手組は、使用人も出来て戦闘能力も高いすごい人材であり、兄姉のようなもので。

 当然のごとく年配組は、彼女のおじやおば、若しくは祖父母のような存在だ。


 最早、家族より強い絆を築いていた。


 お互いにそう思っているのだから、その辺はだいたい問題なかった。一部恋愛が絡んでいる者は置いておくとして。




 基本的に生家国の隠密は、ある派閥の伯爵家から選出されている。それは他の貴族家には内緒にされていた。


 国は代々隠密を育てる貴族家から、優秀な人材を得る代わりに、特別予算を支払っている。

 教育を受ける人員は、その貴族家の系列とその貴族家が援助している孤児院からスカウトした者達だ。

 素質がある者に勧誘し、契約を結んでいる。


 任務の機密上、秘密漏洩は重い罰を受ける。

 さらに任務上、国を巻き込まないように、切り捨てられることもある。


 そんな危険な現場で生きてきた、生き残ってきた精鋭が、何故かのんびりこの地でスローライフ。


 それは偏に、ベロニカが好きだからである。


 その名に恥じぬように、しっかりと護衛任務は続けている彼らではあるが………………。




◇◇◇

 そんな彼らに、ドミナは宣言した。


「ミラン様。ここでの次期隠密の長は、私にして下さいませんか? ここにいる子供達を纏め、立派な戦士を作り上げてみせますから。どうかお願いします!」


 共に茶を飲むミランに、頭を深く下げるドミナ。

 長閑(のどか)な村でのお茶の時間に、彼女以外が息を呑んだ。


 ちなみにソルティーはベロニカと一緒に、宝石の流れている川にいた。勿論二人きりではなく、お弁当を持って子供達と一緒にピクニックだ。




「いきなりどうしたのドミナ? その宣言は(びっくり)」


「それに何故ドミナに言うんだ? (一応今の取締役は、この俺(ビルア)なんだが…………)」


「ほっほ。若い方が張り切るのは、良いことですな(頑張れ!)」


 古参の3人はベロニカの前では、家令、執事、侍女長で、あくまでも家政を賄う人員だった。

 戦闘要員は、護衛のアークス、シング、ラナイ、ヒュドミラス、マルサなのだ。


「突然どうした?」

「何かあったのか?」 


 ダンソンとブレイン(同僚達)も、さすがに声をあげた。

 隠密の長って言っても、守られているベロニカ側は隠密のことを知らないので、勝手に活動している形だからだ。


 それでもなお、ドミナには決意があった。

 ここにいる村の人達、特に女性達に、 “女だから男に従う” という強迫観念を、取り除いてあげたい気持ちもあったからだ。



◇◇◇

 今ここに保護されている人達は、過去に迫害されて生きてきた記憶を持っている。

 

 家族に売られた、拐かされた、それでなくても誰かを養う為に身を売った等々。中には騙されたり、自分の散財の為という理由があったが、それにしても酷い扱いを受けた者が多かった。


 そういう状態だからこそ、プリングが保護して来たのだけど。


 その中でも特に女性が不憫だった。

 父の為に、兄弟の為に、恋人の為に、旦那の為にと、簡単に放り出される。

 自らの意思でならまだ我慢出来ても、女性のその後の人生を考えない者達に、奪われる身体は悲鳴をあげる。


 男性ほどではなくとも、性的玩具のように扱われることは多く、当然のように日中は重労働も熟なす生活に、希望などはなかっただろう。


 ここに来て救われても、心の傷は男性よりもさらに深く心を蝕み、少しのきっかけで塞がった傷は開かれる。

 表面上は平気にしていても、ドミナには分かってしまう。

 彼女もまた、性被害を持った子供だったから。

 

 彼女の場合は母親の再婚相手、義父が彼女を犯し続けた。母親は知っても助けてくれない。生活を続ける為にドミナを犠牲にしたのだ。

 幼いドミナにはその行動が分からない。

 ただ気持ち悪くて、痛くて不快だった。


 けれど少し成長し、その行動が愛する者との行為だと知り絶望した。自分は穢れてしまったと、絶望したのだ。

 ドミナの実父もろくでなしで、母を日頃から殴ったあげく金を持って蒸発した。たしかに子供を育てて働くのは大変なことだ。

 ならもう、あっさり捨てて欲しかった。

 それが現在の心境だが、当時のドミナは弱かったから、死ぬことを選んだ。


 崖から海に落ちて海上を漂っていた所を、当時作戦中の若かったミランとビルアに拾われたのだ。小型船舶は操作がしやすく、すぐに救助が出来た。


「ミラン、あれ子供じゃないか? 生きてるのか分からんが引き上げるぞ!」

「ああ、そうだね。でも気を抜くんじゃないよ。子供でも暗殺者は多いからね。こちらの行動がバレている可能性はあるんだ」


 そんな会話をしながら、二人はドミナを甲板に引き上げた。既に意識はなく、ぐったりしている。


「水を大量に飲んでるな、それに息も浅い。水を吐き出させるぞ!」

「私がやるわ! 口に手を入れて、吐き気を誘発させるから、気管に入らないように横向きで抑えて」


「苦しいけど、頑張んなさいよ」

「ぐっ、がはっ、げほっ」

「痛っ、でも水はだいぶん吐いたね。意識も戻ったかい?」

「? ここ、どこ? なんで、生きてる、の?……」


 ミランは反射でドミナに手を噛まれていたが、微笑んで声をかけた。朦朧としていたドミナは、助かったことを喜んではいなかった。

 そのまま瞼は閉じられ、眠ってしまった彼女。

 冷えた体は一転、炎症反応なのか高熱を発していた為、着替えさせて布団へ運ぶ。



「自殺だったのか。俺は余計なことをしたか?」

 俯き疲労感を露にするビルアに、ミランが勢い良く背中を叩いた。


「こんな海の真上で、出会ったなんて運命でしょ? この子がどんな業を背負っていても、私が幸せにしてあげるわよ」

 そう言って笑うのだった。

 

 カールナルと結婚していたミランは、当時の隠密の長に相談し、ドミナを引き取った。

 男性に恐怖心を持っていた彼女は、ミランの兄弟姉妹と暮らすことで徐々に恐怖を克服したのだ。

 6人いる兄弟姉妹の4人は養子だった。カールナルとミランは、見過ごせない子供がいれば、時には金銭を払ってでも引き取っていた。

 甘すぎる行動だと自覚しながらも。



 ドミナの経歴を調べたミランは、危なくドミナの義父を殺すところだった。止めたのはビルアだ。


「作戦に関係ない者を殺せば懲罰だ。下手をすれば切り捨てられるぞ」

「だって! あんなに可愛いドミナを追い込んだ奴を許せないよ。うっ、うっ」


 悔しくて泣くミランに、ビルアは言う。

「なら余計に殺すな。あんなウジ虫の為にみんなを不幸にさせるな。ドミナや家族を幸せにして、見返してやれ! それが死んだように生きてきた、ドミナの復讐になるだろ!」


「そ、そうだね。冷静じゃなかったよ。ありがとうビルア」

「ああ、良いってことさ。……あんな奴は直に勝手に不幸になるから」

「そうだね、きっと」 

 

 そんなやり取りの後、ドミナの養父は憲兵に捕まった。罪状は殺人罪。

 海に漂う少女を助けた船舶が、息を引き取る際に言い残した言葉が決め手だった。


「私はドミナ、母はレミ、義父はオド……私はもう義父に犯されるのが嫌で、崖から飛び降りたの、私が死んでも、あの家に戻さないで、お願い、し、ます…………」


 ドミナの母と義父は慌てた。

「そんな事実ありませんよ。きっと混乱して……」

「そうですよ。そんな恥ずかしいこと、言う訳! いえ、違う、違うの、ないわよ、そんな」


 憲兵は首を横に振り、「残念ながら検死でも事実は残っていた。家の周囲の人達からも、彼女の悲鳴を聞いたと報告があったんだ。……あんなに幼い子に盛るなんて、鬼畜にも劣るよ。止めなかった母親も同罪だ!」と、二人を取り調べる為に詰所に連行した。


 周囲に住む人達は、彼女の死を悼んだ。

 彼らもまた裕福でも強くもなく、生きることで精一杯だったから。他者に口出しも出来なかった。


「ぐすっ、ごめんな……」

「すまないね……うっ」


 実の母親より、よっぽど心を痛めていたのだ。

 

 その後、ドミナの母と義父がどうなったかは、ミランとビルアしか知らない。細かい嘘を交えて彼ら(義父達)を連行したのは、ビルアの協力者なのはお気づきだろう。まあミラン達が助けなければ、ドミナの死亡はほぼ確実だったので、問題なしだ。




 今でもドミナの心に残っているのは……

「こんな海の真上で、出会ったなんて運命でしょ? この子がどんな業を背負っていても、私が幸せにしてあげるわよ」

 途切れ途切れの意識の中で聞いたその言葉と、ミランとその家族との思い出だ。


『あの時確かに、私は死んでいた。再び生き返れたのはミランと家族と、勿論ビルアのお陰なのだ』


 ミランとカールナルの正体を知るのは、実子の長男ファソンと、ドミナだけだ。

 けれどファソンは笑って答える。


「たぶん全員、母様と父様のことは知ってると思うよ。

 出会いが出会いだったみたいだしね。

 だけど安心して、裏切るような奴はいないと断言するから。

 好きなように生きてよ。子爵家は俺が何とかしとくから」

 そんな感じだった。

 カールナルは、一応当主だが養子だった。

 隠密になってからの養子なので、言わずもがなだろう。


 そんな家族は全員武闘派だ。

 間違っても人質にならず、寧ろ相手を追い詰めるように努力を重ねてきた。


 そんな家族だから、ドミナも安心して隠密になれたのだった。護身術なんて生温いものではなく、毒に慣れる訓練や拷問にも耐える激痛を乗り越えて。


「訓練など止めて、普通に幸せになって」

 そう願うミランの言葉を聞き流し、隣に立った彼女は満足している。


「普通の幸せは私には分かりません。私が幸せなら良いでしょ」と大きな口を開けて笑うのだから。


 美しく気高い彼女を慕う者は多い。

 ダンソンとブレインもその一員だ。

 

 ただソルティーは例外で、ただただドミナを狂暴だと恐れている。それが気楽でさらに絡むドミナなのだが。




◇◇◇

 冒頭少し下に戻り、

「ミラン様。ここでの次期隠密の長は、私にして下さいませんか? ここにいる子供達を纏め、立派な戦士を作り上げてみせますから。どうかお願いします!」の件だが。


 これには賛否が分かれた。

 

「この村では護衛業務として働く者はいる。隠密は不要ではないか」


「そもそも国王のように、隠密を配下に置く上位者がいない。ベロニカ様に隠密のことを背負わすのは、負担になるのでは?」


「いいや。この村は魅力の宝庫だ。いつ目を付けられるか分からん。自衛は強い方が良い」


「それには賛成だが、隠密にする意味はあるのか? 表立って護衛とすれば良いだろ?」



 議論は白熱した。

 だが、この言葉で終息することになった。



「そもそも私達は、ベロニカ様の自由を守る為にここに来たでしょ? 

 もし護衛以外のミランやビルア、キュロスと、私も含め使用人として雇われたダンソン、ソルティ、ブレインが隠密だと知られてたら、あんなに自由に振る舞えなかった筈よ。

 それにベロニカ様が持たれる将来の子供にも、表立った護衛は窮屈さを与えるわ。

 それでも暢気すぎるあの方達(将来の子供含む)には、陰から見守ることは必要でしょ?

 あんなに気の良い人達が迂闊に歩いていたら、一発で拐われるでしょ?

 それでも良いの? 貴方達!」


「それは駄目だわ。絶対危険」

「守るべきだ!」

「ああ、きっと言うだろうな。「もう心配しすぎよ」とかここの暮らしに慣れきって、油断した未来とその顛末が見える!」


「欲のない方だからか、人がどんどん寄ってくるし」

「本当にそうだ。聖女様まで来てしまったし」


「「「「隠密は必要だ。業務に加えることにしよう!!!」」」」


 話は纏まったようだ。



◇◇◇

 と言うことで、ベロニカには家政費、農業、林業、狩猟、宝石加工、運搬事業、健康促進、商業支援、開拓予算諸々に加えて、『特別防衛予算』を付け加えることを承認して貰った。


 彼女(ベロニカ)はてっきり、特別防衛予算が護衛になる訓練や自衛を行う費用だと思っていた。

 残念ながらその予算は、健康促進で既に賄われていたのだ。


 村の経営はほぼビルアが行っていたので、特に突っ込まれることはなかった。そこはまあ、安心と信頼を得ている家令だからこそ。



 そんな訳でミランの許可を貰い、将来の隠密養成は密かに始動した。自衛訓練はほぼ全員が受けているが、その中でもまだ、自分に自身がなくトラウマを持っている女性を中心として、自分の後継者を育てようとしたのだ。


 村に来た人々のことは、プリングの夫ブルームの診察録から生い立ちを知っていた。

 だからドミナも自分の過去を伝え、乗り越えて強くなれば、恐れる者は減ると話したのだ。

 この時は隠密とは言わず、ベロニカを守る為に鍛える特殊訓練と伝えて。



 その後。

 賛同した女性達と、ベロニカを守りたい女性、男性が訓練を希望して集まって来た。

 訓練に付いていけず途中で脱落した者もいたが、脱落組は合格した者を応援することにまわり、村はさらに活気が漲った。


 脱落しても鍛える訓練を怠らず、健康促進組の護衛達との訓練に時々加わり、農業や林業、狩猟の仕事に従事した。

 ※健康促進と言うのは名目で、内容は軍の訓練と同じです。



 うっすらミランとビルアが心配した通り、村人達は体に筋肉の鎧を纏っていったのだ。

 可憐で儚げな女性達も、服の下は筋肉隆々だった。


「無理強いしてないわよね。みんな同意してるのかしら?」

「分からんけど、苦情は出てないな。様子を見よう」

「……そうね。せっかくドミナがやる気になったんだし。もう少しだけ……」



 あの聖女のユリアーニも「この村の訓練ならば、私ももちろん参加しますわ」と言って、ストーリと共に時々護衛達の訓練に参加した。

 ストーリは心配したが、存外楽しそうなユリアーニを見て共に続ける。

 今では暗闇でのほふく前進と、空気銃での狩り(気絶させるのが目的)も成功させ、その後仕留めて肉を捌けるほどに。


「これがこの村の常識なのですから、郷に入っては郷に従うですよ」

 元気に楽しむ(ユリアーニ)に頷き「ここに来て良かったなあ」と、妻の果てなき成長を喜びながら、自己研鑽を積むストーリだ。



 もうここでは3才の子でも石を持って、動物の急所に当てる訓練をしている。

 その動物の中には、勿論人間も含まれる。

「急所攻撃、特に金的は効果はあるけど防がれる可能性が高いわ。

 まずは砂や泥で目眩ましし、逃げる。

 大声で応援を呼ぶ。

 最悪捕まれば、持参のナイフで首を切り付けるよ。

 それは動物の血抜きと一緒よ。

 人拐いは人じゃないわ。

 畜生だから、思いっきりね」


 子供だから致命傷にならないからと、やや過激に教えるドミナ。ただその3才児も、縄で罠を仕掛けて獲物を狩ってるんだけど、大丈夫かな? 

 この間は一人で鹿を引きずって来てたけど……。

 まあ、大丈夫よね。



 ※金的は、武道や格闘技で男性器、特に睾丸への攻撃を指す言葉。




◇◇◇

 ベロニカの宝石店は順調で、村で学習を積んだ女の子も従業員として勤務することになった為、オーナーの彼女は週に2回ほどしか街に通わなくなった。


 その空いた時間で、孤児の子供達とピクニックに行っていたのである。宝石加工や新しい台座のデザインは、村でも考えてはいるが。


 彼女は気づかない。

 子供達が、日に日に逞しくなっていることを。

 聖女の腕に、力こぶが出来ていることを。


 執事キュロストとブレインがタックを組んで、知能指数の高い者達にさらに高い教養を付けて、もっとも効果的に村の周囲に電気柵を取り付け、深い溝を掘ったりしていることを。

 諜報で得た資料で、飛び道具なるものを作成していることを。



 この村は既に、国家と言っても良いほどの自給自足が出来ている。

 さらにベロニカが外貨を稼ぎ、プリングがカカオを購入していく。

 ブルーム医師の弟子が村の診療所に在中し、村人達から弟子を育てている。


 存在自体が羨望なのだ。

 だからこそドミナは平和を維持する為に、諜報活動を続ける必要があると感じていた。


 自分を救ってくれたミランや、尊敬するベロニカ達に報いるように。




◇◇◇

 この村では、隠密に順列はなかった。

 一応以前は、一番の上司はビルアだったが、共に暮らした養母ミランがドミナには最高の指揮官だった。

 ビルアを蔑ろにしたつもりは、少ししかない。


 それに怒るビルアでもない。

 「俺の立場は(笑)!」って面白がって聞いただけ。


 実力で言えば20代組では、ドミナが一番優秀だったので、不満もでなかった。

 ただソルティー不在での話だった為、決定事項を知らされた彼が、「隠密の長がこんなに狂暴で良いの?」なんて火に油で怒られてはいたが。


 危険な方の飛び道具は、地下で保管されている。

 空気銃は人に向けないことと徹底され、道理が分かる子供にも使い方を説明し、護身用と狩り用に許可が出ている。



 ベロニカは今日も、いつの間にか専属従者となったソルティーに、お茶を淹れて貰っている。


「ん~、やっぱりソルティーのお茶は良いわね」

「そりゃあもう、愛が入ってますから」


「もう、冗談ばっかりなんだから」

「本心だよ、ベロニカ」

「っ……」


 なんて少し見つめあい、甘い雰囲気になっても、子供達が邪魔をしてくる。


「お姉ちゃんは、僕達のだから」

「独り占めはだめよ」

「後5年待ってて」


 そんな日常は続いていく。

 ベロニカから告白しなければ、この日々は終わらないのだった。


 その方が平和かな?





また筋肉の村が出来たよ。

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