第三十二話:幕降ろし
「所詮、ソナタはあっしの足元にひれ伏すのがお似合いの『床舐め令嬢ちゃん』ってだけっぽよーー!だからこれでも喰らいなさいっぽー!フヤアァーーー!!」
フシュウウウウウーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!フシュウウウウウゥーーーーーーーーー!!!!
次々と計8発の黄金色の矢が撃たれてきましたわーー!
でも、蹲っているわたくしの身体に到達する前にー!
シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!シュウウーー!!
全てが霧散させられ、消えてなくなったのですわー!
「なーー!?何が起こったっぽーー!?」
信じられないとでもいったような顔をして、レイーザリンがあんぐりと口を開けながらも【淑女らしく】それを巧みに片手で覆っていて驚愕している様子ですわねー!
それもそのはずー!
ピカアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
複雑な文様が描かれているとてつもなく巨大な魔法陣がこのわたくしも入っている地面でできているからですわー!その規模もそこで宙に浮いているレイーザリンの影が入りそうな地上のところまで展開しているのですからーー
「チェー―!」
魔法陣の展開している地面から真上の位置に浮遊していること自体がマズイと思ったのか、すぐに後方へと大きく跳躍し、飛び退ったようですわねーー!!ザマですわー!お~ほ!
ですが、これから待っている地獄が彼女に降りかかることをまったく知らないその様子、これからが楽しみですわー!おほほほーー!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオゴゴゴゴゴオゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーー!!!
「えー!?な、ななななんなの、これーー!?」
地面が揺れて、地響きのような絶え間ない轟音が鳴っているのですから、慌てて周囲を見回している様子のレイーザリン。その反応、妥当なものですわ!何故ならー
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーー!!!!
ピカ―――――――――――――――!!!ピカ――――――――――!!!!ピカ―――――――――――!!!!
「そ、それはーーー!!?ぽ、ぽぽぽー~も、ももも、もしかして、先日あの【南蛮人の少年】オケウエーさんと決闘した時に見せたそれーーーー!?」
ガコココココオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーー!!!!
グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!
その通りですわ、『黒髪悪女』!
今、正に悪逆非道なことをわたくしにやったことある貴女にとっての最後の審判の鉄槌になる代物ですわよこれー!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………………
そうですわ。
アールドヴィオーレの手助けがあったので、わたくしの【聖魔力量】全てが完全に100%まで回復できましたので、我が愛しき精霊に教わった通りに素早く【詠唱破棄】した我がアールドヴィオーレの究極な切り札である【内面反映巨大型鏡城(イナーセルフ=リフレックション・オブ・ラールジュ=キヤースル=ライク=ビッグミラー)】を発動しましたわねー!
なので、すっかり巨大な砦のような大型な城の操縦室の中へと吸い込まれていったわたくしは操縦席である玉座に座ると、部屋にある魔道クリスタルを通して、城の外の光景が良く見えるよう映像が映し出されてますわ!
「あの時の巨大な砦のような石と鉄が混じったような構造をしている城かあーー!!『観察者たち』が記録した時に、オケウエーさんがそれを見て半狂乱になったその城の能力はーー」
『そうですわよー!ですが、わたくしは今ここで、貴女を反省させるためにこれを召喚して貴女の悪なる内面を見せてあげるつもりは毛頭ないのですから、代わりにもっと凄いのを貴女にプレゼントしますわー!』
わたくしの声を外へ届かせると、その後は宣言した通りに、
グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!
そうですわね~。この城は、実は歩けるんですのよーー!!
グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!
2足歩な姿となった【人体姿】の巨大な城は、わたくしの操縦した通りに真っ直ぐにあそこの宙に浮かんでいるレイーザリンへとこの重い城の両脚を動かしましたわ!
「っぽー!?どんな精霊魔術を使っても破壊できそうにないしー!ここは…ってィー何それー!?」
グラチャアアアアアアアアァァァーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
そうですわ!今回は前のオケウエーサンと戦った時みたいな流れにはなれず、実はこの城もゴーレムのような人体化姿にし、歩かせることも出来ます故、ここからはあのクソ黒髪悪女ビッチへと正義の鉄槌を与えるべく、激しく城を走らせたわたくしはー!
ボオオコオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
「ぎぎゃあああああああああぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!??」
この白い城も腕を生えさせたのでそれを拳にして、まだ驚いて放心状態にいるレイーザリンの位置まで間合いに入り、この世の音とは思えぬ強烈な人差し指を使っただけのデコピンを喰らわせましたーー!!
ヴァーーーゴオオーー!!!バコバコバコオオーーーーーーーーーー!!!!!!ゴド――ッ!
比較的に蟻みたいな小さな身体で、わたくしの巨大な城からの巨人のデコピンが当たったので、まるでぼろ雑巾か放り捨てた縫いぐるみみたいな遠くへと吹き飛ばされていったレイーザリンが見えましたわね!
お~ほほほほほほ!!可哀想な新参者なわたくしに靴を乗せてきて土と泥をわたくしの綺麗な顔で汚させた過去があったからその報いが返ってきただけですわよーー!!!
お~~ほほほほほーー!!!ザマですわ!
「…………」
反応もありませんわね。これで終わりのようですわね!
まあ、でも絶対に死ぬようなことにはなりませんわー!学院長の『あれ』がありますしー!それに、わたくしだって人殺しの野蛮人になりたくありませんわー!わたくしはただその生意気なイケナイ黒髪悪女の苛めっ子を懲らしめてやりたいだけですわ。
「テンカウントを始めるぞ!10ー!9-!8-!」
天高くあの空からここを見下ろしている学院長からのカウントダウンが始まったようですわね。なら、誰が見たらお行儀悪いですって言われましたけれど、今はわたくしと相棒のアールドヴィオーレしかおりませんので、この玉座にてふんぞり返るように脚を伸ばしてそこの足載せへと休ませて王様のように結果を待つだけですわ!お~ほ!
「7-!6-!5-!4-!3-!2-!」
「うぅぅぅぅ………」
「えー!?なんてことなんですのー!?さっきの地獄のような轟音がした鉄槌のデコピンを受けて尚、まだ起き上がれるというんですのーー!?2重3重の重ね掛けの【身体能力強化魔術】でも事前に発動したかもしれませんわねー!ですが、もう起き上がらせることすら許しませんわー!そーれー!」
グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!
バコオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーー!!!!!!
起き上がったようなので、真っ直ぐに巨大な城を動かして、爆音が生むような跳躍をしてみたのでしたーー!
………………………………………………
…………………………
オードリー、クレアリスやジュディがジュリアと戦う場面に切り替わり:
シュルルルルルルルーーーーーー!!!!
「くーー!?」
中型氷弾を撃とうとしたオードリーだったが、ピストルを握り持っている方の右腕にジュリアの茨の鞭が俊敏にも絡みとって、そしてー
「やあああーーーーーーーー!!!!」
自身の元へと手繰り寄せるジュリアなのだが、
「させないのよーー!!」
ブシューーーーーーー!!!
オードリーの腕に絡みついた鞭をクレアリスが横から素早く跳躍して両手を使っての叩き込みで拘束を緩ませた後、見事にオードリーを解放させたー!
「ちぇー!」
そのまま、地面にまで鞭をクレアリスに抑え込まれ手繰り寄せられなくなるのを警戒してか、すぐに開放したオードリーから鞭全体を回収したジュリアだったが、
「貰いましたよ―――!」
すぐ近くに右側からジュディが近距離から【長燃中型火球(メィディーアム・ファイ―ボールズ・オブ・ロングバーニング)】をレイピアの先端を通して放ったーー!
メラアアアーーーーーーーーーーーーーー!!!
「うわああぁーーーーー!!ぐーッ!」
ひとつの中型火球が着弾してジュリアを燃やしている最中。でも相も変わらず深刻な物理的ダメージが発生せず精神的ダメージとして変換されたようなので、ただそこで燃え上がったところにいるジュリアだがー
「喰らいなさいーー!」
バコ―――――――――!!!
「がーーッ!!」
身体能力強化が上乗せされたオードリーの飛び蹴りが見事に命中して、燃え上がるままのジュリアを後方へと吹き飛ばしていった――!
「ナイスアシスト、オードリーさん!」
「…別にどうってことでもないわよ、ジュディー!あの暴力女はムカつくから丁度蹴とばしてやりたいってだけだわー!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ------!!!!
「わあー!?この音と地面の揺れは――!?」
「振動がすごい足元にも伝わったのよー!これはー!?」
グラチャー!グラチャー!グラチャーグラチャーー!!グラチャー!グラチャー!
「わああーーーー!!!?あそこに大きなお城っぽい巨大なゴーレムがーー!?」
いきなり地面が揺れて轟音が伴う振動が巻き起こったと同時に、巨大な城っぽい白いゴーレムが木々を倒しながら進んでいくのを見てびっくりした顔するジュディー!
「お、落ち着きなさいよ、ジュディーー!!よく見てると、ヒルドレの城じゃないー!ほら、前にオケウエーと戦った時に彼女が披露したあれじゃないー!」
「あッ!本当ですねー!オケウエーさんはあの真っ白い巨大な球体の中でクリスティーナと戦っている最中みたいですし、そしてジェームズさんもリーリスと戦うって予定通りに進んでいたかもしれないから、今はヒルドレッドさんの相手はー!」
「レイーザリン以外にないわよねーー!ヒルドレ、あいつに恨みを持ってそうな感じだったし!」
「オードリー嬢から何も聞いてなかったの?過去のこと…」
クレアリスに聞かれたので、オードリーが、
「ううん、何も。きっと、唇から察するに、恥ずかしかったんでしょうね、……『屈辱感いっぱい』だったかしら……」
バコオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーー!!!!!!
「「「--!!?」」」
横切っていったヒルドレッドの大きな『歩く城』が真っ直ぐに爆音を轟かせる程に質量のデカい物体として跳躍していくのを見ていた3人だったがー
「よそ見してんじゃないぞーー!?こらああーーーーー!!」
「オードリー、危ないーー!」
バコオオオーーーーー!!!
「な~!?」
ジュリアがまたも戻ってきてオードリー目がけての踵落としを喰らわせようとしたので、突き飛ばしたジュディだったが、彼女の腕力じゃさほどオードリーを遠くへと突き飛ばせないようで、かろうじて危険を察したオードリーは自力で数センチほど吹き飛ばされるまま避けることができたーー!
ゴド――――!!!
ジュリアの脚が地面に突き落とし、今度は―
「せやああーーーーーーーーーー!!」
素早く回転したジュリアが回し蹴りを次にジュディに見舞いしようとしたけれど、
「甘いですー!」
スパ―――――――!!
「クソ――!!」
レイピアを使って向かってきた脚を迎撃したので、浅く切られたジュリアが飛び退ったが、
「もらったのよーー!!」
すぐ真上から、クレアリスがサリシャーを使って相手を眠らせられる3発の矢を同時に撃ち下ろしてきたのだーーー!!!
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………………………
ヒルドレッド対レイーザリンの場面に切り替わった:
バコオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーー!!!!!!
「うぅぅぅ……」
起き上がろうとしたレイーザリンに、
バコオオオオオオーーーーーーー!!!!
ヒルドレッドの【内面反映巨大型鏡城】という巨大な歩く城の振り下ろしの拳から、容赦ない突き落としに襲われ、クレーターができるほどに土の地下深くに頭と体が埋没しているレイーザリンがいるのだったーー!!
大丈夫なのですわー!学院長サンの【あれ】のお陰で、地面まで深々へと叩き込まれても骨が全然砕かれることなくすべてのダメージが精神的なダメージに変換されるだけですわよーー!ですから、気絶しているだけで死んだりするようなことは絶対にありませんわ!
……………………
「気絶している模様!だがカウントダウンはしっかりやるんだぞー!10-!9-!8-!」
学院長がテンカウントを始めるのを見て、
「……これで、やっと復讐が完了しましたわね……ふうぅぅーー」
『……満足できたんじゃったかー?』
自分の契約精霊にそんな確認めいた質問が投げかけられたので、わたくしがー
「………ええ、なんか、過去からの清算ができたようで、すっきりした気分なんですわよね、お~ほー!(でも、できれば彼女に意識があったまま足で顔を泥や土に舐めさせたかったのに、結局は気絶させた後、地下へと身体全体を埋没させたしまっただなんてー!)………ですから、そのおかげで、……もっと前向きになれる気がしますわー!」
『それは良かったんじゃ。……でも、ところでヒル嬢ー」
「3-!2-!」
外で学院長が最後まで数えようとしたら、
「なんですのー?」
『おめでとうー!宿敵を完全に撃破することで』
「お~ほほほ~!どういたしまして、アールドヴィオーレサン!」
「1-!0-!勝負あり―!ヒルドレッド・フォン・オールズティニアだー!すぐに城を解除して腕を上げてもらうために出てくるんだー! 」
『お呼びじゃぞー!学院長から』
「分かりましわよー!今すぐ解除しようっとー!」
パーーーーーーーーーーチイーー!!
タタタ……
巨大な城を解除したわたくしは小走りで学院長の立っているあそこまで近づきましたわ!
「勝者、ヒルドレッド・フォン・オールズティニアだーー!!勝者の権利として、今度レイーザリンが起きたら、自分の要求を明らかなにするんだ!彼女に飲ませるためにな」
「はいですわ~、学院~!?ちょーー~?……」
何が起こったか分かりませんが、いきなり眩暈を覚えたわたくしは、学院長に右腕を上へと持ち上げられたまま、いきなり視界が暗転して、そしてーー!
ゴーーーードオオオ!!!
疲れから、それともさっき城を始めてゴーレム化して歩かせていただけじゃなくて、跳躍までさせたからかそれで慣れないことばかりして聖魔力が枯渇しているからか定かではありませんけれども、それでわたくしがこうして、地面に頭から倒れるようにーーー
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「やれやれ……貴様まで気絶しているとはな………でも、一応もう勝利が確定しているようなものなので、たとえ貴様も意識を失っていても勝利した事実に変わりはない。なにせ、先にテンカウントを済ませて負けが確定されたのはレイーザリンの方からだな……0まで数えた時からは貴様が勝利したも同然だぞ」
それだけいって、気絶してるレイーザリンもヒルドレッドの身体も担架で運ぶ出していく2年生だけ所属していい部活の【特別治療遊撃隊】の子達を眺める学院長がいるのだった。
「それにしても、『オールズティニアの若き撲殺女』というだけあって、相手を打ち負かした時は巨大な拳による撃撲にしたってことは趣があるようで貴様も淑女の鑑みのようだな!」
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